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第四章 少女(4)
フロアを上がると、吹き抜けに出る。
「またケッタイだな」
オルクスが周囲に注意を払いながらも、そう言ってのける。天井が今までのフロアよりも高く、数階分程ある。
「何の為の部屋なんでしょうね」
ミミックが首を傾げる。
「……見ろ。奥に昇降機のような物があるぞ」
メイティアがそんなミミックの肩を軽く叩きながら、先を指差す。
「行ってみるか」
俺が告げると、皆は同意してくれた。
--ガチャリ。
全員が乗った後に設備を調べると、滑車のような規格で足場が上に動き始める。
「これは罠なのか?」
しかめっつらのメイティアがいるが、横でヴィルネイタが首を振る。
「上に向かってるんなら問題ないんじゃねぇの?」
確かに言うとおり、足場は噛み合せが悪いのかギィギィと音を立てるものの、上へと向かっている。
ーーやがて数分掛けて天井が開くと、また違うフロアが顔を出した。




