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「タケル、おまえ、気づかなかったと思うが、

鞍川はな、俺の紹介で、おまえと直に会ったとき、まじまじと目を見開き、お前を観察してたんだ……で、最近、あいつ、明るいだろ?役者として近頃はパッともせず、老け込んでいく、お前に、喜んでいるのさ…まぁ、おまえ、昔から童顔だったから、なおのこそ今、歳の重みが顔に出てるんだろうがな…。」


タケルは、何か言いたい…。

でも、言葉が中々でない…。


立川は、ワインをマイグラスに全て注ぎ込み、

それを飲もうとしたとき、タケルの声を聞いた…。


「演じることが、それは、それは楽しい……そんな20年間だったんです…僕は滅多に良くも悪くも特段、評価されない…でも、仕事は、あるから、これでいいんだ…!と思ってました…。

あの、実は、先輩…

『仮面バイカーV1』、Vシネマで、また昔の役者、スタッフで、やろうか!!っていう話が今、出てまして、V2としての起用に僕、また声を掛けてもらっているんです……でも、断ろうと思ってました…。」


「…なぜ?」


「…なんか、ストーリーが昔みたいに、シリアスではなくて、今回はコミカルなんです……僕は、そういうのは、もう違うな…嫌だな…って思ってたんですけど、

やっぱ、手を挙げてみます!

もう一回、V2、演じてみたくなりました!

やってみます!!」


背筋を伸ばし、タケルは、立川をしかと見て力強く発言した。

そんな、タケルに立川は、

「よくぞ、言った!それでこその俳優!!

…そして、おまえは本当にバイカーだからな♪」とワイングラス片手に彼が、あまりにダンディーに言うから、

タケルは笑い、己のグラスをグイッと空にした…。



【おしまい】

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