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それでいいのだ。レレレのレ。

「えっ、選ぶ?」  

「ツッチーがランちゃんの危機に、誰を呼びにいくか、

彼に惚れてる女の子の中で誰を選ぶかと思ってたけど。

アナタなのね、ダークホースだったわ。」


かあっ、とメアリアンさんが赤くなる。


「貴女オーラが、見えるんでしょ。ランちゃんの綺麗なオーラにやられちゃったって訳なのね。惚れ込んじゃったのね〜。」

アンちゃんの容赦ない指摘に、  

「そ、そんな、でも、そうなの。最初はとても感じの良い人だなと思って、そのうち目で追うようになっちゃって。見るとドキドキしちゃって、息切れと、体温が上がるのが感じられて。」


ポツンポツンと甘酸っぱい告白をするメアリアンさん。

それ、恋する乙女でなければ循環器系の疾患を疑います。

ハイ、救心。


あれれ、でもこの人以前ランド兄を占ったよね?

「…では兄が三人の子持ちになるって、相手は貴女?ってこと?」


「いいえ。あの時はショコラさんとイリヤさんの場合ですの。

2人のうちどちらを選んでも結果は同じだったんです。

実は自分のことは占えないので、ランドさんの未来は今見えないんです。

どうしても邪念が入ってしまって。

お、お慕いしておりますから。」


ポカンとしているランド兄。まだその身はアンちゃんに抱きしめられているのだった。


「あの!アンデイさん、そろそろ離してあげてください。ツチノコが助けを呼びにきたんです!彼が苦しがってると。」

「うーん、そうなの。アナタはツッチーの言いたいことがわかるのね。

どうしようかしら。ランちゃんは見れば見るほど、レイカちゃんに似てるわネ。」


いきなりランド兄に頬ずりをするアンちゃん。

「いやああああん。」

乙女のような悲鳴をあげるランド兄、


今日もまた誰か乙女のピンチ!

レッツ、キッス頬寄せてかあ!じゃない!


ばしいいいん!


「や、やめてえっ!鉄扇は!

懐かしい痛みだわ、ずっと前に忘れていたワ…」


スイートメモリーズなぼやきをするアンちゃん。

そうですよ。王妃様がアナタの顔に傷をつけたあの鉄扇ですよ。

ママードゥユーリメンバーー♫


「ごめんねえ、悪ノリしちゃったわ。ふふふ。

冷たいレイカちゃんの眼差しもイイわね。あ、痛いっ、やめてえっ。」


えい、このヘンタイがあっ!


「あはははは!」

大笑いしているエリーフラワー様。すいません、胎教に悪かったですね。


「さて、ランド兄さん。メアリアンさんのことはどう思っていたの。」

「どうって。そんな目で彼女を見たことがなかったから、混乱していて。」

もじもじしている。


「ふーん、えいっ!」

アンちゃんがランド兄を突き飛ばす。

たたらを踏んだ兄をメアリアンさんが抱き止める。


ツッチーも広がって2人を包み込む。

抱き合うふたり。

「あら、あらら?」ほくそ笑むアンちゃん。

「あ、すみません。」

彼女から離れて顔を赤くするランド兄。

「…柔らかい。アンディさんの石のような筋肉とは違う。」


アンちゃんはそれを聞いてポージングしている。

ムキムキマンのポーズか。エンゼル体操かっ。


「あのあのあの、メアリアンさん。恥ずかしながらここまでストレートに、俺に好意を告げてくれる人はいませんでした。

お、お付き合いしていただけるでしょうか。」


あら、急展開。


「は、はい。」


「あ。あとで私の収入証明書をお見せしますね。

それから家族構成を書いたのと職務経歴書を。」


…そうだった。付き合うなら結婚一直線の人だった。

メアリアンさん、引くよな。


「う、嬉しい!!」


それで良かったようだ。


パチパチパチ。

「あらー、おめでとう。はたから見たらメアリアンさんがランドさんにホの字なのはすぐわかったわよ。」

にこやかなエリーフラワー様。

「やっぱり、ランちゃんはハグに弱かったのねえ。

あの乳くさい小娘より、メアリアンの方がボッキュッポンだしね。

ーあ、痛あっ、ひどいわレイカちゃん!」


「メアリアンさんは変わった出自だし。

その血統を利用されたらマズイわと思ってたけど、

ランドさんなら安心よね。」


エリーフラワー様は真顔になって付け加えた。

ムキムキマンのエンジェル体操。

筋肉自慢は数々いるけど、結構ルーツでは?

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