表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

第1話 つまらない日常

初投稿となりました。〇〇〇〇です。

よろしくお願いします。ぜひポイントと、ブクマお願いします。

時は18XX年。天の川銀河、太陽系の惑星、地球。

いわゆる「もし魔法があったら」の世界線のお話。

そしてここは今でいうオーストラリア大陸。名をアオカシス大陸。


その中のクロサス国の魔王様。

カラセス様には悩みがあった。



8:00

起床。水魔法で顔洗いをして、風魔法で髪を溶かしたら。

8:30

昨日の夜あったことを部下から報告を受けながら、火魔法で焼いたパンとベーコンエッグを食べる。

9:30

今日の服を妻に選んでもらって、城下町に行く。

大体市場を歩いているとみんなから「魔王様」「魔王様」と野菜や肉、魚を大量にもらう。

11:00

帰城。もらった食材で自炊。ちなみに今日は「和風牛すきカルボナーラ」。部下が美味しいって言ってたから作ってみたんだが、いう通り美味しかった。だが、牛すきって何だろう。どうやら瑞穂っていう小さい島国の食べ物らしいけど、ぜひ本家も食べてみたいものだ。

12:30

部下からトラブルの報告や他国の情勢の詳細を教えてもらい、その対処や、部下の企画や、ルールの改正など、さまざまな議案の確認を行う。いわゆる仕事ってやつだ。だが俺は意外と好きなんだよな。この作業。国民の生活や他国の人々の生活が見える気がするんだ。

15:00

仕事を消化し終わって、時間が空く。だから、魔法の知識を高め魔王としての権威を大きくするため図書館で色々読む。そうは言っても、物語も読むんだがな。まぁ主に魔道書だけど。

18:00

部下たちがもらった食材をフル活用してフルコースを作ってくれる。大体、図書館に呼びにきてくれる。ありがたい。本当に。

ちなみに料理名は、、、、オシャレすぎてわからなかった。

20:00

図書館から借りてきた本を読む。

そして気づけば、

23:00

就寝。


ここまできて俺はいつも感じる。

暇だ。

刺激が足りない。王になるまでの王位争奪戦の方が楽しかったと感じてしまう。

もちろん、王戦の時とはまた違う充実感があるのは事実だが、刺激は圧倒的に少ない。


そこで俺はずっとなんかないかと考えていた。


そして、ついに、今日、図書館から借りた本に見つけたのだ。


「今始めよう!転生魔法、初心者編」


これを見つけた時。ビビッときたね。うん。(頷く)


まずは明日。妻に相談してみよう。

久しぶりの冒険の匂いがしなくもないぞぉ。


俺はそのまま想像の世界へと沈み込んでいった。



まぶたが白くなるように感じ、なぜか避けようとしたくなって「ああ、眩しいんだ」と気づいた。

朝だ。

だが布団が暖かいため、「まだ寝よう」と意識を鎮める。


魔王になった1番のいいことはこれかもな。自由に二度寝ができる。


王戦の時は全然できなかった。

いつ襲われるかわからないからね。


すると


「転生魔法、初心者編?なにこの本。まさかあなた転生しようとは言いませんよね!?」


と妻の声が聞こえる。どうやらカーテンを開けたのは彼女らしい。

うーむ。これは二度寝を貫くしかない。


そう決め込み、なお意識を鎮めようと体を暖かいほうへ移動した。


すると、


バチバチッ


とまるで誰かが雷魔法で「スタンショット」をかまそうとしてるかのような音が、、、、、


加えて、


ボッ


とまるで雷魔法電光と火魔法の「スパークリング」をぶつけたような軽い爆発音が、、、、、


どうやら妻には狸寝入りはお見通しで、ご立腹のようだ。

これは二度寝を貫くことは無理そうか。どうすれば、、、、


これはもう普通に起きるか。よし、そうしよう。うん。(頷く)


「なんだい、ラチス。そんな怒った顔して。」


「はぁ?聞こえてたんでしょう?目に見えたご機嫌取りはいらないから早く説明して!」


ハァ(涙)。抵抗意味なし。


「いやぁ。たまたま昨日図書館でその本を見つけてね。魔王として気になったんだよ。はは、ははははは。」


「じゃあ転生することには全く興味はないのね。よかった。じゃ、この本は回収♫」


「あぁぁぁぁぁぁ。」


そんなあんまりだ。せっかくいい刺激になると思ったのに。


「何残念そうな声出してるの?興味、ないんでしょう?」


クッ。ラチスめ。ニヤニヤしてるぞ。してやったりって顔だ。ムカつくなぁ。


でも逆らえない。怒られることが目に見えているのだから。


でも、取り返さなければ!俺の沽券にかけても!絶対に!


「待ってよラチス。まだその本を読み切れてないんだ。やることに興味はなくても、知識としては興味があるんだ。返してもらえないか?」


「はぁ。本当にばかなんだから。

別にいいのよ。刺激を求めて転生しても。」


あれ?バレてた?じゃあなぜ怒ってたの?その疑問を口にする前に自ら答えてくれた。


「あなたがそうしたいならいいわよ。でもいつか帰ってきて欲しいから、先に言っといて欲しかったのよ。」


「じゃあ一緒に行こ「ヤダ!」う ぜ?」


「戦いに巻き込まれるのはもうまっぴらよ!」


アレェ。おかしいな。それでいいはずなのに。

でも他にどうすれば。


「合言葉決めて、疲れたらこの城に戻ってきて。」


なるほど。だが魔王には戻れないよな。


「あら。本当に読んでないのね。転生ってのは色々種類があるの。


まず一つ目。他の世界に転生する。

二つ目。同じ世界に心一つで転生する。

三つ目。乗り移る感覚で新たな生命に転生する。


この三つなのよ。三つ目なら、困ったらじぶんの肉体にもどるだけでことたりるわ。

このやり方ならいいでしょ?


あなたは魔王になるまでも無茶しまくってたんだから。

保険がないと安心できないわ。


だから絶対戻ってきて。」


そうなのか。それなら不安を煽らずに済むな。やっぱ読むべきだな。本ってのは。


だがなんでラチスがそれを知って、、、、、


まぁラチスは俺より賢いしな。シャァない。


「わかった。そうしよう。他に条件や願望はあるか?できる限り叶えたい。」


「ないわよ。死ななきゃどうでもいいわ。あなたがいない間、私はこの国に好きなものを好きなだけ作りましょう。いいわよね?」


「も、ももももちろんです。はぃ。」


こ、怖い。


「あとは合言葉を決めましょう。あなただけしかわからないもの。

例えば、、、勇者の名前は?とか」


勇者か。久しく会ってないけど今どこにいるだろうか。他のメンバーも会ってないな。他の国でも勇者をやっているだろうか。

それとも、もう人王として国を統治しているだろうか。


「 チェルト だろ。」


忘れるわけがない。あいつは、あの勇者は、俺の中での「正義」そのものなのだから。

あのパーティにいた時が一番充実してたかもな。


「おまえはあの冒険を思い出して、また旅したいとか思わずないのか?」


「思わないわよ。だって私は永住する場所を探して旅に出たんだもの。でも、そうね。楽しかったなぁと思い出すことはあるかもしれないわね。」


「そうだろ!じゃぁいっしょに行こうぜ!」


「いやよ。もう32よ!僧侶の魔法を他の人にかけてる場合じゃないわよ。あと30年生きれるか怪しいのに。また冒険していられる年なわけないでしょ。あなたくらいよ。35で冒険したいだなんて。」


はははは。乾いた笑しか出てこない。35?そんな数字シラナイナァ。

でもラチスを無理やり連れて行くわけにはいかない。


「じゃ、挨拶して回ろうか。行ってくる〜って。部下たちに。」


「おいおい、そんなことしようとしてるのかよ。そんな年じゃねぇだろ。」


えぇ。ラチス以外に俺のことボロクソ言う奴なんてこの国にいたっけ?


「あら、キュスクじゃない。ひっさしぶり〜。」


なんだキュスクか。パーティの女レンジャーの。


「おぉラチスも息災で何よりだ。」


二人は仲よかったからなぁ。積もる話も出てきそうだが、


「おいおいなんでお前がきたんだよ。お前まだパーティにいるんじゃねぇのかよ。」


「あぁん?聞いてねぇのか?チェルトが消えたんだよ。お前がここの魔王になったあと三ヶ月くらいして。」


は?消えた?嘘だろ。あいつがそんなことするわけないだろ。



カラセスは理解できなかった。否、理解しようとしなかったのである。「チェルトは明るい仲間思いな勇者なのだから。」と信じて疑わなかった。疑えなかったのだ。


「嘘だろ。」


ポツリと溢れるように呟いたそれは、静寂の王座の前ではよく響き、周りの二人の耳に入ることも当然のことだった。


ラチスは友の消失を知る夫に共感するようにそっと頷き、

キュスクは無理もないと言うかのように首を振った。


「まだここにはと届いてなかったのか。しょうがない。だって消えたことがわかったのが二ヶ月前だ。」


その言葉に俺は我に帰った。

その言葉があまりに矛盾してたからだ。


「は?何を行ってるんだ?消えたのは俺が魔王になった3年前なんだろ?なのに2ヶ月前って。意味がわからない。」


「そりゃそうだろ。今までずっと探してたんだから。私らもあいつが消えるなんて考えられなかったんだよ。」


確かにそれはそうだ。俺が驚くように、彼女たちも驚くはずだ。


だが、「探してた」とはどう言うことだろうか。


「ねぇ、キュスク。なぜ探すのに2年半以上もかかっていたの?この星の全土を探してたわけじゃないでしょう?」


「当たり前だ。だが、あいつは自分の意思で消えたんじゃねぇ。消されたんだよ。誘拐って奴だ」


「なおさら意味がわからないな。あいつが誘拐された?そんなことあるわけ「あったんだよ!」な い だ ろ」


は?どう言うことだ?あいつはめちゃくちゃ強い。誘拐なんてされるわけないだろ。


「誘拐されたのはチェルトの意思なんだよ。矛盾じゃない。消えたのはあいつの意思じゃないが、誘拐されたのはあいつの意思だ。」


「つまり、そそのかされて乗ったってこと?私もそれはないと思うわよ。」


ひょっとしてそれは、


「ついて行きたい奴について行ったってことなのか?」


あくまで弱気な言い方ではあったが、それ以外に考えられることはなかった。


「そうだ。あいつは別のパーティに加わり、消えたんだよ。この星から」


そうゆうことか。腑に落ちた。あいつは文字通り消えたんだな。


「2年半もかかったのは地球規模の検知魔法を使おうとしたから。」


なるほどな。


「これで明確な目的もできた。暇つぶしがてら、あいつも探してくるわ。俺!」


「それはいいついでね!」


ラチスは笑顔で送り出すように笑う。


彼女は俺の本気の決断はいつも応援してくれる。いい妻を持ったな。俺も。


「頑張れよ。私は検知魔法を使うため奔走して疲れた。だからこの国の玉座で休憩でもしてるよ。安心して行ってきな。」



キュスクは疲れたように肩を回してため息をつく。


こいつは自分勝手なふりをした気遣いのできる奴だからな。ツンデレとか行ったら怒るんだろうな。


「じゃ。まずは勉強しよっか!」


二人が同じタイミングに音を立てて崩れ落ちた。ズコーとでも音がしそうなポーズで止まっている。俺は何か変なことを言っただろうか。


「だってそうじゃなきゃダメだろ?学んでからじゃないと。」


「「そうだけど、今の雰囲気でそれはないでしょう(ねえだろう)」」


そうゆうものなのか。

では早めに勉強して一週間後には転生することにしよう。



この魔王様の「ひま」は彼に始まり、その後周りもをも大きく巻き込んでいくことになる。


皆さんが見てるのはその一幕なのである。

最後までご視聴ありがとうございました。

どうでしたか?ぜひ感想で教えてください。また、よかったと思っていただけたら幸いです。ポイントとブクマをぜひ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ