表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/288

やっぱり、温泉だよね。

「それはご本人達の意向を聞きませんと。」

「ネモのね。リードは私がいずれ、隠居してブルーウォーター領に引っ込むってわかってるから。

反対はしないわ。多分。」


確かに。母上と暮らせる♫と踊り出しそうだ。


「ううーん、そうですね。」

確かに王妃様の別荘はある、まもなくレストランもできる。

マーズやマーグやアリサさんや、ローリアさん、ミドリナさんも王妃様を歓迎するだろう。


「仮に。リード様ご夫妻があちらに移住された場合。彼等がブルーウォーター領にもたらす観光収入はこんな感じで。

逆にこちらから失われる収入はこんな感じです。」


概算をエリーフラワー様が出す。


なるほど。


「だけども別会計になるということは今までリード様たちに使われていた予算もいらないのです。

警備費とか。離宮の管理費用。

あちらでは動物が守ってくれるし、だいたいブルーウォーター領にはなかなか侵入できないでしょう。」


おお、森のクマさんがお姫様抱っこしてリード様を守る姿が目に浮かぶ。


「それに。彼等2人も独立してやっていけるんですよ。仮に亡命しようとしたって行き先には困りますまい。」


「アランではそうは行かないわね。」

「…アラン様も魅力的なお方ですけどね。うちのアンディがあんなに惚れこんでますからね。」



王妃様は真顔になり、

「ギガント戦の功労者がアランの側近だったのは、

アランにとって良かったわ。」

ウインナーコーヒーならぬレイカ珈琲をお飲みになりながら、ポツンとおっしゃった。



「ですから、まずは王妃様があちらブルーウォーター領へ行かれては?ちょっとご静養と言って。」


「あ。なるほど。」エリーフラワー様はぽん!と、手を打つ。


「レイカさんの言う通り。

王妃様が滞在なさると言えば、みんな諸手をあげて歓迎なさいますよ。」


「そこへまあ、ほっといてもリード様が来ますよね、足繁く。」


「ええ….。」


「あの外見。腹芸ができないご性格。

多分人間にも、動物にも好かれます。」


エリーフラワー様少々失礼では。

でもその通りです。

(ちょっとだけブラックなとこあるけど。)


「そうやって動物やUMAや人々の心をつかめば、領主代行もみんなが受け入れるでしょう。」


「まずまもなくネモさんたちの結婚式が行われます。そちらへご出席という事で足を運ばれては。」


来週なんだよ。その頃には私のレストランから王都への抜け道も完成する。

鎌倉の切り落としみたいな所をね、いくつも掘ってつくったみたい。


秘密だから力自慢のモンスターたちが頑張ってくれたよ。

ついてにその辺掘ったら温泉もでたらしいよ。

温泉で疲れを癒しながらチカラ作業をする忍びと愉快な怪物たち。

リアルなテルマエ・ロ〇〇になってるみたい。


時々ミノタウロスが温泉卵をお土産にくれるのだ。

腰ミノをあげたら懐かれたみたいだよ。


「あア?おい牛ヤロウ!レイカちゃんに寄るんじゃない!しっ!しっ!」


アンちゃんがキレて追い払うけどね。


「温泉卵。いいわね。」

「固茹でですよ。大涌谷タイプで黒いやつです。」

「一個食べると7年寿命が伸びるのよね。

ヨシ!10個くらいたべちゃおう。」


それは食べ過ぎだ、と突っ込んで欲しいのかな。



「アツアツが美味しくて、働く人たちのエネルギー源になってます。」 


好きだったわ。大涌谷の黒卵。

あっち方面はいつも大渋滞するのよね。


「温泉は他のところでも湧いていて、そこの卵はよくある半熟タイプですよ。」

「ああ!温泉入りたい!背中の傷がうずくのよ。」

「信玄の隠し湯ならぬネモさんの隠し湯というのが、王妃様の別荘の近くにありますが。」


「う、うー!!最高じゃん!!

プラカードかかげて、泉質は、効能は。ってやりたいわあ。」


やっぱイケイケだったんだな。いやリア充か。


「ねえ、レイカ。温泉饅頭もよろしくね!」


あっ、ハイ。


バブルの頃、温泉ブームがありました。

若い娘さんが温泉入って、効能は?泉質は?ってやってた気がします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ