第1話 プロローグ
初投稿です。読みにくい点があればすいません。
時は文禄4年(1595年)9月15日、美濃国西部の関ヶ原で史実より5年早い関ヶ原の戦いが始まろうとしていた。
なぜ史実より5年も早く関ヶ原の戦いが始まろうとしているのかというと、この戦国時代にある一人の転生者が平成の世からやってきたからだ。
その男こそがこの史実とは違う関ヶ原の戦いの西軍の総大将であった。
その名は鬼丸秀一、彼がこの戦国時代に転生したことで史実とは違うことが多発した。
この男が率いる西軍も敵である東軍も史実と違う大名達が参戦していた。西軍は毛利輝元、小早川隆景、吉川広家、宇喜多秀家、上杉景勝、最上義光、大友義統、相馬義胤、安国寺恵瓊、真田昌幸、小川祐忠、京極高次、朽木元綱、脇坂安治、赤座直保、竹中重門、織田有楽斎などの大名達が総大将の鬼丸秀一を中心として結成されていた。
対して東軍は徳川家康、伊達政宗、島津義久、前田利家、長宗我部元親、黒田官兵衛、佐竹義重、里見義康、津軽為信、石田三成、加藤清正、福島正則、蜂須賀家政、山内一豊、織田秀信、真田信幸、細川忠興、小西行長などの大名達が総大将の豊臣秀吉を中心として結成されていた。
「まさか、俺が西軍の総大将になるとはな。」
自陣から少し離れた場所で敵陣を見ながら鬼丸秀一は呟いていた。
「平成から戦国にきてよくここまで生き残ったな。
それに現代ではただの一般人だった俺が今じゃ西軍の総大将になるほどの大名だ。」
そう呟きながら秀一は今までの人生を振り返っていた。
「思えば今までいろいろあったな。こうして今の地位があるのは今まで仕えてきた主君の方々やともに戦ってきた友や家臣達のおかげだな。感謝しなければならないな。」
「殿、こちらにおられましたか。まもなく軍議の刻限でございます。宇喜多秀家様、毛利輝元様などの方々はもうお揃いでございます。殿もそろそろ陣にお戻りくだされ。」
秀一が感傷に浸っていると鬼丸家臣の滝川一益が少し慌てた様子でそう言いながらやって来た。
「そうかわかった。もう少ししたら陣に戻ろう。
そういえば一益、寝返り工作はどうなっているのだ?」
秀一は一益に東軍の武将の調略を命じていたのだ。
「軍議で申し上げるつもりでしたが、調略は順調でございます。すでに伊達政宗様、徳川家康様などが不戦、古田織部様、片桐且元様などが寝返りを確約しております。
ただ、殿の友であられる黒田官兵衛様は態度を明らかに致しませぬ。」
「そうか、大義であった。それ程多くの武将達の調略に成功するとは見事であった。しかし、官兵衛殿とは昔同じ軍で戦ったことのある友だ。まだ調略は諦めるでないぞ。」
「御意。引き続き、調略を続けます。」
「一益、高齢の身で苦労をかけるな。すまぬ。」
一益は史実では天正14年(1586年)9月9日に死去しているが、ここではまだ生きており今年で71歳になる高齢の身であった。
「いえ、殿のお役にたてるのなら、この一益、光栄でござりまする。それにこの戦が某の最後の戦だと心得ておりますゆえ、お役にたちたいのでござりまする。」
そう言って一益は陣に戻っていった。
「先に散っていった主君の方々、そして我が友や家臣達、もうすぐ天下が一つになりますぞ。見ていてくだされ。」
秀一は空を見つめながら呟いた。
この鬼丸秀一がどのようにしてこの戦国の世にやってきて、そしてどのようにして生きてきたのかはこれからの話で明らかにしよう。
ご感想お待ちしております。