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目を覚せ。甘い夢から。おぼれているのは、きっとオマエだけ。

メアリアンさんに向かってエリーフラワーさんが話し出す。

「あなたの評判が高くなって、色々申し出はあったみたいなの。」

「そうですな。専用の占い師として召し抱えたい。というものがですな。」


エドワード様の手は休みなくキューちゃんをなでで

角砂糖を与えている。


それは馬にやるやつでは?


キュー、コココココーン。キューン。


尻尾を千切れるほど振って喜んでる。

「そうかあ。美味しいでござるか。今日は大活躍だったったでごわす。

さ、もう少しあげましょうな。」


すごいな。エドワード様にかかると普通のペットにしか見えないな。

キューちゃんの横顔も笑ってるように見える。

猫とかも目を閉じたらそんな感じだよね。


「話は戻りますけどな。そういう申し出は大体が良くないものを感じ申した。

リード様とネモさんが断っており申す。」


「はい。私もあのまま王都にいたら良くないことが起こりそうな胸騒ぎはしました。

でもまさか、帰り道で陸蒸気を襲ってくるとは。」

「いつか誘拐しようとする輩は出るだろうな、とは予想はしてたの。

または婚姻によって縛りつけようとね。」


もっと警備を厳重にしなくっちゃね。

「あの人たちは諦めたのかしら。」


そこへ、アンちゃんが現れた。


「みんな無事だな?ま、ここの領内では危険はないけどね。

エドワード、戻ってきてたか!ご苦労様。」

「アンディ殿こそ、お疲れ様でござる!」


ガチーン!ドシーン!

ぶつかる筋肉。


また全力で抱き合う2人。お約束。


外人さんのリアクションみたいだな、といつも思う。

まあ、そうか。髪や目の色は日本人とは違うもんね。

親愛のハグなのか。

サッカーでゴール決めたら、

わあわあってみんなで抱き合うよね、そっちに近いかなあ。


「あら、ランちゃん?混ざりたいの?」

「おお、そうであったか。ランド殿。ささ、拙者の胸に。どーんと。」


「いいいいいええ?遠慮いたしますう、潰れちゃいますう!」


「そういえば、レイカさん。」

「何か?メアリアンさん。」

「さっき、キューちゃんに乗ってるときね。

アナタの背中にしがみついたでしょ。

暖かで柔らかくて、うっすらと、コロンの匂いがしたの。

昔、お義母さんに背負って貰ったことを思いだしたわ、、、」


アッハイ。私はみんなのお母さん。

負われーて見たのーはー、いつのーひーか♬

だね。


年相応の笑顔で柔らかに、でも寂しげに笑うメアリアンさん。


この人も、もう身内がほとんど残ってないんたな。

ちょっとだけ、ぎゅーとしとくか。

ぎゅっ。

「あ、あら、何かしら。ふふふ。くすぐったいわ。

良いわね、貴女たち兄妹は清浄な気配だわ。

特別に貴女は二重に重なってるけど、どっちも暖かいの。」


あっ、ランド兄が恨めしげに見ている。

新妻はお返ししますよ。


とりあえずアンちゃんにお茶を淹れて、他の人にも淹れましょう。

「リード様たちは?まだ大変なの?」

「そうかもネ。」

アンちゃんがお茶を飲み干す。


「あの後さ、捕虜たちをコテージがある広場に連れていったの。バーベキューやるところね。

芝生に座らせてね。周りを動物たちがズラリと囲んだよ。コテージの番人たちとその仲間ね。

クマや狼やホワイトタイガー。コヨーテ、チーター。ライオンのライ太郎も来てた。

わざと肉食の奴を揃えたのかな。砂漠の国の奴ら、震えていたよ。

だってさ、ヨダレをたらしてるんだもん。けけけ。」


オマエたち、威嚇しないでね、とネモさんが言うと大人しくビシ!と、お座りしたんだと言う。


「ネモさんが見てると大人してるけど、彼が見てないと、また舌舐めずりさ。」

「あー、良くあるやつ。」


「さっきキューちゃんに乗って上を通り抜けましたら、威勢のいい女の子がネモさんにくってかかってましたな。」


「あの一陣の風はそうだったのか。

そう。ガルダイン王子の養いっ子だよ、イキがいいやつね。

10年前、砂漠に倒れてたところを拾われたんだと。

そん時7つだったらしい。

王子が17の時だな。

お姉さんが亡くなってブラブラしてた時だって。」

「あら、あの子17歳なの。私が今18だから、あんまり変わらないのね?」


「…栄養状態が悪かったんだろ。ワタシみたいにね。」


ーーーーああ、アンちゃんそうだったね。


「ま、そいつがさ、ビッキーって言うんだけど。

もう、吠える吠える。

まず、女ばかり助けたのは何故だ!いやらしい奴め!ってさ。」


あら、お名前はビッキーか。

ビッキービッ○ー、赤がえる♫


「ネモさんがため息をついて言うには。

私には妻がいるし。特に女性を囲う趣味はない。

あのまま砂だらけのところに放置できないだろ、鳥が馬賊を連れ去ったけど、

取りこぼしがあるかも知れない。

そんなところに女性だけ置いておけるかい。とね。」


後ろの動物たちもうなずいていたと言う。


「それよりさア、あきれたの。

あのガルダインさ。占い師はどこへ行ったんだ。

私が娶ってやろうと言うのに。って言うワケ。」


みんなで顔をあわせた。

想定通り。入籍してて良かったね。


「ネモさんがあきれて人妻に何を言うんだ?

だいたい侵入者だぞ。今から処罰されんだぞ、君らは。って。」

がんばれ!レッドビッキーズだったかな。


弱いチームで、相手チームから、ビッ○ー、ビッキー赤ガエル!って言われてたと思います。


タイトルは中島みゆきさんの歌から。


九州でもビッキーとカエルのことを言いました。

ビッキョだったかな?

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― 新着の感想 ―
ひょんなことからこのシリーズを見つけ一気に意味進めています。 所々昭和チックですが、だいぶ古くてどの年代まで通じるか気になっています。 今回また中島みゆきさんですね。エレーンやキツネ狩りと「生きていて…
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