表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/288

誰が嘘をついた。

誤字報告ありがとうございます。訂正しました。

「うっ!」

見ると小さな白い蛇が、

シンディの足と手にそれぞれ巻きついて彼の自由を奪っていた。

「君は逃げ足早かったね。

たまに私の丹精込めて育てたバラを勝手に取っていくくらいの迷惑しかかけられてないけど。

やっと咲いたスイートキャンディの鉢をもって行かれたときは腹がたったな。」


「そのバラは真ん中が薄くグリーン?名付け親は王妃様ですか?」

「その通りだよ、良くわかったね。」

アッ、ハイ。


シンディが肩で息をしながら、

「あれは、ハニトラの小道具として!」

と悪びれずに言った。


「そうだよな、アンタは。ハニトラ要員だった。

お袋もそうだと、言ってたよなあ?それでウチの親父をたらし込んだと。スパイの執事もたらし込めたのはいいが、痴情のもつれで殺されたんだろ?

ウチの一家も巻き添えにしてなあ?

アンタ、何回も楽しそうに語ったよなあ?」


こええ。アンちゃんから黒い怒りが伝わってくる。


「ブルーウォーター!あんたもしかしてアルバートなのか!?元エレンの!」

「今頃気がつくなんて。ぬるいんだな。」

「じゃあ、コイツに腹立たないのか?アンタの弟のセバスチャンとアンディを天秤にかけたんだぞ!」


「はあ!だれが!物すごい風評被害よ!」


「君みたいにハニトラばっかやってると、そういう見方になるのか?セバスチャンが一方的に迷惑をかけていただけだ、あいつは腹黒のDVストーカー野郎だった!」

 

「それでも弟は可愛いだろ?」

「そしたらクマさんの遊び相手にしないよ。」

あら、言っちゃった。

「セバスチャンは庭師の私に気がつきもしなかった。母を助けるのを妨害したり、結果うちの領地に押しかけてきた。

アンディ殿だけだよ、君ら三羽烏の中で一緒に野菜作ったり、収穫してくれたのはさ。」


「そ、そうよネ。私は無礼は働いてないわ?」

おう、アンちゃんが通常に戻ってきた。


「私はアンディのたった1人の血縁だろ?ヤー・シチさんのところにいるって聞いて嬉しくなった。

私も親父ももういないしさ。」

「俺はアンタを兄だと思ったことないね。

嫌な事ばっかりいうしさ。嫌いだよ。」


ガーン!


そんな感じでショックを受けるシンディ。

おや白目を向いて

恐ろしい子!みたいになってるよ。


「そ、そんな?年季があけたら、二人でゆっくりと

保養所でもやって、兄弟仲良くきゃっきゃっウフフと暮らそうとしてたんだろ?

せっかく準備をしてたのに、この小娘が入り込んできたんだろ?」


なんだ、それ?


「なんだよ、それ?誰がそんなことをアンタに吹き込んだ?そもそも俺に年季はないぞ。」

「それに!コイツがオマエをカレーヌ様から寝取ったって!

カレーヌ様は傷心のあまりいやいや嫁いだって。」


「嘘ばっかりたい!それにコイツコイツ言うな!」


私の怒りに皆固まった。

「だいたいが!アンちゃんとの駆け落ちを断ったのは

あの子やろーが!」

「え?」

「そうだ、何を勘違いしてるか知らないが、アンディの渾身の告白を蹴ったのはあのお姫さんだ。

私も現場を見てた。」


「ヤー・シチさん。いえお義父さん。」


「2人ともやめてよう。心の傷が。」


「え、アンディ?その反応?ホントなの?」


「さあ、早くみんな手当てを!」

オー・ギンさんだ。他の忍びも応援にやってきた。


「アンディ、大丈夫か。白鬼。ここまで忍び達を痛めつけてどう落とし前をつけるんだ!」

「それくらい。訓練と思えば。いてっ!」

白蛇が噛みついた。

「それね、毒あるよ。少しね。」 

ネモさんの言葉に青ざめるシンディ。

そこへ担架に乗って運びだされるランド兄。


「兄さん!しっかりして!」

「確かに似てるな?え、本当に兄妹なの?間男を同じ職場に呼んだと聞いたのに。」


「さっきから聞いていればどれほど、レイカを貶めるんだ。」

アンちゃんの目が座ってる。ナイフを首すじに当ててくる。

「お。おい、やめろよ。」

「向こうにはサー・スケもいたよな?つるんでたのか?

あの裏切り者と?」


「アンディ。そこまでじゃ。」

「王妃様!」

「ネモがレストランあたりからSOSと。

レイカがいるはずだと、危険だというから飛んできたのよ。

まあ、アオには勝てなんだ。」

「は、王妃様。こいつは毒でしばらく痺れておることでしょう。」

「では、スケ、カク、縛りあげよ!

ネモよ、蛇をお返しするぞよ。」


スラリと二匹の蛇が戻って行った。

「スネちゃま1号、2号良くやったね。」

メガネのざますママが浮かびました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ