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題二話IKEDAYA

「ここだな」


俺たちが向かったのは「喫茶IKEDAYA」不良たちが集まると噂の場所だ。ちなみにこれは


副長の金田君情報だ。


「よし。皆の衆。入るぞ」


みんなの意思を確認して入ることにした。見たところ普通の喫茶店のようだが、ドアの前に掛け


てある看板に今日のお勧め店長の気まぐれランチと書いてあった。



からんからーん



「いらっしゃいませ」


中はそんなに広くはなかった。テーブル席が5つほどと、カウンターがあるだけだった。カウン


ターにはひげ面の店長がいた。


「とりあえずどこかに座りましょう」


俺たちは窓際の席に座った。俺は周りを見てみた。客は一組だけだった。いかにもガラの悪そう


な学生たちが七人ほどいた。


「あれか。噂の不良というのは」


「どうでもいいから帰りたい」


ハンサム岡崎君はテーブルに肘をついて憂鬱そうな顔をしていた。


「いらっしゃい」


ひげ面の店長が水をもってやってきた。


「イチゴパフェ四つだ」


「はい?」


「イチゴぱふぇ四つだと言っている。何回も言わせるでない」


「ああ。はい。はい。かしこまりました。少々お待ちください」


ひげ店長は複雑な顔をして奥に引っ込んでいった。なんて失礼なやつだ。


「なんでイチゴパフェなんて頼みやがるんだ。お前。どうかしてるんじゃないか」


「うるさいぞ。思わず頼んでしまったのだ」


「思わずならコーヒーとかだろ。頭の構造おかしいんじゃないのか」


「喧嘩はやめましょう。これでは僕たちは何しに来たんだかわからないじゃないですか」


とりあえずここは金田君に免じて許してやることにした。


「では。奥にいるやつらの様子を見ようではないか。みんな会話に集中しよう」


俺たちは奥の不良たちの会話に耳を澄ませた。



……。



「俺さぁ。校長の大事にしてる花壇踏んでやりましたわ」


「き、聞きましたか! さ」



バシィ



「副長。うるさい。静かにしないか。それと俺は局長だ。間違えるな」


「ご。ごめん局長。今度こそ気をつけるから」



俺たちは再び彼らの会話に耳を澄ませることにした。



……。



「あほか。俺の方がすげって教頭の予備のカツラに取り扱い注意のシール張ってやったつうの」


「さ」



ガツぅ



「だから局長だと言ってるでないか。本名で呼ぶでない。晒されたらどう責任取るつもりであろ


う」


「ご。ごめん局長。今度こそ気をつけるから」


俺たちは再び彼らの会話に耳を澄ませることにした。



……。



「お前らさあ。大したことなくねえ。俺の方がマジすげって。聞いて驚くなよな。俺さあ。選挙


のポスターあんじゃん。あれに落書きしてやったわ。髭とか描いてさあ。マジでアートだわ。俺


すげくねえ」


「ゆ……許すまじ! あの不良どもがあ。今こそ立ち上がろうでないか。行くぞお前ら」


「さ。いや局長落ち着きましょう。焦ってもいいことはありませんよ」


金田君改め副長は俺が立ち上がる所を抑えて止めた。俺はイラッときたが副長の言うことはもっ


ともだと思ったので再び着席した。


「おまちどうさま」


ひげ店長がタイミングよくイチゴパフェを持ってきた。普通のサイズだった。なかなかうまそう


だ。


「とりあえず。パフェを食べましょう。せっかく頼んだんですから」


「俺さあ。甘いのあんま得意でないんだけどねえ。まあ食べるかあ」


ハンサム岡崎は渋そうな顔をしてパフェを食べ始めた。結局は食べるんだな。こいつは。


「まず。彼らは予想通りの不良だ。しかも世間様に多大な迷惑をかけているのだ。これは我々で


天誅を下すしかないのではないか」


「まあ。確かに迷惑は掛けてんのかも知んないね。天誅下すとかそんなんはわからないけどさ」


岡崎君も概ね同意しているみたいだった。副長はうんうんと頷いていた。木村君はどうでもいい


として、さあどうしますか。


俺はある案を思いついた。


「では。ミスターハンサム岡崎。俺たちはこれからどうしたらいいと思うかね。下の選択肢から


選んでくれたまえ」


俺は全てを沖田枠の岡崎君に委ねることにした。


「って。何で俺なの? あと俺のことハンサムとか呼ぶのやめてくんない? うわ。なんか選択


肢出てきたじゃんか」


「全ては君に懸かっている頼んだぞ。一番隊隊長!」


「マジかよ。あー。わかった。そんじゃあなあ」


一番隊隊長は観念したらしくどうするか考え出した。


ご希望の選択肢へどうぞ



一、正面から堂々と不良たちと対峙する(題三話へ、Aコース)

二、知らん振りをする        (題四話へ、Bコース)

三、チャンスを窺う         (題五話へ、Cコース)


これは実験的書かせていただいたものでこれはネットで公開していいのか躊躇いたしましたが、思い切って投稿させていただきました。こんなもの小説でもなんでもないとか。できれば自由に意見をいけたらうれしいです。ご拝読ありがとうございました。

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