薬湯温泉の常時解放ですわ!
「…ということで、これからも薬湯温泉を期間限定ではなくずっと続ける方法を考えますわ」
「薬湯温泉を続けるなら薬草が必要ですよね、お嬢様」
「それもせっかくの薬湯温泉の効能を下げるわけにはいかないから、今使っているのと同じ特級ポーション用に使われる特別な薬草が必要ですわ」
「あれを栽培しているのは中央教会ですからね…仕入れるなら、中央教会からになるわけですね」
私は頷きますわ。
「そうなんですの」
「兎にも角にもまずは中央教会に薬湯温泉を認めさせて薬草を支援してもらう必要があるわけですね」
「…有料化して、中央教会にそれを寄付する形にすれば簡単ですけれど。あくまでも無料で、開放したいんですのよね」
私とリゼット、ネルとネイは頭を悩ませる。
「…なら、やっぱり国王陛下か王妃殿下の威光が必要ですわ」
私は紙とペンを持ち、手紙を書きますわ。
「お嬢様、王妃殿下へお手紙ですか?」
「ええ、私が手紙を書いて、薬湯温泉を期間限定ではなく常時開放する許可を王妃殿下から得ますわ。そのための薬草の支援も求めますわ。それで動いてもらえると、いいのですけれど…」
「王妃殿下が認めてくだされば、たしかになんとかなりそうですね!」
「上手くいくといいのですけれど…」
手紙を書き終わると、リゼットに託す。
「リゼット、お願いいたしますわ」
「はい、お嬢様!」
その後、王妃殿下から良い返事を貰えて教会から毎月薬草の支援をいただけることになりましたわ!国民達を助けられて嬉しいですわ。




