表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
121/288

何か大切なのか。何が真実なのか。

「そこで、ビッキー嬢は真っ赤になった。

ガルダインは惚けた顔をしてね、

そこへまた、リード様が叩き込むんだよ。

何故、会ったこともない占い師と結婚しようと思ったんだ?

だいたい無理矢理連れてきて、はい。っていうと言うと思ったのかい?

あ、そうか、ご自分の美貌に自信があるんだったね。

そこで、あいつ、塩を振られた菜っ葉みたいに萎れちゃってさ。くくく。


本当に君を愛してるのは誰なのか考えたことがあるのかい。

兄弟を見返す?女性は道具じゃないんだよ。

それにね、あの占い師は死者の声を聞くものだよ。

残された者たちが亡くなった家族と繋いでもらって、心の安寧を得てるんだ。

未来の預言者ではないのさ。


君がやったことは、思いこみでこのブルーウォーターに攻めて来たんだ。わかってるのか。ときつくおっしゃってね。」


うわあ。


「そこへネモさんが。

ブルーウォーター公国は独立が認められてるとはいえ、グランディ王国の中にある。

そこへ、第七王子が独断で武力で押し入ってきた。

砂漠の国デイーロンがグランディ王国とブルーウォーターへの宣戦布告したと捉えることになる。と

きつく言ったわけ。

するとさ、あのバカが。

そんな!大袈裟な!たった女ひとりさらおうとしただけじゃないか!ってね。」


そこでエリーフラワー様がため息をつく。

「思ったよりぐちゃぐちゃね。

この先の展開として、フェミニストのネモさんが大激怒。アンタんとこもギカントみたいに虫に襲わせてやろうかあ!文字通り草も一本も生えない砂漠にしてやろうかあ!!って言ったんじゃない?」


「それで忠臣の2人が頭を下げて、

我らの首で怒りをお納めくださいでござるー!ではないでごわすか?」


アンちゃんがふうっと肩をすくめてお手上げのポーズをする。

アラン様もやってたな。うつったのか。


「まアその展開もあったけどネ。

まずは、いきなりビッキーちゃんが馬鹿王子に張り手をかましたのさ。

バシン、とね。

いーい、音がしたわよオ。

馬鹿っ!貴方はお姉さんがギカント王にさらわれるように側妃にされた時、誓ったんでしょ!

お姉さんみたいな人を出さないように強くなる、

王が亡くなったから戻って自分が王になって、いい国にするんだって!

言ったじゃないっ!!ってさー。

いやあ、甘酸っぱかったねえ。」


アンちゃん。裏声で身をくねらせながらビッキーちゃんになりきっての再現だ。

ちょっとキモイかも。



「その純真な少年が姑息なヤツになったわけね。

女を道具にするような。」

「ビッキーちゃんは彼の最後の良心でござるな。」 

「そこにピーターのおっさんがさ、

ビッキーちゃん。

今の彼はあのクソ野郎、トラフの奴が女性たちに酷いことをするのを見てみぬふりだった。

女性を大切にしなくなってるのじゃよ。

いや、女性だけではないな。馬賊の仲間も結果切り捨てていた。

キミだけは何とか守っていたようじゃがな。  

って。」


「で。それから、どうなったの?」

アンちゃんが薄く笑って私の額をつついた。


「あ、痛。何よ。」


「レイカちゃんの大好きなヴィヴィアンナ様の登場ですよ。」 


あら♡


「彼女はずっと様子を伺っていたのさ。リード様の合図で静かに現れた。

ホワイトタイガーに守られてね。(きいっ、悔しい)

女神のように威厳と荘厳な輝きに満ちていた。

こんにちは。お嬢様たち。

私はヴィヴィアンナ。ここの宰相のリードの妻ですわ。

ってね。女性達に微笑みかけた。


彼女は空気を変えるよね。動物達も落ち着いて殺気もヨダレもひっこむし。


五人娘たちとビッキーは見惚れてね、顔が真っ赤になったよ。

皆さま方。お辛い目にあったのではございませんか?

ここには貴女がたを苦しめるものはおりませんよ、

ネモさんは貴女たちをただ、助けたかったのですよ、と。」

「目に浮かぶわあ。うう。」


「レイカちゃん、貴女までうっとりする事ないでしょ。やけるわね。」


「それでアンディ様。そのままヴィヴィアンナ様は女性たちを連れてご退出に?」


「そう、メアリアンさん。察しがいいわね。

そこにローリアさんも来たよ。

私はネモの妻です。前の夫には監禁されて繋がれて、酷い目にあいましたの。

少しはお気持ちがわかると思います。

さあ、一緒にいらして。

2人で連れていった。暖かいお湯に入りましょうね、怪我はありますか?お医者に見せますか?って言いながら。

女性たちは緊張がほぐれたのか、わあわあ泣いていてね。」


今日はホテルの奥の部屋に泊まらせるのだという。


「オー・ギンとオ・ツナとか、クノイチが呼ばれてた。世話兼見張りだよ。」


「残りの男どもはどうなるのでござるか?」

さあな。と言ってアンちゃんは黙りこんだ。


「馬鹿王子は処分されるのでは?」

「かもしれませんね。今、リード様とネモ様が話しあってるんです。私は抜けて来ました。

あのツートップが決める事ですから。」


エラーフラワー様がニヤリと笑った。


「アラン様なら処分するわね。」

「ええ、ダン!ダン!ダン!とやって、ころ、ころりですね。」


コロリころがる、木の根っこ?


「じゃ、レイカちゃん、今までのことをアラン様に報告に行ってくるわ。」

「うん、行ってらっしゃい。」


「私がどうしたんだ?」

「アラン様?」

「王都への直行ルートを使ってみたのさ。いいね、

早く来れて。

ーーええと?結婚おめでとう、お2人さん。」


「ありがとうございます!」






それからアラン様は難しい顔をした。

「エドワードの説明は聞いた。詳しい話を教えてくれないか。


今朝王都を出たばっかの義妹のメアリアンが、何に巻き込まれたのか。」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ