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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

東京※利便ジャーズ

作者: ヒロモト

実は読んだことない。何のことかは言わない

また来てる!あの外人なんなの!?電気屋に来て電池も買わないで閉店までいるんだもの!

あんな金髪のデカイ男がずっといたら客が減るわよ!


「アノー。スイマセーン」


話しかけてきた!?……けど最初のスイマセーン以外は聞き取れないわ。日本語下手ねぇ。

まぁいいわ。この道20年のベテランの腕を見せてあげる!


「日本食はお好きですかー?こちらの炊飯器なんていかがでしょうかー?」


「オゥ?スイハンキ?ジャー?」


「こちら踊り炊きといいましてー……お米の銘柄によって炊き方を変えてー……こちらは無水鍋としても使えまして……とーっても利便性のあるジャーなんですよぉ?」


「リベン……ジャー?」


絶対今月のノルマ分買わせてやる!金がなくてもこれだけしつこくセールスされたら明日からは来ないでしょ!


「ゼンブカイマース」


「ただお値段が79800円と少々お値段が張りますがそれだけの……はいっ!?」


全部って言った?今?


「ソッチカラ、ゼアー。ゼンブカイマス。ゼンブカッタラ、アナタヨロコブ。デショ?」



……夢?一日で236万円も売り上げちゃった。この外人。本物の金持ちだわ。


「ウレシ?アナタウレシ?」


そりゃあもちろんよ。お買い上げありがとうございましただわ。貧乏神かと思ったらとんでもない福の神だったわー。


「ジャアケッコンシテクダサーイ」


「またのお越しをー!」


なんかプロポーズされてた気がするけど無視した。



「コッカラゼアー。ゼンブカイマース」


それから毎日外人……とある国の王族リーベンは毎日来て毎日暴買いしていった。そして毎日プロポーズされるから……私は根負けしてリーベン家に嫁いだ。

王宮暮らしは最初はしんどいなーと思っていたけど床に畳を置いて米食暮らしにしてからは楽になった。人間一度はっちゃけて見るものね。

プリンセスって歳でもないし今さら歴史と伝統を学ぶのも面倒。私はリーベンの妻。それ以上でも以下でもない。言語は頑張って覚えたんだから許してちょうだい。


「ねぇリーベン。それ。なんとかならない?」


1フロアー丸々使ったリーベンの炊飯ジャーコレクション。まるで美術品の様にジャー達が飾られている。


「僕の宝物さ。おっと。一番の宝物は君とベイビーだからね?」


リーベンを炊飯ジャーマニアにした切っ掛けを作ったのは私だからあまり強くは言えないけどやり過ぎ。金持ちのやることは理解できない。


『トーキョーにて』。


一番目立つ所に飾られているのは東京で私がリーベンに売り付けた79800円のジャー。このジャーが特別扱いされているのは少し嬉しい。


「今度東京で炊飯ジャーのコレクションショーをやるよ。首脳達を呼んで派手にやろう」


「……えぇ」


「東京ドームを借りたよ。名付けて2020『東京リーベンジャーズ』さ」







※←米。







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