5 良いのかこんな事で、異世界‼ はあ・はあ・はあ・・・。
すみません読んでください。
公爵邸に夜のとばりが降りる頃、地下の秘匿された一室の、中央に有る魔法陣が光輝きそれが消えると。一人の人物が佇んで居た。室内のドア横で警備していた兵士は、静かに胸に拳を当てお辞儀をし、「お帰りなさいませ、カレン様」と話し掛ける。
掛けられた人物は、軽く手をひらひらと振ると「今日もご苦労さん」と言って兵士の開けてくれた横のドアから部屋を出て行く。
部屋を出ると外に立っていた執事のカーライルが彼女を労う。「本日もお疲れ様です。カレン様。王城の方の事情で私が知っておくべき事がございますか。無ければこちらの事でお伝えする事がございます。」
「こっちはこれと言って大事な話は無いわね。有っても愚痴よ愚痴。そっちの話を聞かせて。」歩きながら話すカレン。
「愚痴も大事な話ですが後程お聞きすると致しまして。こちらは・・・・・・。」
今日有った出来事を順序立てて報告する執事。
ドラゴンだの、スタンピードだの、かなり衝撃的な話のはずだが、カレンは「あらあら、」とか。「まあ、」とか。イマイチ反応がのんびりしていた。
「お風呂に入って、食事をしたら御使い様に会いに行きましょう。色々話が聞きたいですわ。」
「分かりました。その様に手配いたします。」
「いいわよ、一人でコッソリ会うから。あなたはあなたの仕事をして頂戴。」
「はあ・・・。分かりました。」早々に引き下がる執事。
風呂に入り食事をした彼女はシンの部屋の前に居る。
ノックをして暫く待つが返事が無い。
「あら、寝ちゃったかしら?」もう一度ノックをして見ると中から「きゅう?」と言いう声が聞こえた。
?と思いながらも話し掛ける。
「前公爵で現在、この王国、レイロック王国の宰相をしています。カレン・ド・ゼルングル・グと申します。お部屋に入れて頂けますでしょうか。」
また「きゅう?」声がした後、カチャカチャと音がして鍵が開きドアが開けられた。
招き入れられたのだと思い中に入ると、可愛い小さな龍が小首傾げていた。
竜は「きゅう」と鳴いた後、眠そうな目してベッドに行き、丸くなって寝てしまう。
「あら、これって招き入れられたって事かしら、それとも勝手に入ったって事に為るのかしら?」困っていると部屋の住人の背中が見えた。
近づいて見ると机に向かって何かを真剣に見ている。
余りに真剣に見ているので興味を惹かれて、自分も椅子を持って来て横に並んで見始めた。
「・・・・・・。」
何ですの?魔道具ですの?これって・・・!
な・な・な・な・な・なんてものを見ているのよ!
こんな・こんな・こんないかがわしいものを人の家で見るなんて、こんな・・・。
えっ?こんな事するんですの、ええっそんな、いけませんわそこは・・・まあぁそんな・・・。
そ・そ・そこって気持ち良いんですの?まあぁ・・・。
ゴクリ・はあ・はあ・こんなことまでするんですの・・・。
きゃああ、なんてことを、わたしこんなことしてもらったことありませんわ。
きゃあ・きゃあ・きゃあ、もう見てられませんわ。ゴクリ
はあ・はあ・はあ・はあ・はあ・・・。
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う~ん、どうすっかなぁこれ!
息を荒げる巨乳美女さんと見るH動画。
なんかいい匂いもしてる気がするし。もじもじしてらっしゃるし。
そりゃまあ絶対、手なんか出すわけ無いけど。
僕は紳士だし。まあヘタレとも言うけどね。
2時間耐久我慢大会って感じ。まあ何を我慢しているかは、色々だけど・・・。
対人関係、養って来て無いから、こういう状態をどうやって終わらせたら良いか分かんね~。
もうこうなったら隣の巨乳美女さんに直接聞いちゃうとか⁉
聞けるか~!。
なんて聞けば良いかも解からんわ~。
こんな拷問耐えられ無い。「眠くなったから、お先に寝させていただきますね。」とか言って抜け出したいけど。
声でね~。身体動かね~。
身体の全神経がお隣さんの一挙手一投足に集中しちゃってるし。
なんか頭の中の一部分がやけに熱くなってる気がするけど。
大丈夫かな脳の血管切れたりしないかなあ。
何だか知らないけど、絶体絶命の大ピンチ!
異世界来て一番の危機です。
まあ毎回一番の危機なんですが。
誰か助けて~。
もんもんもん!
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バーーン。
深夜の屋敷に、扉を盛大に蹴破る様に開ける音が響いた。
「娘よ、かーちゃんが迎えに来たぞ。部屋に帰るぞ。」
「とーちゃんも居るからな。一緒に部屋帰るぞ。」
迷惑そうに眠い目を開けた幼龍が「きゅう!」と抗議の声を上げる。
そんな幼龍の抗議に耳を貸さず抱き上げ。シルバーさん、こちらを向いて、開口一番。「おっ。やるねぇ!婿殿一日目でもう女を連れ込んだか。強いオスはそうじゃないとな‼」
な・な・な・な・な・なんて事言うんだ。そんな訳無いだろう。疚しい事なんか無い。無いったら無い。
ちょっとクンカクンカしたぐらいで・・・。
はい、すみません。疚しいです・・・。
なんかシルバーさんツヤツヤした肌してるし。旦那のクロさんはやり切ったぜ、的な感じでドヤ顔してるし・・・。
「で、二人で何をしておったのじゃ?」
「おおっこれは・・・。とーちゃん見るのだ凄いぞ。」
「何だ何だ?えっ。これは・・・。」
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やったー。助けが来た。と思った時期が僕にも在りました。
今は男女四人でH動画鑑賞会です。
どうしてこうなった?
幼龍は興味がない様でベッド、スヤスヤお眠です。
彼女だけが僕の癒しです。
そう言えば幼龍の事、娘よとか呼んでバラしていたけど良いのかな?かくしてないのかな?
とか考えて居るのは現実逃避です。
だって新しく加わった二人の言動が具体的過ぎるんだよ~。
クロさんが「おおっここは、ここまで攻めたほうが良いのか。勉強になるな。」
シルバーさんが答えて「そうなのよ。ここで手を抜いちゃダメなの。攻めて攻めて攻めまくってくれないとモヤモヤするのよ。」
「おおっ聞いてよかった。」
聞かなきゃ良かったです。
巨乳美少女人妻と巨乳美女さんに挟まれて、小さなタブレット端末を覗き込んでるので、そりゃあもう、攻めて攻めて攻めまくられてる気分です。ご馳走様。
巨乳美女さんも流石にこの状態は想定外だったのか顔真っ赤にしてはあ・はあしてます。ご馳走様。
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でっどうなったかと言うと。思いの外、早くに幕が下りた。
「実践の無い知識はただの無駄なのよ。さあさあ実践あるのみよ。」
「そうだな、受けて立とうでは無いか。いざ勝負。」
と言ってシルバーさんがクロさんの手を引っ張って部屋を出て行ったのは、2時間耐久我慢大会ほど待つことも無い頃の事だった。
また、一戦交える様です。元気だなあ。
また二人だけの気まずい時間が流れるのかと思ったら。
謎の巨乳美女さんも「そうよね。実践の無い知識は無駄な知識よね。」
と、ちらりとこちらを見た後、「でも相手が居る訳でもないし・・・。」
えっそれって・・・。
「・・・。でも一人で出来る知識もいっぱい有ったわ。まずそこからよね。」
あっ一人で結論を出しちゃったんですね・・・。
「夜分に失礼いたしました。お陰で大変有意義な時間を過ごす事が出来ました。御使い様、ありがとうございました。それではまた明日、おやすみなさいませ。」
「はい、おやすみなさい。」
静かに出て行く巨乳美女さん。
ざ・残念なんかじゃ無いんだからね。
しょんぼり・・・。
で、彼女誰で、何しに来たの?
最後まで謎のままだったけど良いのかな。
まっ、良いか。疲れたからもう寝よう。
おやすみなさい。
ベッドに入って爆睡しました。
異世界一日目終了です。
ごめんなさい。こんなはずでは無かったんです。本当です。
読んで頂きありがとうございました。