オーラの泉溢れることも、ある。
ネモさんの結婚式の日が来た。
参加者のセキュリティチェックはとても厳しい。
まず動物たちが不快感を現す人間は排除。
そしてメアリアンさんのチェック。
「あの人とあの人。やばいわ。黒い炎が見えるの。
」
オーラも見えるらしい。
捕まえてみると、高確率でやばい物を持っていた。
日本だと銃刀法違反で捕まるタイプだよ。
あとは薬物はワンちゃんたちがクンクンする。
こいつ怪しい、となったら、
ビシ!
ビーグル犬がお座りする。
「はい、貴方コチラへ。お荷物みせてねー。」
「ナンナノ、ジカンナイノヨ。」
「はい、見つかった!犬はウソはつきません!」
という感じである。
「あら、レイカ。空港24時みたいよね。」
「本当にワンチャンはえらいですわ。」
今回は王妃様とリード様ご夫婦も来てらっしゃる。
「リード様!」
「ああ!アリサ母ちゃん!元気になったなあ!良かった!」
落涙して乳母だったアリサさんに抱きつくリード様。
コレが計算でなくて素でできるんだからなあ。
流石だ。
「こんなキレイなオーラなかなかないわ。」
霊感メアリアンさんもびっくりだ。
「こんなに母を大事に思ってくださるとは。」
ネモさんも涙ぐんでいる。
その後、おゲン夫妻とマーズとマーグもきた。
「王妃様!リード様!ヴィヴィアンナ様!」
「おお!みんな息災であったか!」
王妃様がにこやかに相手をする。
にゃああん。
「おや、タマちゃんか?毛並みよくなったね。相変わらず可愛い猫ちゃんだ。」
ヴィヴィアンナ様によってくるタマちゃん。
それを抱き上げる麗人。
ほう、、♡
近隣の女性たちの視線を釘付けだ。
(そして私も。)
「!なんて美しいオーラなの!リード様が問答無用の太陽なら、ヴィヴィアンナ様は冴え渡る月!
少し差し色に悲しみの波動があるところが!
ああ、たまらない!」
メアリアンさん。今回は魅了されたんですね、。
そこでヴィヴィアンナ様はメアリアンさんをじっと見て軽く頭を下げられた。
「良かった、無事だったんですね。感冒でなくなったと聞いておりました。」
「えっ、わかるんですか??
この人がもとアメリアナさんだった事が?」
私の問いに、
「うーん、そうですね。私も色んな人から見られて寄って来られましたから。
何となくその人個人の雰囲気がわかるんですよ。」
と答える麗人。
すごい。
「レイカさんとランドさんは良く似ています。本質が。」
あっ、ハイ、よく言われます。
その時。メアリアンさんが震える手で、ネモさんを守るように立っているクマを指した。
「あ、あの!あれが何かわかりますか?!」
「しっ!気がつかない振りをしてください。
あのクマの上に浮かんでるのは、セバスチャンという痴れ者です。かなり薄くなってますけとね。」
きゃあああー怖い!
というか、すごい、凄いわ!
私には茶色のベアーだけしか見えないけど。
「おかげ様で厄介な人に絡まれるのが減りましたよ。避けられるようになって。ふふ。」
おや?メアリアンさんがヴィヴィアンナ様を見る目がハートに。
「お姉様と呼ばせて下さいませ!」
あれ?なんかこんなの昔の少女漫画になかった?
手塚先生あたりの時代で。
「ああいうの。文学作品ではSというのよね。シスターの略で。」
王妃様。お詳しい。
「ふふ、可愛い妹だね。私で良ければ。」
ふわりと笑ってタラシこむ。
いいぞ、いいぞう。
こうやってどんどん味方を増やして下さい。
「なによ。オネエ様って。
私を呼んだわけじゃないのね。」
アンちゃんが不満げに現れた。
違います。