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今、猛烈に。

さて、宴の次の次の日。


リード様とピーターさんがきた。

とりあえず猫カフェで応対だよ。

「才女殿。エドワード。ウチの新しい護衛だよ。」


ピーターさんが頭を下げる。


「名高い才女エリーフラワー様とそのご夫君、エドワード様にご挨拶申しあげます。」

「ええ、レイカさんから、色々聞いているわ。」

「アンディ殿からも伺っているでごわす。」


私やアンちゃんと視線をかわす2人。


「リードたま。エドたんは?」

「ミネルヴァちゃん!今日はお昼寝してるんだよ、ごめんね。このおじさんがエドガーとフロルの新しい護衛さんだよ。

ごつい顔してるけど、怖くないよ。」

「ミネルバでしゅ、宜しくお願いしましゅ。」

ペコリと頭をさげる、ミネルヴァちゃん。

かーわーいーいー。

「おお!おお!!なんとお可愛いらしいことか!

こちらがエドガー王子様のご婚約者であらせますな!

この、ピーター、一命をかけてお守りいたしますじゃ!」


おお!が、なんか昔の少女漫画の様だ。

ベルバ○を思いだす私だよ。


「――おお!」

まだ感極まっている。あら、泣いている。

「ウチの孫とまた同じぐらいじゃ!おお!王子様たちもドンピシャじゃった!!

お三人ともこの爺やが、お守りいたすー!!」


滂沱の涙。いつのまにか爺やになってるし。

まあ、キレイに彼の心に刺さったようだ。


「うううぅ、。。」

ん?

「俺は今猛烈に感動している!でごわす!」


あっ、そういえば。

「おもいこんだら」は、巨人の○が元ネタであったぞなもし!

(いきなり、いなかっ○大将が脳内再生された!)


「れ、レイカちゃん?貴女も、もらい泣き?」

アレ、勝手に涙が。

「昭和のパワーに引っ張られたみたい…」

「ええ、良くわからないけど、胸がきゅんとなるの。」

エリーフラワー様もですか。河合奈保○ですかね。ソレ。


アンちゃんは引いている。


「あい!」

ハンカチをエドワード様とピーターさんに渡すミネルヴァちゃん。

「ええ子や。おお、おお。」

まだ続くのか。



「ぐすん。…ところでこちらは猫ちゃんだらけですかな?」

ハンカチで目を押さえながら聞く、ピーターさん。


にゃあにゃあ。


総勢二十匹のニャンコちゃんだよ。

「猫は嫌いか?猫カフェって言うのさ。ウチの子は保護猫ばっかりなのネ。

このクロタくんをのぞくと。」


アンちゃんはクロタを抱き上げだ。

大人しく抱かれてる。

タマちゃんはピーターさんにすり寄って挨拶だ。


「猫は昔飼ってましたじゃ。好きですよ。

おや、この子はお城にいた子ではありませんかな。

六年くらい前ですじゃ。そちらにお邪魔したのは。」

「そうでごわすな。お妃様襲撃事件のあとでしたからな。」

その時ソードマスターとして雇われたという。

「上の人たちが指導を受けておりましてな、うらやましかったでごわす。」


それはタマちゃん結構長生きだ。

外で飼われていた半ノラにしては。コレからはここで長生きしてね。


あら?猫たちが固まった。一点を見つめてる。


きらめく青い光と共にキューちゃんが現れた。

エドワード様は眉を下げる。

「こっちにくると猫ちゃんたちが驚くじゃないか。

キューちゃん。」


キュー。


「そうか、そうか、ヨシヨシ。なでて欲しかったでござるか!」

エドワード様がガシガシと撫で回す。

「じゃん。」

おや、ミネルヴァちゃんがブラシを出してキューちゃんの尻尾の1本をブラッシングする。

よく嫌がらないなあ。幼児の中途半端な力では隔靴掻痒でかえってストレスがたまらないか。

目を細めてしあわせそうな美獣。

エリーフラワー様はドライフルーツを出した。

「さあ、お食べ。」


「ワシは夢を見ているのかの。九尾のお狐様が、まるで飼い犬の様になっておられるのじゃが。」


「いいや?昨日ネモ公主が言ってたでしょ。一番懐いてるのはエドワードにだって。

そのうち分かるけどね、あんな心が真っ直ぐな奴はいないんだよ。」

「リード様。あなたも充分に裏表がない人間、に見えますじゃ。」


はははは、と明るい笑顔で笑うリード様。


「褒め言葉として受け取っておくよ。」


「そうだわ、リード様。」

「ん?なんだい才女殿。」

「私ね、随分体調が良くなりましたの。一度王都へ戻りますわ。」

え、大丈夫かな。お産までいた方がいいんでは?


「大丈夫か?こっちで産むのかと思っていたよ。」

「王妃様にお目にかかりたいのです。」

「母上に?うーん、こちらに来てもらうかい?

そろそろね、孫にも会いたいだろうし。

――砂漠の民の一件も落ち着いたしね?」


「そんな。恐れ多いですわ。」


「ええと、何故、、」

リード様とアンちゃんが、はっとして顔を見合わせた。


「まさか、会いたい理由って?」


「―ええ、お察しの通りですわ。

こちらに研究所を移したいんです。壁と壁の間の、

荒野だったら少し激しい実験もできますよね。

土地もありますし。

ネモさんと王家の許可が出たらですが。

私自身もこちらに移住したいんですの。」


今、ベルバ○を読み返しましたが、やはりあの時代の少女漫画「おお!」って、セリフ多かった気がします。

舞台が王宮だったり、お貴族様が出たりする奴。手元にはないけど多分美内すず○さんとかも?


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