表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/288

嘘・800(えいとおーおー)

タイトルは懐かしのドラえもんからですね。

ドラえもんはアニメ化は何回もされてますが、初期の初期は男性の声だった記憶があります。


光線銃がものをいう、のび太待ってろ助けにいくぞ、

宿題なんか平気だい、という歌詞が頭に、うかびます。


◎誤字報告ありがとうございます。

「ですから私はアメリアナ姫。顔は戦で怪我をしたけど、医者にかかって綺麗にしてもらって人相がかわったんですの!」

スケカクに拘束されている若い女。

「何この人。嘘つきだわ。」


「そうね。やい、なんで王妃様を狙った!!」

「呪いの宝石が我が国を滅ぼしたから!勝手にアイツが婚約祝いだと言って送りつけて来たんじゃないの!」


なんか言いたい放題だな。

それに随分事実と違うじゃないの。


「どうせ、エラ姫とミドリナ様に会えばバレると言うのに、稚拙ですな。」

スケさんが言う。

背格好は似ている。髪と目の色は同じだ。

彼女の特徴だった長いストレートの黒髪。

だけどもう、本物のアメリアナさんことメアリアンさんは、髪質が変わってきて色も赤茶けてきてる。


そこへ大股で歩いてきて、偽アメリアナの髪をつかんで持ち上げたのは。

「オイ!どこの手のものだ!サクッと吐いたらダン!と楽にしてやるぞ。」

アラン様だ。

えーと、このサクッとダン!と言うのは、すぐに

斬首しますよ、ということかな。


「まさか、私がわからないと言うんではないだろうなあ?」

「あ、あの?時々記憶が、飛んでいて。」


「ふざけた奴だ。母上を狙うなぞ、万死にあたいする。」

「ここまで入って来られたとは。王宮に協力者があるんでしょうな。」


「多分ネ。この女を面通しという事でエラ様の所へ連れていかせる。そこで彼女を傷つけるのが本番ね。

どうせ使い捨てのコマだもの。大した情報を入れてないンでしょ。」


「そんな!美しい王子様の側女に、そうでなければ、王様のお手つきになって贅沢できるって!」


あーあ。なんて事。

アラン様の燃える怒りが感じられる。

怖いよう。


「本命はエラ様の生命を狙うことか。

さっきの瓶はわかりやすい仕込み。

お久しぶり、姉上とか言って、抱きついて針かピンで刺すつもりかな。毒付きのね。

ま、会わせるわけないだろ。あんた真っ赤な偽物だものね。」


「もう、いいだろ、アンディ。茶番は飽きた。

…へえ、王子の側女かあ。元婚約者殿。あんなに私にゾッコンだったのに、随分と冷たいじゃないか。

…オマエが言う王子は誰だ?」

「え、その?」

「リード王子のことか?それとも私、アランか?」


「あ、あなたが?王子様?嘘よ!」

「ほう、気にいらないらしいなあ。残念だ。

お眼鏡に敵わなくってな!

ホンモノのアメリアナは私に執着していたぞ!

姉の婚約者だった私を自分のにすげ替えるくらいにな!」

「え?」

「その後、失言をして我の妃はエラに戻ったわけだが、また自分に戻せとうるさいこと、うるさいこと!

それなのに?私を知らないと!!

いやはや全く恐れ入谷の鬼子母神だ!」


あ、王妃様の口癖がうつってるばい。


アラン様の怒りはとどまることを知らない。


「お美しい我が弟、リード王子の絵姿にくらんだのか?

いいか?オマエが本物でも、偽物でもなあ!

我が母の命を狙ったところで死罪なんだよ!」


「つまりですな。アラン様のお妃がギガント出身なのが気に要らない輩がいるんですな。」


ジークがいう。


「王都から逃げだそうとするものを逃がすな!」

アラン様の命を受け、走りだす騎士達。


「どうせ、我が娘を王妃にしたかったミール公爵とか、メリダ公爵とかでしょ。御子がなかなか出来なかったから側室にとうるさかったですからね。」

アンちゃんが硬い声で言う。

「いや、両方だ。」

「あー、なるほどそうですか。そういうことで両方とも粛正なさるのですな。」


おや、侍従長。いたのね。


「この際、ウミを出そう。私は父上ほどお優しくないのでな。」

「レイカちゃん、ネモさんに連絡を取ってくれないか?少しスネちゃまを借りたいんだ。」


「あっハイ。王妃様のツッチーを使うのが一番早いと思う。」

「では、私がオー・ギンを呼び出しましょう。」

「頼む。義父ヤー・シチさん、レイカを連れてってくれ。」


「残酷なシーンは見せたくないもんナア。」


アンちゃんの呟きが聞こえたような気がした。



王妃様の私室の前。

オー・ギンさんを呼び出してもらった。

「ふざけた女がいるものですね。

では、ツチノコをお借りしましょう。」

五分後、

ぴょんぴょん跳ねて出てきた。

「ツッチー、仲間のツッチーと繋がってるんだよね!

ネモさんにスネちゃまを貸してって言って。

あと、不埒ものを王都から出したくないから、そこを警戒する動物もいると嬉しい。

後、メアリアンさんにも来てって言って。」


「何故、メアリアンさんを?」

「あのニセモノ女の正体がわかると思う。」


三十分後。

ネモさんご本人がきた。キューちゃんに乗ってる!

「コレが一番早いですからね。」

「メアリアナさんは?」

「陸蒸気を動かしました。ランドさんとミノタウロスが護衛に乗ってますよ。もう少しかかります。

…あとは嫌かもしれませんが白鬼も。

手だれですからね。」


あー、アラン様とアンちゃん荒れるだろうな。


しかしランド兄は護衛になるかな?


「ランドさん達にはツチノコが張り付いてますから。だいたいは大丈夫ですよ。アハハ。」


…アハハ。

やはり戦力としては当てにならないな。


「王都の出入り口には野犬たちを配置しました。

簡単には突破できません。」


ネモさんは入城した。


「ネモさん!」

アンちゃんが飛び出してきた。

「ありがとう、来てくれて。」

「王妃様の危機なんでしょ。参りますよ。」



もう王様と王妃様も待機されていた。

その前にひったてられてきた偽物アメリアナがいる。

手が包帯でぐるぐる巻きになって、血が滲んでいる。

「爪に毒が仕込んであったのか。」

「ええ、父上。手首を切り落としても良かったのですが。失血死をしても困りますから。

そういえばお気に入りだったとか?

はっ! この女も側女を望んでいたそうで。

結構ですなあ!」


うわっ!凄え毒がある。


「美しい舞でな。亡国の舞を保護するつもりだっただけだ。他意はない。」


王様はため息をついた。


ええとつまり彼女の爪は今、オール、ナッシング?

ひえええ。



そこへ。

「失礼致します。」

「おお、ネモ殿。」

「アンディ殿から連絡をいただきまして、馳せ参じました。」

ネモさんの袖からヘビが出て、偽アメリアナの手足を拘束する。

「軽く噛んでおやり。…これで痺れて逃げられません。」


ううう、とうめきだす。



「な、何をするの。私はアメリアナ。あまりの仕打ちではありませんか。」


「まだ言うか。…ミドリナ様、こちらへ。」

「失礼いたしますわ。」

「この方がアメリアナと申しておる。」


「…何をおっしゃるの。我が娘、アメリアナは亡くなりました。

私が確認しましたわ。身体のホクロの位置。

そして足の指の特徴。息子も娘たちも同じなの。

ギガント王家の血筋は皆そうです。

人差し指が親指より長いのよ。」


早速、その女の足の指が調べられた。

「違うな。足の指は切ったのか?そんな事はなさそうだな。」


「…そんな話は聞いてない。」


「そうであったな。ミドリナ様のお手製のハンカチと靴下を最後まで身につけていたよな。

ギガント最後の王は。

ハンカチは展示されてあるが、靴下は血まみれだったから展示されてはおらん。

しかしな。確かに人差し指のところが長かったよ。」

王妃様が痛ましげにいう。


「ええ、私がいつも人差し指を長めに編んでいましたわ。」


「クノイチ達で、エラ妃の足の指を見てまいれ。」

「私は我が妃の人差し指が長いことは知っています。

しかし、第三者に確認させましょう。」


三人のクノイチがエラ妃をところへ行って戻ってきた。

「その通りでございました。」



そこへ、占い師の格好をしたメアリアンさんが現れた。

後ろに護衛として我が兄と、白鬼シンディ、そしてミノタウロスを引きつれて。

本日この話を午前中にアップしてから、午後。

大山のぶよさんの訃報にふれました。

(話そのものは二日前に書いたものです。)

ご冥福をお祈りします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ