表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

50/67

50話

咲島(さきじま)が放ったボールが相手チームの女の子の身体に当たり、そのままこちらのコートに向かって横に跳ねる。


「キャッチお願い!」


女の子が叫びながらそのボールを追いかけ「了解」と相手チームの男の子が返事をするのと同時に──なんと、両チームの陣地を分ける中間線の少し上を跳んでいるボールを、自分の後ろに向かってレシーブした。


「は?」


咲島の驚きの声とともにボールはそのまま女の子の少し後ろの位置で勢いを止め、その位置で待ち構えていた男の子が落下後のボールを見事にキャッチした。


「なんだあれ!」


興奮しながら、沢西(さわにし)が声を上げる。


「すごい……」


悠斗(はる と)くんはそう漏らすのがやっとだったみたい。


「俺たちもあれやろうぜ」


「……無理」


沢西がガッカリする横で、咲島は未だに目を丸くしている。


そしてそう思ってる間にも、相手チームの男の子からボールが飛んできているのが見て取れた。


「……っておい!」


沢西が声を荒げた。それもそのはず。なぜなら咲島が沢西の後ろに隠れるなり彼の身体を盾を扱うかのように自分の身体の前に持ってきたから。


「……っぶね」


それでも沢西はボールをキャッチすることに成功した。


その後も互いのチームの攻防戦が続き、相手チームは他の競技をやっているのではないか、と錯覚させるほどにどの場面でもレシーブを駆使してボールをキャッチしていた。


けれど沢西が放つボールだけはどうやら例外らしく、レシーブをするとボールが遠くに飛んでいったり、普通にキャッチしようとしてもそのほとんどでボールを取りこぼしていたように感じた。


「試合終了です!」


ピッピ―と笛を鳴らしたあとに審判が言った。その時点でこちらは沢西と悠斗くんが内野に残っていた。




「まずは一勝できたね。次の対戦相手は『サイダース』だって。友達が戦ったみたいなんだけど、強すぎて完敗しちゃったみたい……」


「完敗って……?」


そう聞きながら、私の中では当然のように彼女の姿が思い浮かんでいた。


「相手チームの内野を一人も当てることなく負けちゃったうえに、開始三分と経たずに決着がついたって言ってた」


「そのチームと俺たちは次の試合で戦えるってことか!?」


テンション上がった沢西が嬉しそうに訊いてきた。


すると、姫川(ひめかわ)さんが突然口を開いた。


「申し訳ありませんがその試合、ワタクシに内野をさせていただくことはできませんか」


そしてすぐに思い当たる。姫川さんも沙也加と勝負がしたいんだって。


沙也加(さやか)なら、絶対に外野ではなく内野で出場してくるから。




下にある☆☆☆☆☆を面白かったら★★★★★、つまらなかったら★☆☆☆☆。正直な評価でいいので押していただけると嬉しいです!

感想やレビュー、ブックマークも合わせて頂けると、とても励みになります!! 是非ともよろしくお願いいたします。



下にある☆☆☆☆☆を面白かったら★★★★★、つまらなかったら★☆☆☆☆。正直な評価でいいので押していただけると嬉しいです!

感想やレビュー、ブックマークも合わせて頂けると、とても励みになります!! 是非ともよろしくお願いいたします。




連載 処女作↓

【完結】両想いの女子に彼氏がいるのと告白された〜まさかの彼氏は俺の親友でした。え、浮気してるってこと?~

https://ncode.syosetu.com/n4524gx/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ