誰(た)がために。
「すまなかったね、レイカ嬢。」
次の日、王妃様に呼び出されたらいきなり、第二王子リード様に謝られた。
「いえいえいえいえ、とんでもございません。」
「そうよオ。リード、お謝りなさい。」
マザコンリード様はしゅんとした。
「王妃様、めっそうもございません。」
「でもそのお手てではご飯が作れないじゃないの。
あーあーレイカになんぞ作ってもらおうと思ってたのに。
青椒肉絲と回鍋肉を!」
なんぞというより、具体的では。
それにめっちゃガッツリだな、オイ。
「は、母上ー。」
どうも王妃様はリード様に腹を立てて意地悪を言ってるらしい?
「だいたいあなたがあんなイライ○もどきを紹介するから。」
やはり王妃様にもイ○イザもどきに見えてたんですね。
「あいつは煮え切らないやつですから。気が強くてグイグイ引っ張ってくれる人がいいと思ったんですよ。それにあの子は一人娘です。次期伯爵だ。
悪い話ではないと。」
「だからってあんな、じゃじゃ馬。」
じゃじゃ馬もあまりリアルでは聞かないな。
「すみません、愚兄は今ジェーン様のところで婿入り修行してますけど、なんかツラいらしくて。
ジェーン様が喝を入れると、レイカ様はこんな言い方はしなかったって。」
「ジェーン様が差し入れをしても、レイカ様のご飯の方が美味しかったと。」
「あげく、子爵位を授かるなら無理して婿入りする必要ないとまで。」
「ジェーン様はお城に行きたいと言ったのは、グッズを買うより、レイカ様に接触するのが目的だったようで。」
「「申し訳ありませんでした!」」
ゴット○ーズツインズに声を揃えて謝られてもねえ。
「セバスチャンは、リード様の顔を潰すとは思ってないのでしょうか。」
渋い顔で侍従長が言う。
「マーズ、マーグ。貴方たちの長兄と次兄はどうしてるの。」
「長兄のクリストファーは父の補佐をしてます。
まもなく継ぎます。」
「2人の考え方はそっくりで。レイカ様が男爵令嬢だからって、反対したのも彼等です。」
「次男は?確かアランより一個上だったはず、
21くらいかしら。」
「次兄のエレンですけど。
15の時にうちのコ・イー・ワイ牧場の豚を脱走させて、それに乗って夜の校舎に忍び込み、みんな駆逐してやる!と言って窓ガラスを割って周りました!」
「豚が通り過ぎたあとですが、何故かしばらく大きなキノコが生えてました!」
ええっと、あ○たのジョーに進撃からの、オザキ。
そしてう○星。いそがしいことだ。
「そしてお決まりどおりに家を飛び出して、残ったのは誰も着そうにもにない服がカバンにひとつだけです!」
あーエレンだものな。中島み、、ごほんごほん。
「父への理由なきことはない、反抗心だと思いますけど。
それから消息はわかりません。」
「吹き荒ぶ風が似合う、戦鬼のようでした。」
そっちのジョー…。
それに理由ありきの反抗か。
「そう。それではセバスチャンの代わりに婿に入れるのは無理ね。」
そんな事を考えていたのか。
「失礼しますわ。」
エリーフラワーさまがエドガー王子を抱いて現れた。
もう1人のフロル王子はエドワードが抱いている。
「二人とも良い子でごさった。」
「おお、才女殿。王子達が世話になってるな。」
リード様、まだ少し腰がひけてますよ。
「乳母殿でよろしいですわ。」
「乳母といっても、週に一回でごさるがな。」
王室は名だたる才女のエリーフラワー様が王子達の
乳母で後ろだてである、としたいのだ。
メインで見ている乳母は他にもいる。
「乳母で思い出したけど。リードの乳母で貴方たちの母、アリサは今どうしてるの?
体調不良といって領地に引きこもりっぱなしみたいだけど。」
「そのことなのですが、エレン兄の父への反抗心は
母への処遇に由来しております。」
「王妃様。どうか、母をお救い下さいませ。
母はずっと幽閉されているのです。」
「何ですって!?」