黒田優希
俺、黒田 優希。父と2人アパート暮し。
俺は孤児院で育てられ今の父に引き取られた。
俺を産んだ本当の父と母のことは絶対に許すつもりは無い。引き取られてから、俺の父、黒田 龍一から色んなことに挑戦させてもらった。ピアノ、体操、習字、どれもあまり長続きはしなかった。決して裕福な暮らしではなかったが父は俺がやりたいと思ったことは何でもやらせてくれた。
でもあるときその影で父が仕事量を増やしとてつもない苦労をしていたことに気づいた。
父からはよく「おまえにはやりたいことをやって欲しい」と言われていた。
ガチャン
「あ、父さん。おはよ。朝ごはん作っといたからあとでゆっくり食べて。」
家事は基本優希がやっているが朝ごはんは優希が朝は時間が無いからという理由で父が担当していた。
「あぁ…おはよう。悪いな、俺が担当なのに。
それにしても昨日はやけに疲れてたな。失恋でもしたか?」
「いやいや、してねーよ!」
「はははははははっ」
龍一はよくこうやって優希のことをからかってくる。黒田家ではこんなの日常茶飯事だ。
「あ、そーいや、お前知ってるか?隣空き部屋だったろ?昨日人が入ったらしいぞ。学校ついでに挨拶行ってきてくれ。」
「え!そうなの!?どんな人だって??」
「それがかなりの美少女らしいぞ。大家さんからはお前と同じ高校2年生って聞いた。」
「は!?ウソだろ!?ちょ、いってくるわ!」
優希の頭にとてつもなく恐ろしい予感がよぎって早くその真相を確かめるため、急いで家を出た。
「いってきまーす!」
「おう、頑張ってこい!…あいつあんなに急いで…………ははははは」
絶対あいつだ!って思ってる反面いやまさかと思っている自分もいた。でもこのタイミングで、絶対におかしい。
ぴんぽーーん
「…………」
「…あれ、反応無し?」
迷惑かもしれないが、仕方ないという思いが優希の中で浮かんだ。あれをやろう。
「必殺ピンポルラッシュ!うりゃーーーーー」
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
ガチャ
「あ……」
「う、ぅるさい……!だれぇ?」
といいながら、目を擦りながら現れたのは、はだけて下着がちらちら見える寝間着姿のかじゃ。
その姿を見た優希は赤面している。
「おおおお、おまえその服…!!!」
「え、優希!?!?……っうああああああああ!!見るなああ!」
「ごごめん!!…じゃなくて!隣の美少女ってお前のことか!?」
「え、!?び、美少女??!…うへ、うへへへ」
「ってお前喜んでる場合じゃねーよ!学校!!遅刻すっぞ!?」
「学校!?!?あ!!!ちょっとまってて!!
絶対まっててよ!!おいてかないでね!!」
「お、おう」
と言い残し彼女が部屋に戻ってから待つこと5分、さっきまでが嘘のように整った髪、制服姿のかじゃがでてきた。
「一緒にいこ!!!優希!」
「おまえ、チーター級ではえーな。やること。いや、チーターじゃなくて、おまえはどっちかって言うとライオンか?」
「ライオンて、もう!!!そんなこと言ってないではやく!!」
「いや…、その言い難いんだが、残念ながらもう手遅れだ。今ちょうどホームルームが始まったとこ…。」
「……え?」
この日は黒田 優希初の遅刻をした。




