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ブラックリスト  作者: 一宮 沙耶
第2章 物質瞬間移動(西暦2027年/ 西暦2094年)

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6話 容赦ない攻撃

今回の地球外生命体の攻撃は容赦がなかった。

前は人間の血を欲していたので、抵抗さえしなければ、殺戮を繰り広げることはなかった。

今回は、地球そのものが欲しいようで、人間は絶滅すべきと考えているみたい。

地球環境の破壊は最低限に抑え、人間だけを殺戮する攻撃を仕掛けてきた。


大所は大型母船の光線で焼き尽くす。

次は、50体ほどの大きな5mロボットを陸地に配置していった。

そのロボットは5mぐらいの高さからビームを放ち、ローラー作戦を展開していく。


ビームが放たれると、その先は高熱にさらされる。

動きはすごく早く、見つかると、もう逃げることは不可能。

だから、人間は、小動物のように影へ影へと逃げ惑った。


感熱センサーがあるのだと思う。

倒壊したブロック塀の影とかに隠れても次々と殺されていく。


5mロボットは背丈のせいでビルとかには入れない。

だから人々はビルに逃げ込んだ。

でも、ロボットは、ビームでビルを簡単にまっぷたつにする。


その階にいる人々は焼け死ぬ。

生き残った人も、崩れ落ちる上層階の下敷きになって死んでいった。


電車が走れば、5mロボットは電車を攻撃する。

車内は火の海となり、逃げ場を失った人達は全て死んだ。


次に派遣されたのが、200体のロボット犬だった。

5mロボットは、広大なエリアで殺傷を続けるには効果的だけど死角もある。

いくら動きが早いといっても動きは大きくなり、攻撃もされやすい。

しかも、地下の部屋にまでは入れない。


それに対してロボット犬は、小回りがきく。

かがめば隠れることもできる。

ロボット犬からも、目からビームが出て、周りを焼き尽くした。


ロボット犬から逃れ、トラックとかに逃げ込む人もいた。

ロボット犬のビームからなんとか逃れることもできる。

でも、そんなときに限って、5mロボットが来てトラックごと焼き尽くす。

5mロボットとロボット犬は連携プレーで人間を駆逐していった。


ロボット犬は、時に静かに、時に大声で吠えて威嚇してくる。

夜には、真っ暗な中で2つの目だけが光る。

人たちから2つの目に睨まれたら最後だと囁かれた。


ロボットは休まないし、隙も、奢りもない。

ただただ、冷徹に、正確に、人間を殺していく。


拳銃を持っている人がロボット犬を撃った。

周りの人はこれで助かると思ったんだと思う。

銃弾は跳ね返されて、ロボット犬はビームを360度放った。


拳銃を撃った人の胴体は真っ二つに切れ、上半身は道路に転げ落ちる。

遠くの人の足が焼き切れ、体は倒れ、手だけで逃げようとしているのも見えた。

でも、次のビームから逃げ切ることはできない。


逃げようとしても、5mロボットに見つかれば焼き殺される。

どこにも逃げ場はなかった。


夜もたえず迫ってくる恐怖で人々は眠れず、集中力も失っていく。

意識が朦朧とし、ふと昼間に外に出て行ってしまう人も大勢いた。

この場から、ただただ逃げたいという気持ちで。


横にいる人が焼き殺される。

それを見た人は、いつ自分が焼き殺されるかと思い、精神を病んでいく。

もう、限界が来ていた。


そもそも、今の世界では人間はかなり限定されたエリアにだけいる。

1週間も経たないうちに人間はほとんどが殺された。

もう、この施設にいる私たちしか生き残っていないかもしれない。

この施設は、誰にも存在が開示されず、厳重に防衛されているから。


私の元に、ドローンが捉えた東京の映像が入ってくる。


「郁子さん、まだ生きていて。門前仲町の映像をお願い。」


そこに映しだされたのは、あまりに悲惨な映像だった。

富岡八幡宮の敷地には周りの高層ビルがいくつも横倒しになっている。

私が暮らしたあの部屋はどこにもなく、瓦礫の山となっていた。


無機質な瓦礫の中で砂埃が舞い、所々から火が燻る。

人影は全くなく、あれだけ人情に溢れていた街がゴーストタウンに化している。

ドローンが降りていくと、道は黒焦げの死体で埋め尽くされていた。


逃げるのに疲れ、壁の隅で丸くなり、焼けこげている男女のような遺体。

幼稚園児のような子供の手をしっかりと掴む母親のような遺体。

そこには、絶望の中で断末魔の叫びが聞こえるようだった。


この街で郁子さんと赤ちゃんが生き残っていることはないと確信する。

その瓦礫の中で、ベビーカーが転がっていた。

潰されていて原型を止めないけど、あの模様は郁子さんのものと同じ形のようにも見える。


私は、あんなに親切にしてくれた郁子さんの姿が蘇り、つい部屋を飛び出そうとしていた。

今、私が今更、門前仲町に行っても何もできるはずもないのに。

ドアの前で、竜也に止められる。


「彩華さん、今から行っても何もできない。残念だけど、地球外生命体の前に、ほとんどの人が亡くなった。そんな横暴を私は許さない。」


澪は、険しい顔で、机を拳で強く叩いた。


「こんなことに挫け、滅んでいくわけにはいかないわ。まず、敵のコントロールタワーを見つけ出し、破壊しないと。」

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