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占う場所。

閑話休題。

「それでね、ご相談したいのは占いコーナーなんですの。」

メアリアンさんが話しだす。

「いつまでもネコカフェを間借りでは。でもセキュリティの事を考えると、ここは凄くいいんです。」

アンちゃんも真顔になる。

「そうよね。忍びの巣だからね。でもネコカフェは誰でも入れちゃうからねえ。それはちょっと。

それに完璧に予約制で一日一組とかにしないとさ、

アナタ倒れそうだもの。」

それは思う。

「以前、ネモさんのショッピングモールという案もあったよね。」

「そうね、レイカちゃん。ネモさんとこなら警備も万全だろうけど、やはり不特定多数が出入りするのは、ね。」

ランド兄さんが考えこむ。

「と、言っても。あまりここから離れるのも困るんですよ。

何かあっても、俺やレイカが駆けつけられないでしょ。」

そうなんだ。メアリアンさんが倒れこんだとき、私やランド兄がいたら復活したよ。


そしたら忍びの詰所?隣の建物の?

そこもあまり一般人はなあ。

「実は忍びの保養所やシェルターも考えましたの。」


「それ、ダメー!!」

アンちゃんの絶叫。


「今あっちは大変よ。近づかない方がいいよ。」

「レイカさん?何があったんですか?」


アンちゃんはため息をついた。


「どうせアナタには隠しておけないのよね。

実は、身内のハジを言うことになるんだけどさ…」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー(30分経過)


ランド兄さんとメアリアンさんは話を聞いて驚いていた。

「白鬼、とんでもないな。」

「アンディさんも苦労なさったのね。」

「まあね。いつも元気なアタシでも色々あったのよ。」


メアリアンさんは申し訳なさそうにいった。

「何か見て差し上げたいのですが、以前も言った通りあなたとシンディさんには黒い塊状態のモノが付いていて、何が、何やらわからないのです。」

「あ、いいの。」

アンちゃんがぶらぶらと手を振った。

「別に今更オフクロに会いたいとは思ってないから。妹やばあちゃんには会いたいけどさ、

どうせ善人だから憑いてないんだろ?」


メアリアンさんは力強く頭を縦にふった。

「ご安心を。妹さんもおばあちゃんもいませんわ。

ーー悪人しかついてませんよ。キューちゃんに燃やされて、ヨシ!です。」


そうかあ、良かった。

アンちゃんは迷子の子供の様な寂しい顔をした。


結局。占いの仕事のときは、ネモさんのホテルの一室を借りることはどうかと案をだした。その時はランド兄が横に控える。

事務仕事は忍び1人とサマンサちゃんにも手伝ってもらう事にした。


次の日小雨の中ネモさんに会いにいく。

ネモさんも快く引き受けてくれた。

「護衛はつけますからね。送り迎えも。

白い狼さんとかどうですか?」

それにね、と、

「メアリアナさんに占いを頼む人はだいたいウチのホテルに泊まるような人なんです。

絡んできたら、すぐ知らせて下さいね。」


なるほど。また、金にあかせて連れ帰ろうとする人がいないとは限らないからね。


「スイートのここの部屋を通年貸し切りと言うことでどうですか?依頼人がいないときはお泊まりになると宜しい。」

ネモさんがランド兄に提案する。

「えっ、でもそれ、お高いんでしょ?」

「はははは。アンディさんにもレイカさんにもお世話になってますから。特にセバスチャンがご迷惑おかけしてましたし。」

「もう、それは良いですから。」

手を振って断る私だよ。

「今なら平日料金にしてそこから三割引きで、どうですか?」

紙に書きつけるネモさん。

「ええー、そんなに安くー??」

「更にお友達割引で更にどん!全体から100000ギン引き!毎回のウエルカムドリンクのサービス付きです!!」

「おお〜!!」

「十二回分割まで出来ますよ!分割手数料はこちらが負担します!」

「おおーー!!」

「今なら初回限定無料!スイートルームが一カ月、

ただ、ただで楽しめますよ!」


「エクセレントッ!!」


ジャパ○ット?



「…12分割って。毎月の家賃払うのとどう違うの。」

「さあ?もうここに住んじゃえばいいじゃん。

…でも、ま、元々安くしてくれてるわ。レンタルルームで事務所借りると思えば。」

私とアンちゃんのつぶやきをよそに、占いの場所は決まった。



「なるべく自宅で占うのは避けたかったんですよ、なんか憑いてるのを落とすわけですから。」



ああ、なるほどね。

外に出たら雨があがって、虹が出ていた。

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