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The Higher World 〜ARゲームの隻眼勇者〜  作者: 松風京四郎
第一章 TSS (The Sparkle Story)編
5/10

操作マニュアル

「それでは、これからTSSの操作説明を開始します」


機械的な電子音が脳に響く。


「まず、移動の時は、自分の体を動かすことで、ゲーム内の移動が可能です。それと同時に、景色も少しずつ変わります」

「俺が歩けば、ゲーム内でも歩けるってことだな」

「肯定します。次は、武器の扱いについてです。武器を使用する時は、基本的にモンスターの近くでスティックを振り回すだけで、攻撃することができます。また、決まった動作やボタンを押すことで、武器の交換、分離、スキル・魔法の発動が可能です。では、一度実際にやってみましょう」


景色が中世ヨーロッパのような景色になり、俺の眼前にモンスターが現れる。

モンスターの頭上には、『ゴブリン』と日本語で記されている。その横には、ゲージのようなものがある。


「モンスターの上に書かれているのは、モンスター名です。そして、その横にあるのは、モンスターの体力ゲージです。攻撃が当たるたび、体力ゲージが減り、ゼロになったところで、勝負が決します。では、実際に戦いましょう」


画面に出ていた、説明画面が消え、戦闘が開始された。




「シャアアア!」


ゴブリンというモンスターは、声をあげて威嚇してくるが、全く攻撃はしてこない。チュートリアル仕様なのだろう。


「シュッ!」


剣と化したスティックを縦に振ると、ゴブリンのゲージが減る。


「シュッヤッ!」


横に薙ぎ払うと、ゲージは無くなり、勝利した。


「ゴールド10。EXP10」

「うん? なんだこれ?」

「それは、モンスターを倒した時の報酬です。ゴールドは、ゲーム内で利用できる通貨のことです。また、ゴールドを貯めることで、現実で100ゴールドが1円の価値で利用できます。ゲームをし続けながら移動する場合、公共交通機関でゴールドを使用しながら、移動を続けることも可能です。電子マネーを課金することで、公共交通機関等を使うことも可能です。ただし、電子マネーのお金では、ゲーム内のアイテム・武器等を買うことは原則禁止としています。プレイヤー内の財政的格差を無くすためです」


「それで、このEXPとは?」

「それは、経験値のことです。ゴールドと同様にモンスターを倒す時にもらえるもので、それを獲得することで、ランクアップをすることができます。最高レベルは、300です。そこまで目指して、頑張ってください。(ちな)みにこの二つの獲得品は、モンスターを倒すだけでなく、クエストをクリアすることでも、獲得できます」


「へぇー、他には何かあるのか?」

「はい、プレイヤーのゲーム内での外見と名前、職業、武器を決めます。職業、武器に関して言えば、ゲーム内で変更も可能ですが、外見と名前は、変更不可のためご了承ください」


そう言うと、目の前に4つの項目を決める画面が現れる。


「外見 プレイヤー本人のコピーorプレイヤーが作成」

「めんどいから、コピーでいいや」


俺の体と顔が、画面に映る。


「名前 十文字以内」

「確か、現実の名前を使うと危ないんだっけか」


以前、美咲が言っていた情報だ。とりあえず、信じてみよう。


「ミルっと」

「職業 戦士、騎士、武闘家、旅芸人、魔道士、僧侶、退魔士、盗賊、狩人」

「戦士かな?」

「武器 片手剣、槍、爪、斧、ハンマー、大剣、棍、杖、双剣、弓」

「片手剣でいいか」

「ありがとうございます」


なんとなくで、プロフィールを確定し、最後のマニュアル説明になる。




「最後に、注意事項です。ゲーム中に体調不良になった場合は、THWが判断し、自動的に中断する場合があります。また、倒れた場合は、周囲の人をTHWを介して呼び、自動的に救急車を呼ぶ連絡を致します。水分が必要な場合は、勧告を促し、自動販売機やコンビニの前へ、導きます。街中で、対人戦を行う場合、周囲の人に勧告をして、スペースを作ります。悪質なPK行為や、悪質な行為が発覚した場合、そのプレイヤーのアカウントの削除を行いますので、ご注意ください」


俺が頷く。


「それでは、輝く物語の世界へ。行ってらっしゃい!」


その瞬間、新京都市が新京都市ではなくなった。

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