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第4話 魔王様、町に行きます。

第4回目の投稿です。ぜひブクマとポイントお願いします。

時は18XX年。天の川銀河、太陽系の惑星、地球。

いわゆる「もし魔法があったら」の世界線のお話。

そこのある国、クロサス国の魔王様、カラセス様はいま、



「転生魔法の発動中ってこんな風になってるんだ。」


転生していた。


俺の周りの景色は、空から地球を見下ろしているかのようになっている。

つまり今、俺は自分の体を離れ、転生先への移動中である。


まさか移動中がこんな風になるなんてな。新発見だ。本にも書いてなかったから本の著者はやったことなかったのかな?


それともこうなってるのは俺だけ?

だとしたら転生の仕方には個人差があるのかも。


そんなことを考えていると急に移動が止まった。


「えっ?何事?事故?」


思わず大きな独り言をつぶやいてしまった。誰もいないから別にいいのだが、だからこそ尚恥ずかしい。


下を見てみると、地球で一番大きな大陸「セルモント大陸(現在のユーラシア)」があった。


すると高度がだんだん下がり始めた。だが自由落下とは違い、魔法で降下しようとしている時のようだ。


このままいくと、まさか転生先はセルモント大陸!?

だとしたらまずい。

ここは今凄く荒れてるんだ。王を失って、植民地が解放され、いろんなところで反乱が起きた結果、他の大陸の冒険者たちが、

「統一できるかも」とか浅はかな考えで突っ込んできているんだ。


つまり今、ここらの国では無法地帯なんだ。しかも町も少ない。さらに放浪してる奴らのほとんどが4〜10人くらいのパーティで活動しているて、単独でいる人は奴らの格好の的だ。


しかも、ここに降りれば間違いなくそうなる。

なぜなら今降りそうな地点は「オゼヴェラ」とゆう国で、植民地にしてた国から報復を受けて壊滅している元大国。

大国だったこともあり、「でかい領地が欲しい」と言う馬鹿どもが多くいる。


すまんラチス。「死ぬな」って約束、無理かも。


覚悟を決めた途端、降りる速度が加速した。もはや落ちている。


「うあぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」




あれ!?生きてる。

転生成功か。なんか特異スキルとかあれば楽に進められるんだが、


「『グラツェオ』」


うん。使えないよね。スキル確認魔法なんて。


わかってた。わかってたけど、これは、こんな扱いは、


「ひどくないかぁぁ!?」


あれ?凄い高い声だな。

しかも喋れてるな。つまり赤ちゃんではないってことか。でも、この声の高さは子供だろうな。


「おい、お前。何をやってる?!」


何やら人の声がする。

振り向くとそこには大きな大剣をせ背負った冒険者っぽい人がいる。その後ろには町らしき場所がある。


「子供がこんなところにいたら危ないぞ!」


と叫びながら近づいてきた。

「いや、お前もなかなか不審者だよ」って感じだが、俺の直感が言っている。こいつはいいやつだ、と。


「ありがとうお兄さん。今、迷子になってるんだ。ここがどこか教えてもらえる?」


これはテンプレだよな。転生魔術の本に書いてあった。


「ハァ?迷子だぁ?どこから来たんだよ。お前。そんな綺麗な金髪ならすぐ攫われるぞ!話聞くからこのフードかぶっとけ!」


そう言ってフードを渡してきてくれた。

俺の直感はよく当たるな。


「ありがとうございます。僕は、アオカシス大陸からやってきました。」


ここは正直に言うのがベスト。


「アオカシス大陸?そんなわけねぇだろ。一応言っとくがここはセルモント大陸だぞ!?大陸渡りなんてわかりきった嘘言うな!」


予想通りだ。

まあ普通はそう反応するよな。


「大陸渡りなんてしたくてしたんじゃありません。僕は誘拐されて離島に連れていかれそうになったんです。その途中で荒波でこっちまで渡ってきたんです。」


完璧だな。チェルトの話を聞いたときから考えてたんだよ。


「はぁ?そうだとしてもここは海から100キロも離れてるんだぞ!そこまではどうしたんだ?」


ふふふ。それも考慮済み。


「わからなくて歩いてきたんですよ。途中で商業馬車に忍び込んだりして。さっきバレて追い出されたばかりです。」


完っペキだ。こうしたら流石に信じるだろ。


「なるほどな。じゃあお前は本当にアオカシス人なのか。」


よしっ!!!


「そうなんです!」


すると男は、つぶやいた。


「じゃあ、あの預言者が言っていた"金髪の勇者が現れる"ってのも本当なのか........?いやまさか..........?でも、年齢や容姿もその通りだ......」


なんか言っているようだが、なんと言っているのか聞き取れない。


「何ですか?」


すると男は、


「いや、なんでもない。だがここにいるのは危険だ。町に行くぞ!とりあえず案内してやる。」


マジか!スゲェありがたいぞ!運が良かったな。

なんとか乗り切ったって感じだ。


「ありがとうございます。あの、この街ってなんて名前なんですか?」


「クウェンデルだ。お前本当に知らないんだな。」


クウェンデル、、、?

どこかで聞いたことがある気が、、、、、、


まあいい。とりあえず、冒険者たちに話を聞きながら装備を揃えて冒険に出よう。


いや、まてよ。このまま出て行っても、魔物か危ないやつらにやられて終わりだ。

強い人に剣を習おう。


魔王時代にやっておけば良かった。


「この町には冒険者さんたちっているんですか?」


「当たり前だ。めちゃくちゃいるぞ。下手したら五百人近いんじゃないかな。」


500?!

マジか。


「たくさんいらっしゃるんですね。ちなみに兵士さんたちもいたりしますか?」


流石に高望みしすぎか。

こんな荒れた地でそんな町あるわけないよな。


「あぁ。いるぞ。なんてったって商店街とか飲屋街、職人街だって残ってるんだからな。訓練場だってあって、スゲェ有名な剣の達人が教えてくれるんだぞ。それが理由で冒険者が大量に集まってるんだ。」


やったぁ!こんな都合いい場所に降りれるなんて、

転生サイコーだぜ。


そのままお兄さんに案内されて町に入ると、たくさんと人が行き交っていた。


「栄えてますね。こんなにたくさん人がいるとここの大陸に来て初めてです。」


「そりゃそうだ。なんてったって、元大国の町だからな。今、大陸でもトップクラスに入るほど繁栄してる町なんじゃねぇかな。」


大国の町、、、?

まさか、ここは、、、、!


「軍国エレケスの首都、クウェンデルですか?!」


「あ、あぁ。急に元気になったな。国の名前までは細かくしらねぇが、軍国って呼ばれてた国の首都だったのは間違いねぇぜ。」


よかったぁ。これはいいところに落ちたな。

てっきりオゼヴェラに落ちたかと思ってたんだが、全然違った。


軍国エレケスってのはせセルモント大陸でも随一の強さを誇ると言われる魔法剣士団を持っていた国で、植民地支配をしない、数少ない大国とされている。いや、"されていた" だな。


そう。そんな善良な国も滅ぼされたのだ。

しかも植民地からではない。


他国からだ。


他国の軍勢が植民地から攻撃を受け壊滅しそうになっているところで、この国に攻め込んだのだ。新たな国領を得るため。それがたまたま八方向からきてしまい、軍国と称されたエレケスですらその大軍を退けられなかったのだ。


不運で滅びた国だと。


クロサス国では同情されていた。しかし、全滅したわけではなく、国民たちを守るために王が領土を明け渡したらしい。


素晴らしい人王だ。

だが、


「だとしたら何故この町は残っているんですか?他国に明け渡されたはずですよね。」


「簡単だよ。その他国が多すぎて、攻めた国同士でやりあって誰も支配できてないんだ。だがまあ、一応オゼヴェラってことになってるな。」



なるほどな。だが残念だ。やはりオゼヴェラか。


「でも実際この町は、どこの国とも関係はないんですね。」


「そんな感じだな。だが軍国の名をよく覚えていたな。」


ギクッ。やばい。墓穴を掘ったか?


「向こうでは貴族だったんです。だから父親に教えていただいておりました。」


ちょっと無理やりすぎるか、、、?


「なるほど。道理で綺麗な髪な訳だ。すごい手入れが行き届いている。」


いえ、それは今生まれたばかりだからです。


そんなふうに会話していると、男が、


「じゃあこの先の商店街に行こうか。」


そう行って歩き出した。

商店街ってのはすごいありがたい。正直通貨のシステムはわからないが、商品の価値くらいはわかっておきたいところだからな。




この魔王様の「ひま」は彼からに始まり、その後も多くの人を巻き込んだ伝説を作っていくことになる。


皆さんが見ているのはその一幕なのだ。

お読みいただきありがとうございます。質問や意見があれば感想にお願いします。

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