表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/288

カフェ&レストランがやっとオープン。

色々あったけど、猫カフェはオープンした。

その奥のレストランもだよ。


「いらっしゃいませ!」

「にゃ、にゃーん!」

まず可愛いクノイチと可愛い?ランド兄がお出迎え。

その後、猫ちゃんがお出迎えだ。

「ふふ。可愛い子猫ちゃん達だ。」

人間とリアル猫に同時に声をかける、麗しのヴィヴィアンナ様。

「きゃああっ♡どうぞ!お席へ!」

「みゃおおーん!」


「ごめんね、今日は奥の方に呼ばれてるんだよ、また寄らせてもらうね。」


やりとりがエリーフラワー様開発の集音器で聞こえてきた。

「これでみんなお揃いになるね。…いらっしゃいませ。隠れ家レストランへようこそ。」

「こんにちは。アンディ・ハイバルク支配人。

こちらお祝いの花です。遅くなってすみません。」

「ヴィヴィアンナ様、ようこそ。みなさんおそろいです。」

今日オープンで、王妃様、リード様御夫妻、ネモさん御夫妻、アリサさんとミドリナ様をご招待した。


テーブルクロスはミドリナさんが編んだレース。


「使ってくださっているのですね。」


「本当にこんなに美しいものをありがとうございます。」


エドガー王子様とフロル王子様はお留守番だ。

(ヴィヴィアンナ様が遅れたのはコレだな。ぐずったんだろう。)

「いつも私が子守してましたから、人見知りが始まったんですね。」

アリサさんが眉を下げて言う。

あれからアリサさんがリード様のお子様の世話をしている。

「リード様の小さい頃にそっくりですわ。何と、お可愛いらしい。」

リード様たちはとりあえずネモさんのホテルのスイートに住んでいる。

王妃様の別荘を増築してそのうち一緒に住むそうだ。


「さて、本日のメニューですが。

王妃様のリクエストでご用意しました。」


筍ごはん、土佐煮。


そう、鰹節が手に入るようになったのよ!

エリーフラワー様ありがとう!


筍の天ぷら。つくしのお浸し。


このネモさんの国には、筍もつくしもあったの。

 

豆腐とキャベツの味噌汁。もちろんお出汁は鰹ね。


唐揚げ。


今回は塩唐揚げにしたよ。塩水に漬け込むやつ。


「王妃様。ここでは安心して出来たてが食べられますよ。ずっと見張ってましたし、

毒見しないとけしからん、なんて言うやつもおりませんから。」

そう。お毒見しないと侍従長や侍女長がうるさい、てのもあったのだ。


「ああ、あったかい唐揚げ!美味しい!」

「レモンはコチラに。」

小皿に乗せたレモンを差し出すアンちゃん。

「アンディ、お前も成長したな!勝手にかけたりはもうしないんだな!」

「よしてくださいよ、リード様。…あの頃は尖ってましたから。」

苦笑するアンちゃん。


大皿に乗せた唐揚げを別部屋に持って行く。

若い忍び達に振る舞うようだ。

ドアの向こうから歓声が聞こえてきた。

ん?壁からゴクリ。という音が。

アラ。

ニュー護衛の2人だわ。

ジョーとジョンソン。そっと紙に包んで一個ずつ渡す。拝まれて早速口へ。唐揚げの匂いに人類は抗えないのだ。

ワハハ。ハハハハハ。


プチ世界の支配者になった気持ちでいると、

「エリーフラワーもねえ、来れれば良かったんだけど。」

王妃様がため息をつく。


「体調お悪いんですか?」

「アンディから聞いてるでしょ。つわりが酷いのよ。ミネルヴァを産んだ時みたいにうどんしか食べてないって。」

「それは心配ですね。ついこないだお会いした時はお元気でしたのに。」


「エリーフラワー様にはお世話になりましたし、お力になりたいですわ。」


ネモさんの妻、ローリナさんが言う。


「私がまたお世話しましょうか?こないだもお世話したし。」

「レイカさん、それは。」

アンちゃんが目を見開く。


エリーフラワー様はもうご両親がいない。

いても毒親というやつだったからな。頼れる母親がいないのだ。


「でも、ここオープンしたばかりでしょ。」

「私も最初はレイカに頼もうかと思ったんだけどね。」

でも心配だ。こちらに呼べるかな?

それも様子を見ないと。


「とりあえず三日から五日ほど行くのは?」

 

「あら、リード。そうね。それがいいわね。

アンディ。貴方がアランの近くにいるのを見れば、

安心する人たちもいるんじゃなくて?」

「あー、そうですね。ええ。痛くない腹をさぐられるのもイヤだしね。行きますか。」


アンちゃんは。お仕事だと言って時々いなくなる。

いつもアラン様の近くにいるわけではないのか。


「アンディくん。ルリルリは君を気にいってるみたいだよ。連れて行くかい?

あの子は、喋れるから連絡用にいいよ。」


えっ。あのルリコンゴウ?

肩に乗せると海賊みたいでカッコいいかも?


「いや、めっちゃ目立つでしょ。ありがたい申し出ですが。」


「アラジンのジャージャーみたいに?」


「王妃様。

悪人笑いで有名な彼はジャファーです。

それじゃ麺料理ですよ。ジャージャー麺。」


「あ、じゃあ、レイカさんに懐いてるミノッチ(ミノタウロス)を連れていけば?

護衛になるし、みんな驚くこと請け合いだよ。」


「「絶対に嫌です!」」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ