束縛してもいいよねっ「えっ?」
美女と付き合えて、ラッキー!
と、思ってたら、特大のやべー女だった。
どうりで誰も付き合っていないわけだ!
俺みたいな平凡な男でも付き合えちゃうわけだよ!
ちょっと優しくしたら、脈ありみたいな感じになって、その時おかしいと気がつくべきだったんだ。
でも、もう遅い。
「愛してるからいいよねっ」
彼女の家にのこのこ向かった俺は、一つの部屋に閉じ込められてしまった。
自由に連絡できないし、自由に出られなくなってしまった。
仮にできたとしても、監視されてるし、監視されてない時の行動は、彼女に詳しく報告しなければいけない。
なんてやっかいな女なんだ。
こうだと分かっていたら彼女になんてしなかったのに!
でも不自由な生活は今日で終わりだ。
部屋に偶然カギをかけ忘れた彼女には、今日外出の予定があるらしい。
今のうちに、彼女の監視の目が及ばないところまで逃げなければ。
田舎の実家まで逃げればさすがに追ってこれないだろう。
「こっ、ここまでこればっ」
レンタカーや電車などを使って実家に戻ってきた俺は安堵の息をはく。
これで自由になれた。
そう思ったのだが。
「こんな遠くまでお出かけですか?」
声がした。
聞こえちゃいけない人間のこ、えが……。
「なっ、なんでここに」
彼女は、スマホの画面を見せる。
ダーリンという名前の点が、地図の上に浮かんでいる。
はっとした俺は服を調べる。
それっぽいなんかの小さい機械が、服のポケットにインしていた。
「GPS!?」
「お出かけはすんだでしょう? さあ、帰りましょうね」
「いやあああ、助けておふくろおおおお、おとんんんん!!」