29 何回目の軍事学校
キャラクターごちゃごちゃにならないように…書き出しておかないと…。
_( _´ω`)_
でも…小説見返してみると…恥ずかしくてやる気が起きなくなるんだよな…。
休憩時間が終わった。
教壇に上がると一部を除いてほとんどの生徒が集まり綺麗に並んでいるのが見えた。
ボクに殴りかかったやつがどうなったのかを目の当たりにして、だいぶ言うことを聞くようになったらしい。
幻想だけじゃ、本当の能力は身につかない。
現実として体験することで、初めて能力として身につくのだ。
「今からみんなには、恐怖以上の地獄をVRで体験させると同時に、実際に同等のものと現実で戦ってもらう」
「それって…意味あるのか…?」
「何言ってんだアイツ…?」
当然こんな反応になるのはわかっていたことだ。
「ゲームの方が恐怖は感じづらいでしょ?それじゃぁ演習開始だよ」
VRシステムを起動と同時に、魔道装置でそれに空間を作り出す。
全員が一気にVR空間に飛び込もうとする。
「そうそう…言い忘れてたけど…今から命令違反をしたヤツは…ボクが後で死なない程度に殺すから…。みんなちゃんと言うこと聞いてね〜!」
釘を刺しておこう…。
さて、何人の生徒がボクに歯向かってくるのだろう…。
そう思いながら、VR空間に飛び込んだ。
飛び込む寸前で装置からやな音がしたが…大丈夫だろうか…?
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目を開けるとあの戦場を思い出す。
「ああ…大丈夫…敵は違うから…」
正規軍のあの時を思い出す。
「幻想にしても、イタズラがすぎるんじゃないかなこれは…」
ここは…アプル…いや…フレアを殺した場所だ。
手元にはその時使っていた銃がある。
手を動かしコマンドを入力するも、座標もメニューウィンドウも出現しない。
どうやら…VR空間では無いらしい。
頭の中にはあの子たちの声も聞こえない。
過去に転移したのだろうか?
割れた鏡を見る。
大丈夫…自分自身のままだ。
だが…あの頃の正規軍の装備をしている。
胸がキツイ…。
金具が少しでもゆるんだら、弾け飛ぶのではないだろうか…。
「脳内が作りあげた世界か…それとも…」
別の世界線に行ったか…。
僕の知る限りだと、バイオハザード真っ只中だろう。
この世界には存在しなかったモンスターや、魔物が、世界を区切る結界が壊れたことにより入ってきて、未知のウイルスや病原菌などが一気に広がったのだ。
ここの施設一帯も襲撃に会い、何とか耐えている状況だった…。
これがきっかけで正規軍は壊滅的な状態になり無くなっていくのだ。
ふと、なにかの気配を察知して振り向く。
「…レン!…無事だったんだ…よかった〜」
あの頃と変わらないフレアだ。
ボクは迷わず銃を構える。
「ちょ…っと!?どうしたのさ、いきなり!」
フレアは即座に物陰に隠れた。
何発かその遮蔽物に発砲しながら距離を詰め、フレアの後ろに周り、彼女を拘束した。
彼女の身体を確かめる。
感染の兆候も出ていない。
となると…。
「ボクの言うことを聞いたのか…。あのフレアが…」
水滴が垂れる。
空を見上げると、雨雲は無く灰がかった青空見える。
この水滴はどこから落ちてきているのだろう?
「レン…泣いてる…?」
ああ…ボクの涙だったか…。
「大丈夫…大丈夫…だから…。レンはよくやってくれてるよ…。こんなことになって錯乱しちゃったんだね…」
フレアがボクのことを抱きしめて頭を撫でる。
さっきの一瞬で拘束をといたのだろう。
「フレア…痛い…」
関節が軋むほどに力が強くなっていく。
「これが私の愛の重さだからね〜!ねぇ…この戦いが終わったらさ…結婚しよ…」
ありがたい言葉だが、受けるつもりもない。
そんなヒマでもないし…。
「断っておくよ…。フレア…まだ気づかない?ボクがボクじゃないことに」
「え…?うーん…たしかに言われてみれば…抱き心地がグレードアップしてたし…ちょっとかっこよくなってるし…」
フレアが頭を悩ませる。
無線機に通信が入る。
『こちら、クラスS隊長ストレバ、指揮官、ご無事ですか?』
『まぁ…そっちは?』
『こちらは、ほかのクラスの方も無事です。全員います』
『わかった…。こっちの位置はわかるか?』
『通信位置を特定…。座標確認…。はい、わかりました。そちらに向かえばいいでしょうか?』
『ああ、誰にも見つからずにこい…。光学迷彩と赤外線遮断を使えば大丈夫なはずだ。あとマスクは外すなよ』
『了解しました…それでは…』
通信が切れる。
生徒たちもいるのか…。
「誰と話してたの?」
「おしえない〜」
「むぅ…一応私は総司令官だぞ!」
「それじゃぁ…ほかの部隊はどうしたんだい?総司令官ならわかるでしょ?」
「それは…」
この環境で、普通の通信機器は繋がらないのは知っている。
通信妨害装置があるからだ。
━━━ドスン━━━
何かが降ってきた。
━━━ギュイーン━━━
土煙の中から赤い光が見える。
「何…これ…」
「でかい…新型か…」
通常の2、3倍の大きさがある八本足で蜘蛛型の多脚歩行戦車だ。
さっさと片付けるか…。
「リミッター…解除…レベル4…」
「レン…?」
フレアは、心配そうな目をしてこちらを見てる。
これぐらいまだ大丈夫だ。
身体中に一気にエネルギーが流れる。
「グァ…!ゲホッ…ゴホッ…。ハァ…ハァ…久しぶりだな…この感じ…」
口の中に鉄の味が広がる。
あっ…鼻血も出てきた。
軽く準備体操をする。
「フレア…すこし隠れてて…」
「あ…うん…」
全身に力を入れ、前にロケットのように飛んだ。
装甲と身体がぶつかり合い、激しい音をたてて貫通する。
「すーぅ…いくよ!とりゃー!」
上空で向きを変えかかと落としを、ヘッドパーツごとたたき落とした。
「先手必勝だね!!」
戦車は地面にめり込み、完全に無力化した。
「す…ご……」
フレアの目が点になっている。
そういえば、彼女の前であまり力を出したことは無かった気がする。
これぐらいの力は、すぐに出るようにしないとあとからきついだろう。
━━━バシュン━━━
頬スレスレに弾丸が通過する。
飛んできた方向を見ると、あの時のボクがボクの訓練服を着て銃を構えていた。
まるで異物を見るような目をしながら…。
「キミは…誰…。アイツらの仲間?フレアから離れて…!」
相当お怒りのようだ…。
ボクのクローンに散々な目に合わされたのだろう…。
「レンが…2人!?ああ…どうしよう…。こっちのレンはすごいし…胸大きいし…。でもあっちのレンの方がなれてるんだよなぁ…。どっちと結婚すれば!!」
「馬鹿なこと言ってないで、さっさとそいつから離れてください…」
「やだよぉ〜。だって…敵意ないし…こんなにもやらか…っあ!!」
フレアがボクの後ろから、ボクの胸に手をまわして一揉みすると、金具が緩み胸装甲が弾け飛び、たわわなまんじゅうが出てきた。
ふぅ…これでマシになった。
「デカイ…だと…!?ボクの胸も…いや…あんなに成長しないはず…」
そう言いながら、胸につられて近づいてきた。
「はっ…?!」
もう遅い…ボクは、そのレンの顔を谷間に挟み込ませるように抱き寄せた。
「むぎゅ!?」
「さすがボク…。気になったんでしょ?ιと同じ…いやそれ以上だから!」
抵抗は無い、むしろ…コレは…。
「スゥー…ハァー…スゥー…ハァー…」
堪能しているようだ…。
うん…この戦場では現実逃避も大事だ。
気が狂ってしまうからね。
「…その…」
「どうしたの?」
「いきなり撃ってごめん…。アイツらだと思ったから…敵だと思った…」
「味方だったヤツを、いっぱい殺した後だったからっていうのもあるんでしょ?」
「なんで…しって!…あぁ…そういう事か…理解した…」
今のでやっと読み取れたらしい。
この身体はやっぱりバージョンが違うらしい。
頭を撫でると、気持ちよさそうな顔をしている。
「もう少し甘えててもいいよ〜。ボクは軍事学校の生徒たち待ってるだけだし」
「それってコレの?」
「そう、それの」
そうだった…なぜか服がチェンジしていたのだった。
ボクは抱くのをやめて、装備を脱ぎ始める。
「服、交換しよ!」
「あ…。うん…」
抱くのを辞めたからだろう、少し残念そうな顔をしている。
その顔も、ボクの身体を見て一瞬で変わった。
この身体になってから、筋肉質が見てわかるようになったのだ。
「ボクも筋肉見せた方がいいのかな?」
「その身体だと、今のままで充分だよ」
彼女から自分の服を受け取り、装備を返す。
「装甲は…あった!やっぱり…すこし緩んでる…」
「まぁ…ιがボクに胸を盛ったのがわるい」
「あのこが…そんなことするようになったんだ…」
「そっちはこれからでしょ?それに…ほら…ボクとキミとじゃ時間が違うから…また変わってくると思うよ」
すこしのキッカケで物事は変わるものだ。
服は元通りになった。
そろそろ生徒たちも来る頃だろうか。
「そっちはどうなの?やっぱりほとんどダメな感じ?」
「現状を把握できてないけど…。抗体持ってた人と、フレアみたいに処置した人は大丈夫だと思う…。あの兵器とかクローンとか出てきて三つ巴になってからわからないかな…」
ボクの時より生存者は多いが、現状はあまり変わらないか…。
「まったく…厄病神でもついてるのかね〜?まぁ…その厄病神が絶世な美少女でカワイイのなら許すけど…」
「あはは…」
フレアともう一人のボクは苦笑いをした。
「そうだ…キミの呼び名どうしようか?」
「ボク?うーん」
「[カイ]にしようかな〜?」
「カイ?うん…なるほど…いいよ〜。今日からボクはカイだ!」
彼女はどんなボクになるのだろうか…。
今後が楽しみだ。
━━━ポンッ━━━
一つの信号弾が空に上がった。
トラブルが起きたらしい。
「はぁ…それじゃぁ…ちょっと行ってくるよ」
「ボクも行くよ?フレアもそうでしょ?」
「うん、そうだね〜。ここにいても…みんなこないし…」
ねんのためにセーフエリアを作り、結界を張って書き置きをする。
「これでよし…」
ボクたちは、装備を整えてすぐに、信号弾の方角に向かった。
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