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続 グランディ王国物語  作者: 雷鳥文庫


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216/288

これもすべて。お鳥様のおかげである。

誤字報告ありがとうございます。

 さて、初等科の校舎も出来上がって、講師陣もカリキュラムも決まった。

日本の小学校と同じだから今度六歳になる子供達が入学する。


さて、エリーフラワー様が遊びに来たよ。

「ああ、忙しいわー。学校のことは何とかひと段落ついたけど。息抜きさせてねー。

レイカ珈琲が飲みたいの。生クリーム乗ったやつ。」

「はいはい。ゆっくりしてね。コチラはカレーヌ様の新製品のジャムクッキーよ。」

あのジャ〇〇もどきのクッキーが完成した。

まだ私と王妃様限定だけど。

疲れてる時は甘いものよね。

ひと口食べたら、エリーフラワー様の目が開いたわ!!

いきなり電話をかける。

「もしもし?カレーヌさん、エリーフラワーよ。

あ、ところでね…。」


おや、デジャヴ。また大量注文かい。


クッキーと生クリームたっぷりのコーヒーを取ったせいか、エリーフラワー様は落ちついた。

「来年は中等科が出来るわね。レイカさんの甥っ子さんは今11?12?もしかしたら一回生になれるのでは?」

「エリーフラワー様。ありがとうございます。

でも中等科から通うのかな?年は確かにそれくらいかも。」

「ほほほ。レイカさんのご親戚なら一歳くらい前後しても構わなくってよ。」

「まあ、それも最低限の学力があればですよね。」


ううーん、費用もかかるしなあ。兄夫婦がどう考えるか。


「こにちわ。」

エドワード様とキューちゃんに連れられてミネルヴァちゃんが来た。

「娘がランちゃんとアスカちゃんに会いたいと言いましてな!」

「ミネルヴァちゃん。久しぶりですね。今三つかしら。」

エリーフラワー様が16で結婚して、17でお産みになって今二十歳でしょ。

「ウン。」

「ほほほ。親バカだけどなかなか優秀なのよ。

飛び級で来春入学させては?とも言われてるんだけどね。」

「まあ。それはそうでしょう。何カ国語話せるのかしら。」

「四カ国語だけど、まだまだ幼児語だもん。」

「いや、それは舌足らずなのは身体の構造でしょうから。」


キュー。

「うん?そうか。キューちゃんはやはりみんなと一緒がいいと。王子様たちも一緒の方が安心だと言っているでごわす。」

「エドガー王子様はミネルヴァに首ったけですの。」

なるほど。この国の未来は安心だ。


「かわい。やらかい。うーん、しゅきい。」

ミネルヴァちゃんがうちの双子に頬ずりをしている。微笑ましい光景だと思うが、ヨダレはつかないかしら。

キュー。

目を細めて見ているキューちゃん。

やはり子供好きなんだなあ。


そこへカレーヌ様が来た。

「エリーフラワーさん、お久しぶりっ。レイカもおひさ。ご注文ありがとうねえ。」

「え、もう出来たの?はやーい。」

「ちょうどね、売りだそうとして量産していたのよ。あと、はいこれも、試食して。

今イチオシの人気商品よっ。」


それはハシビロコウの顔のビスケットだった。

「やだあ!可愛いっ!」

「レイカも好きなんでしょ。パンジーちゃん。」

「うん。」

「パンジーちゃんの絵がついた缶に12枚ずつ入れて売り出してるけど、50枚に一枚シークレットが入ってるの。

パンジーを咥えてるハシビロコウ。

今回は特別にお持ちしました。」


あらあ。ドカ○ンの岩○のように、口にパンジーを咥えてるわ。


「フフフ。このシークレットを食べると恋の願いが叶うと言われてるのよ。…なーんて、私が言い出したんだけどネ。」 


うわあ。商人や。銭ゲバや。


「おかげで爆買いするおかたもぎょうさんいてはりましてなあ。わて、嬉しおす。」

カレーヌ様、キャラ変わってるよ。


「それでね、ここにお料理上手の新人がいるって聞いたのよ。うちは手が足りないの。」

「ラーラさんのことね?」


ショコラさんがラーラさんを呼びに行く。

今回もバッチリ付けボクロだ。髪はあれから染めている。

「貴女が料理上手のラーラさん?あら、やだ。ウフフ。レイカ好きそう。」

「もー、やめてよ。」

みんな私を何だと思って。ただヴィヴィアンナ様のファンなだけじゃないか。

「ね、ね。ラーラさん。私はカレーヌと言うの。

スイーツ工房をやってるのね。どう?ウチで働かない?お給金なら二割増しでだすわ。」


いきなり連れてこられて、ラーラさんは戸惑っている。

「え、えーと。」

そこへアンちゃんが来た。

「カレーヌ様。この子はね、ちょいとワケありなのヨ。」

「あら、そうなの。」

「うん、メアリアンさんタイプといえば良いかしら。顔を完璧に変えられればいいけど、まだ変装だしね。」

そこでカレーヌ様の顔がくもった。


「まあそうなの。貴女も苦労してるのね。」

あら、優しい。

「ラーラさん。カレーヌ様は悪い人ではない事は私が保証するわ。毒舌だけど。普通の人よ。

どうしてもと言うなら、裏方オンリーで、髪は痛んじゃうけど常に脱色してれば。」


がばっ。


「うっ。」

「レイカ!やはり貴女は私の理解者ねっ!」

きつく抱きしめられた。


「そうね、いっそのこと泣きボクロが嫌じゃなかったら、入れ墨にするといいわ。」

エリーフラワー様が助言する。

「あ、あの。有難いのですが。私はここが良いです。」

あら、ラーラさん。そうなの。


「ふん、セティの事を気にしてるなら、もう危険はないわヨ。あのビッキーと上手く行ってるらしいから。」

アンちゃんの爆弾発言。


なんと。


「こないだね、ビッキーが家出してグランディに行ったの。そこで男達に絡まれたのを助けてから急接近。」

いきなり情報量が多いぞ。


「え、何ですか。それ。ビッキーさんに何が?」

「ああ、アンタあの子と仲が良かったワね。

三婆さんいたでしょ。彼女達の厳しい指導に耐えられなかったみたいで。」

「なるほどね。投石事件以来締め付けが厳しかったわけか。」

エリーフラワー様も頷く。


「そうですか。ビッキーさんのことは気になってましたけど。今はここが居心地がいいんです。

それから、顔を変える為にホクロは入れようと思います。」

うーん、ゴットハンドの医者が見つからないからね。

彼はどこを旅しているのだろうか。


―医者はどこだ!



…ハシビロコウの檻の前で座りこんで見つめている彼(医者)をアンちゃんが発見した。


その後、彼の泊まってるホテルでオペの依頼をしてくれたらしい。

「ふん、私は高いですぜ。

しかしパンジーちゃんは可愛いですな。

クッキーのシークレットも全然出ませんがね。」


…もしかしたら、カレーヌ様のクッキーを大人買いしたのは。

「レイカの頼みならいいわよ。」

シークレットパンジーちゃんを詰めた特別クッキー缶を医者に差し入れした。


「おおお!コレだけあれば!あの娘との恋も叶うかも!くくくく!」


…割と乙女心をお持ちの様だった。


「オペ代は負けておきますぜ。」


それでラーラさんは別人になった。泣きぼくろもつけてもらっている。


全体的に某一族のエドガーからメリーベルになってしまった。

もうこれで彼女が、もとキャリーだとはわかるまい。

…それは良いのだが。少し残念ではある。


しくしく。

医者はどこだ!ブラックジャックネタですね。

今度横浜のデパートで、ブラックジャック展かあるとかないとか。(2025年の1月)

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