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『今日も福岡県は午前・午後ともに晴れ、真夏らしく猛暑日でお洗濯日和となるでしょう。』
『さて、次のニュースです。今朝福岡県北九州市の路上で上海系マフィア洪連幇の構成員の王胡民とみられる遺体が発見され、福岡県警はマフィアの抗争とみて捜査をしています。』
『次のニュースです。反キリスト教団体の幹部である川原直人さんとみられる遺体が爆発物のようなもので殺された状態で北九州市にある自宅の玄関先で発見されました。これで反キリスト教団体のメンバーを狙った事件は5件目となりますが容疑者の特定には至っておりません。』
「最近は北九州市ってものすごく物騒だよな・・・俺もこれから事件に巻き込まれないように気をつけないといけないな。」
テレビで朝のニュースの音声だけ聴きながら西野蓮は鏡の前でスーツのネクタイを締め、呟いた。これから自分の新しい職場の顔合わせに行くので緊張していた。蓮は
「10時から顔合わせだからそろそろ出発するか。」
と呟いて家を出た。職場も自宅もそれぞ駅が近かったので蓮は電車に乗った。
蓮は電車に乗り職場の近くの駅に着くまでボーッとしていると銀髪でセミロングの女の子が目の前の吊革につかまりながら音楽でも聴いているのかヘッドフォンをしており、その横にハゲたオッサンがその女の子に痴漢をしていた。女の子は我慢をしているのか動かずにいたので蓮は注意するために立ち上がりながら
「オイ、オッサン何痴漢してんだ・・・」
と言っていると、その女の子が
「そいっ」
と言ってオッサンを背負い投げのように投げた。そして、
「あっ」
と女の子は呟いた。
蓮は投げることを予想できず、オッサンの足がかかと落としの要領で頭に直撃し、意識を失った。




