表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙漂流記  作者: 夜神 颯冶
タイムクライム  
12/17

12:08  

 

 

またコローニー内は地球の2分の1ほどの

重力が確保(かくほ)されているので、

宇宙飛行士のように、

生徒達が飛び回っているといった事もない。


始めに支給されたブーツには磁力があり、

金属の床に(ほど)よく()り付いているし、

コロニーは回転する事によって遠心力で

重力をつくっている。


バケツに水を入れ勢(いきお)いよく回転させても、

(さか)さになった時に水がこぼれないのと

原理は同じである。


つまりは壁沿(かべぞ)いに生徒は飛ばされ、

()り付いているのである。


実際(じっさい)には立っているが、

遠心力=《イコール》重力となって|、

壁沿(かべぞ)いに立っているのである。


生徒達にはブーツの(ほか)にも、

バイタルチェッカーと呼ばれる、

モニターつきの腕輪が(くば)られていた。


スマホの画面のようなものに、

色々な情報が表示され、

操作出来るようになっている。


この腕輪は認識表(にんしきひょう)にもなっていて、

まあ生徒手帳のようなものでもある。


(たと)えば図書館で本を借りれば、

自動的に誰がどの本を借りたか、

メモリアルされる。


また生徒しか利用できない施(しせつ)などに入る時も

、この自動認識機能(じどうにんしききのう)を持つ腕輪が必要である。


それはさておき、

いきなり自由時間を(あた)えられた生徒一同は、

早くも同じ国出身の生徒を見つけ、

固まり始めていた。


この時代、世界共通語の

アグリット語と言うものが出来ており、

(世界主要都市30ヶ国の標準語をベースに

()た発音や言い回し言語を統一し出来た、

世界共通言語 )

そしてこの時代、

それを(しゃべ)れない生徒はいなかったが、

それでも同じ文化を共にした仲間と固まるのは

ある意味心理であり、真理だろう。


そう言った意味では、

このとき派閥(はばつ)がはっきり|目に見えて、

認識(にんしき)できた瞬間でもあった。


入学式の学生一覧表では、

(たし)か日本人は三人だった。


不和(ふわ) 和真(かずま)に、

彩切(あやぎり) 音羽(おとは)


ハーフという意味では双子のアマテラス兄妹も

半分は日本人とも言えるのだが、

声をかけるには奥手の日本人としては、

あまりに敷居(しきい)が高い。


それにもう1つ、

すでに血縁(けつえん)のアメリカ人に(かこ)まれていた。

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ