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ストレスが女を男をダメにする。

ネモさんのとこに一緒に行くことにした。

馬車に乗ってね。

ちょっと今のアンちゃんはヤバいからついていく。

なんとかキューちゃんかツッチーに悪い物を吸って貰えないだろうか。


ずっとブツブツ言ってるのよ。

怖いよう。

「あの野郎白髪野郎トラブルばっかり起こしやがって性懲りも無くタラシこみやがってクソ野郎が切ってしまえあんなものいや首だなコロリコロリコロリとだいたい生かしておくのが間違いだ色魔めやはりコロリコロリとな…」

呪文のようです。目が座ってます。


ほら、御者をやってくれる若い忍びもビクビクしてるじゃないの。


バシン!


軽く背中を叩いてやる。


「れ、レイカちゃん?なんで叩くの。」

アンちゃんが鳩が豆鉄砲くらったような顔をしてるよ。

「だってさ、ちょっと今やばいよ、冷静になりなよ。背中が曲がってたし、悪いモノついてる?って感じだよ。」

「あ、ああそう…カモね。」

ふう、と大きな息をして肩をまわすアンちゃん。

「ありがとう、なんか少し落ちた感じだ。」


「そういえばさ、保養所にはセティさんもいたんでしょ。ハッキーのことやばいと思って警戒しなかったのかしら。」

「うーん。そうだね?あ、多分セティ君はビッキーちゃんに気があるでしょ。彼女がよろめかなかったら、ヨシ。だったんじゃない?」

ふーん、なるほど。

「詳しいことは、おゲン夫妻に語ってもらうとするか。」

彼等は馬でついてきてる。


「良い物件があるといいけど。アイツを引っ越しさせるのに。」

「ネモさんは不動産業にも、熱心だからいけるんじゃない。」



急だけど、ネモさんは会ってくれた。

というか詳しく知っていた。

苦虫を噛み潰したような顔で、

「ツッチーが、ジャンピングスネちゃまが教えてくれてます。」 

ああ、なるほど。パティさんのお母様の背中のツチノコを通じてね。彼等同志の意識は繋がってるんだってね。

ネモさんの背中のツチノコが一瞬光った。

「こちらからも彼らの引っ越しを提案するつもりでした。」

「それよりもサクッと、コロリと粛正しましょう。

アラン様に相談しましょう、そうしましょう。」


はないちもんめ♫あの子が欲しい、

あの子じゃわからん、

相談しましょう♬そうしましょう。


うん、そんなノリだよね。


ネモさんは苦笑した。

「まあ引っ越しても保養所に出入りする限り火種はありますからね。」


そこで、ゲン・ノジョーさんが口を開いた。

「森の入口に見張り小屋があります。

そちらを改装してそこに住んでもらうのは?」

見たことがある。交番くらいの大きさだ。

「そしたら、保養所に来なくていい。ずっと森をパトロールすれば良いので。」


「だけども彼が森から入ってくる不審者を狩っている時、女性2人だけでは心配ですよね。1人は妊婦さんですし。

誰か忍びを1人くらいつけるとか。」

おっ、女性に優しいネモさんだ。

「あー、だけどね。アイツ嫌われてますからね。

蛇蝎のごとく。」

とゲン・ノジョーさんが言うと、

「クノイチなんか住み込ませたらまた、火種になりますよ。

というか、パティさんが思いこむんではないかしら、

またシンディさんと良い仲じゃないかって。

今、ノイローゼみたいになってますし。」

と、続けるオ・ツナさん。

「一応、パティさんの母君はツチノコが守っているけどね。その子もシンディが嫌いなんだよ。

動物達に頼んでは見るけど、森のクマさんはこないだウッカリ彼に襲いかかっちゃったって。」


全方向に潔いほど嫌われてるな、まったく。


「ああ、三婆さんばーの出番かな。なんてな。」

「え?誰ですか、ソレ?サンバー?」

「今の現役は知らないか?昔王様に仕えていたクノイチだが。10年程前に引退してね。

三人で各地を回って旅してるエネルギー溢れる婆さん達だ。」 


そこでアンちゃんは手を打った。

ぽん!と。

例のヨシ、わかった!のポーズだよ。


「つい口から出たがそれはアリかもしれん。

多分、スケカクさんなら彼女達と連絡取れると思うんだが。」

ネモさんが目を見開いた。

「ああ!聞いた事ありますよ!伝説のクノイチ三人衆でしょ。

若い忍びが、何かやらかすと三婆が来るぞ!って言って、叱りつけたとか。」


夜起きてるとオバケがくるぞ、みたいな?


「王様も一目置いていた婆様たちだよ、

シンディと赤い稲妻は良く怒られてたんだ。」

「アンちゃんは?」

「いやー、ワタシは真面目だったから。そんなには。」

ネモさんがにっこりとした。

「そうですよ。アンディ殿はお庭番の仕事がないときは、フェイクの庭師として、畑仕事もして朝の収穫も手伝ってくださった。

赤い奴みたいに小動物もいじめないし、白いやつみたいにセクハラもしなかった。ご立派でしたよ。」

アンちゃんは頬を染めた。


「ヤダーもう。ネモさんたら♡

照れるじゃないの。褒めてもナニも出ないわよ、きゃっ。」

「こういう人が一番こわい。」

「オネエとバーサーカーと振り幅がありすぎる。…あいたっ!」


おゲン夫妻に軽くゲンコを当てて、

「三婆が見つかったら、シンディと同居してもらいましょ。」

というアンちゃん。


「そうですね。だけど1人はリーリエさんに付けてあげてほしい。彼女も手助けが必要ですよ。妊婦さんなんだから。」

フェミニストだなあ。

「なるほどねえ。監視と思えばいいかもね。」


そこで、オ・ツナさんが口を開く。

「もう1人は5人娘の監視して欲しいです。無理矢理シンディさんに会いに行こうとする子がいるかも。」


綺麗にまとまった。


ネモさんが手を叩くと、チカラ自慢のUMAが現れた。

ビッグフット、雪男、ミノタウロス。


「君たちね、悪いけどシンディ君のお家を増築して欲しいんだ。場所はわかるね?」

そこでこちらに向き直って、

「サンバーさん達が見つからなくてもお家の改装と増築は必要でしょ?」

にこやかに告げた。


仕事早いなあ。


「それからエリーフラワー様のことも伺いました。

ウチは大歓迎です。

こないだ合併した荒れ地部分お好きなところを差し上げるつもりです。

いくらでも研究をしていただきたい。

職員さんの寮も建設に取り掛かってますよ。」


仕事、本当に早いなあ。


「あとは、ツッチーの効果のご報告がでしたっけ。

伺いましょう。」


ほんと、段取りが良い。感心。


森高千里さんですね。タイトルの元ネタ。

彼女が書いた歌詞すごかった。ザ・あやまれとかね。



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