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1 パパ…?  改訂版

モンスターと人間の遺伝子を持った禁断の存在、実験体31。ある日、警察に襲われた生みの親である博士を助けるため、彼女はついにポッドを割って出てくる。しかし、その時に飛び散ったガラス片が博士の命を奪ってしまう。彼女は、父を生き返らせるために世界中を旅する。

三十一番の意識レベルが上昇している。完成までもう少しだ。

三十一番。モンスターと人間の遺伝子を組み合わせて作った、禁断の存在だ。人間の知性と、モンスターの身体能力、再生能力、魔法能力を持ち合わせている。ケモノ種の逞しい脚でどんな険しい道でも進み、竜人種の硬い鱗で打撃や魔法から身を守り、大きな翼で世界中を飛び回る。腕や体液、体の内部はスライム種のものでできており、即座に変形や回復ができる。顔にはさまざまな種の骨格を使用し、モンスターからも好まれる美しい顔立ちだ。頭の上からは八本の短い触手が、まるで人間の髪の毛のように生えている。

彼女がいれば、科学と魔法を合わせた技術の開発や、人間ではとても踏破できないような未開の地へのフィールドワークも可能だ。この子がいれば、この世界の技術は飛躍的な発展を遂げる。

「開けろ!ナード警察だ!」

ああ…ついに見つかってしまったか…

先ほど述べた通り、モンスターと人間が交わることは禁忌とされている。どこからか私の噂を嗅ぎつけて、この辺鄙な場所まで来たのだろう。

警察どもが押し入ってきた。両手をあげようとした、その時。


パリーン。


三十一番を保管していたポッドのガラスが割れる。ポッド内の保存液が溢れ出た。白衣はガラス片に切り刻まれ、血液で滲む。

肩のあたりが温かい。どうやら首の太い血管を切ってしまったようで、血液がドバドバと流れ出ている。


「パ…パ?」

パパ、いま、みんなたおすからね。


たおしたよ。パパ。

パパ…?


パパ…ずっとわたしをみてた…すてきだ、すばらしいって、ずっといってた…だいすきなパパ…

わたしは、すわりこんで、ないた。いっしょにくらせるとおもったのに。

パパ…また、あえる?

あえる。まだほうほうが、まだみつかっていないだけ。

へやをみわたしてみる。たくさんのきかいと、ほんがある。これは…?『世界の言語』?



あれからどれくらい経っただろうか。部屋にある果物と冷凍室の肉が尽きないうちに、私は部屋にある本を全て読んだ。それぞれの種族についてや、世界中の言語、パパの今までの研究内容、魔法、地理、食べ物について学んだ。その中でも、パパを生き返らせるために役立ちそうな本は五つ。(今、パパの体は冷凍室で保存しているよ)

生物図鑑『世界には、人間以外にも知性を持った種族がいる』

人間に魔法は使えるのか『世界には、十の魔法石があり、世界を揺るがしかねない力を持っている』

モンスターでもわかるヤワ地方流薬学『七つの植物を粉にして、竜人族の血液に溶かせば、人間の血液の代わりになる』

モンスターエキスで健康に『死んだ細胞を生き返らせるモンスターエキスがある』

ガルモナード大神話『五神と天が集まれば、どんな奇跡も起こせる』

これらの本に書いてあることを試してみれば、パパを生き返らせる方法が見つかるかもしれない。

待っててね。パパ。





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