王太子殿下とちゃんと向き合いますわ!
婚約アンドお付き合いラッシュが続き、とりあえず祝福しまくっていた今日この頃。そろそろ自分の将来もきちんと考えなくてはいけませんわ。
新しい夢と目標を見つけて、シルヴェストルとの関係をどうするか考える。ついでにネイにぴったりの殿方も見つけたいですわね。
うーん。やっぱりとりあえずシルヴェストルときちんと向き合う必要がありますわ。
「殿下」
「どうしたの?ミシュ」
「私、その…もっと殿下とコミュニケーションが必要だと思いましたの」
私のその言葉に、シルヴェストルも頷く。
「考えることは同じだね。僕もミシュともっとお話ししなきゃなと思っていたんだ。愛しているのが伝わっていなかったと知ったからね」
「はうっ」
あ、愛しているなんて真顔で言われると照れますわ!今はシルヴェストルが本気で言っているとわかりますもの!
「…顔を真っ赤にして可愛いね、ミシュ。りんごみたいで美味しそう。食べても良い?」
「えっ」
シルヴェストルから、ちゅっと私の頬にキスをされた。
「…ふふ、食べちゃった」
悪戯に笑うシルヴェストルに心臓がうるさい。もしかして、私に好き好き攻撃されていたシルヴェストルもこんな気持ちでしたの?
「で、殿下…照れてしまいますわ」
…でも、不思議と嫌ではありませんわ。好き好き攻撃をしているうちに、私もいつのまにかシルヴェストルを憎からず思っていたのかもしれませんわ。
「あははは。ミシュは自分からは積極的なのに、僕から好意を伝えると照れ屋さんになるんだね。可愛いよ、ミシュ」
「はうっ」
「こんなに可愛い姿を見られるなら、もっと積極的に伝えればよかったな。待たせてごめんね」
頭を優しく撫でてくるシルヴェストル。
「これからは、もっと積極的に好意を伝えるからね。もう不安にさせたり嫉妬させたり、苦しませたりしないから。本当に愛してる」
や、やっぱりお従兄様ほど好みではないとはいえ、イケメンに優しく好意を伝えられると、憎からず思っていたのもあってなんだかその気になってきてしまいますわ。
「その…殿下…」
「うん?」
「わ、私も…好き…ですわ」
私が小さな声でそう言うと、シルヴェストルに引き寄せられて思い切り抱きしめられた。
「最近の君はいつにも増して本当に可愛い。愛してる。」
「あう…」
そんなに何度も愛を伝えられると、この愛が無ければ生きていけなくなってしまいそうですわ!




