4 漸く最初の都市に到着です。えっ?この美女誰?
ゼルングル・グ公爵領、領都ハーセット、15万人の住人が住まう、王国3番目の大きさを誇る城塞都市である。
南の街道を行けば王都へ1週間で行け、西の街道の先は、辺境伯領に繋がっている。北に魔の森が広がり、豊富な恵みを与えてくれていた。東に他国との玄関口の港と国境に当たる大河に架かる橋が有り交易が盛んに行われていた。
その公爵領を納める公爵マリウス・ド・ゼルングル・グ。
若き彼は非常に焦っていた。本日帰還する予定の妻と子供達が未だに帰りつかず。尚且つ目と鼻の先に巨大ドラゴンが降り立ったのだから。城壁を守る兵士からの報告に駆けつけて見れば、報告より巨大なドラゴンが居るのだから驚くのも致し方無かった。兵士によればドラゴンは3体居るとの事だが、一体でも国落としと呼ばれるエンシェントドラゴンが三体も居るとは、いったい何の冗談だ。
と考えていたとしても、やるべき備えは整えていた。門の前の広場に騎士や兵士を整列させいつでも攻撃出来る体制にし。門の上にはバリスタや弓兵、魔法師団を揃えていた。
が、その攻撃が通用すると考えて居る訳ではなかった。民が逃げる時間を作るのが目的である。
そうこうしているうちに2度の爆発が起こり、ドラゴンが倒れ光り輝くと消えていった。
ここから見て居る限りでは、何が起こったのか分からなかったが異変が起きた事だけは理解できた。
素早く決断したマリウス公爵は騎士一個師団を率いて自ら現場に向かった。
その際率先して先頭に立とうとする公爵マリウスを諫めた、第一騎士団長のガバナス・クロムウェルは、部下の誰よりも早く目的の場所にたどり着くのであった。脳筋である。
たどり着いた場所で彼が目撃したのは、穴だらけになった大地と佇む3人の人間であった。
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ぶっちゃけて、もうどうにでもしてって気分です。
何故なら。
左腕に巨乳(異世界なのでノーブラ)を押し付ける様に腕を絡みつかせて来る、銀目で銀髪の美少女人妻と、右肩に乗り僕の頬に顔を擦り付けて来る白い幼龍。
2人を独占している形の僕を睨み付けて来ている黒髪、黒目の紳士。その後ろに鬼の幻影が見えるのは僕だけじゃないと思う。何でこうなった⁉
と、スルリ腕から離れ、幼龍を僕の肩から抱き上げると。「無粋な人達が来るからまた後でね。」と言って紳士の横に立つ美少女人妻。暫くすると城壁の方が騒がしくなり、大勢の人間が来るのが見えた。
騎士達に囲まれた僕たちの下に2人の人間が進み出る。
2メートル近い筋肉だるまと若く小柄な、それでいて威厳が有る人物が話し掛けて来る。
「あなた方はいったい?それにドラゴンはどうなったのですか?」
紳士が進み出て返答する。
「自己紹介もなく話を始めるとは中々無粋では有りますが、焦る心情も察せられるので目をつぶるとして。我々から紹介させて頂きましょう。」
「私はS級冒険者のクロと横に居るのがパーティーメンバーの同じくS級冒険者のシルバー。抱えているのは従魔兼娘の様な幼龍。名前はまだ無いが。そして、彼は。」
「ドラゴンを一人で退けた。シン・カガヤ。神が使わした御使い様だ。」
げっ、ばらされてる。て言うか気付いてたのね。僕が何なのか。その割には殺そうとしてたけど。内心焦っていると。
「おおっあなたが予言に有った御使い様。1か月前に来られるはずだった方ですか。神の予言が外れるのは初めてでしたから、困惑していたのです。あっ紹介が遅れて申し訳ありません私はこの領地の領主をしている公爵マリウス・ド・ゼルングル・グです。よろしくお願いいたします。御使い様。」
「予言の事なのですが、これからは日時に関しては外れる事が有ると神からの伝言です。何やら、ドアがどうとか?リアルタイムで異世界と現代が繋がってしまった弊害がどうとか?言ってました。何の事か良く分からないのですが、そう言う事らしいです。」クロがそう言うと。
「そうなのですか?良く分かりませんが。分かりました。伝言ありがとうございます。王家にはそう伝えておきます。」
それで納得しちゃうんだ。て言うかドアが如何とかって。ドア、ドーンの事だよね。て事は僕のせいって事だね。すみませんでしたー。
それにしてもクロさんて神様とお話出来るんだ凄いね。
ってそんな事考えて居る場合じゃなかった。
「すみません、こんなのんびりお話している場合じゃないんです。」
「はっまさかドラゴンが戻って来るのか?」なんか嬉々として詰め寄って来る筋肉だるま。
そうじゃねーよ、暑苦しいんだよ。まさか闘いたいのか?
バカなの⁉一度戦って死ねばいいのに。はっ!いけない。超高速思考と多重思考が勝手にお仕事をしに来る。
「違います。向こうに、ドラゴンに襲われた馬車と人が居るんです。一応怪我の治療はして有りますが、そばにいる魔物にでも襲われたら大変です。早く助けに行かないと不味いですよ。」僕が言うと。
クロさんが「それなら大丈夫でしょう。ドラゴンが現れた近くに弱い魔物は近寄って来る事は無いですよ。」
「それに竜集邪香が焚かれているから余計だな。」
「竜集邪香?」公爵がそれは何ですかと聞いている。
シルバーさんが代わりに答える「魔物避け草と呼ばれていた時期がある、マナが豊富に含まれるピコル草に邪香草と神木を混ぜて作られた香を竜集邪香と呼び。これは別名スタンピード薬と呼ばれる禁忌の薬なのです。」
「スタンピード。」公爵が驚いて聞き返す。
「そうです。ここ最近起こっている各地のスタンピードはこれが原因です。」
「では誰かが意図的にこの様な恐ろしいことを起こして居ると言う事ですか⁉」
「そうですね。竜集邪香は少しの間焚くだけなら弱い魔物が寄ってこない、魔物避けの香として効果が有りますから。皆さん騙されて使い続けて惨事になっているのです。使い続けると最終的に強い魔物を呼び寄せてしまうので。それに押されるように魔物が押し寄せて来る。スタンピードの始まりです。」
「王家は既に調査を進めて居るはずです。あなたの母の宰相もご存知なのでは無いですか。」
「母上が知っていて私に教えて下さって居ないだと⁉」
「それだけ禁忌だと言う事だな。」
「そんな事よりも先ほど言っていた馬車ですが、乗っていたのは公爵殿のご家族では無いですか。確か貴方の妻の父上が辺境伯領の現当主、伯爵ですよね。それで里帰りを利用されて今回の襲撃に繋がったのでは無いですか。」シルバーさんが言うと。
「なっ⁉妻の乗った馬車が襲われたですって!」
それは大変と駆け出す公爵さん。それに続く皆。
それからは怒濤の展開で、壊れていなかった馬車に乗り公都ハーセットに辿り着き、公爵邸に暫く留まる事になった。
公爵家では家族が無事だったのを喜び、盛大に感謝され歓迎された。
今回の件は、竜集邪香の匂いを盛大にさせていたため幼龍に早々に倒されたメイドが原因で。実家から効果の高い魔物避けだと言われて竜集邪香を使った。実家は家に取り入ろうとした商人から勧められたと話している。調べは続けられるだろうが後は公爵任せだ。
それより辺境伯領より焚き続けられた竜集邪香の効果によるスタンピードの心配の方が先だろう。
斥候が各地に派遣され状況の把握が進められている。
その報告はまだ集まって来てはいなかった。
情報が無ければ動く事も出来ないよね。と言う事で。
暫しの休養です。
と言ってもまだ一日目の夜なんだけどね。
スゲーな異世界‼
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公爵家の夕食は凄かった。もう晩餐会って感じで堪能しました。異世界でも手間暇懸ければここまで出来るんだと思いましたよ。飯テロは出来ないかな?でもこれは貴族飯だから庶民レベルだとどうか分からないけどね。よく考えたら僕はコンビニ食しか知らないから役に立たんね。
風呂も大きいのと小さいのが有るし。石けんも有った。まあ流石にシャンプーとリンスは無かったけどね。
ベッドもふかふかで綺麗にされてるし。まあ、それでもクリーンの魔法は掛けたけどね。一応、念の為。
そのベッドでゴロゴロして居るのは幼龍だ。先程母親とお風呂に入ってから一人で遊びに来た。
どうやら母親はこれから旦那さんと一戦交えるらしい。そりゃ子供は邪魔だよね。どうやら昼間僕の腕に巨乳を押し付けて来たりしたのは、旦那に嫉妬心を持たせ奮い立たせる為だった様だ。今頃ハッスルしている頃だろう。役得でした、ご馳走様です。
幼龍を一頻り、撫で繰り回して、頭を撫でたり羽を広げて見たりして可愛がっていたら、疲れていたのかスヤスヤと寝てしまった。
その姿も可愛いと暫く愛でていたが、寝るのに邪魔かなと思いベッドを離れ、扉の鍵が閉まっているのを確認して机に向かい、おもむろにアイテムボックスからタブレット端末を出して見始めた。
もちろんH動画ですが。何か!
居直ってみたりして!
20歳過ぎてるから良いんだよ~。
そう言えば僕のステータス。偽装のスキルを使ったら12歳って表示されて居るんだけど、どうしてだろう。
僕ってこっちの世界だとそれぐらいの歳にしか見えないって事かな?ショック⁉
一応こちらの12歳は成人して居ると見なされているけどね。それにしたってねえ・・・・・・。
流石にドラゴン夫婦の様に他人の家でHな事をする勇気は無いので、動画を見るだけだよ、日本人は気が小さいのだ。僕だけかもしれないけどね。あそこだって大きくして無いし。ホントだよ、ウソじゃないないよ。
すみません!噓を付きました。誰に謝ってるんだ僕は。
ヘッドホンをして時間を忘れて動画に没頭して居ると、隣に知らない女の人が居て、一緒に動画を見ていた。
えっ誰?この人⁉
興奮しているのかちょっと息が荒いんだけど。
30歳過ぎの女性で綺麗だし興奮しているので5割増しで色っぽいです。それにこの人も巨乳です。ご馳走様。
「え~とどなたですか?どうやって入って来たんでしょうか?」と聞くと。
巨乳美女さん、ベッドの方を指差して、「ノックをしたら、小竜さんが鍵を開けてくれましたわ。」と目は画面から一瞬も離さずに言った。
ベッドを見ると幼龍が寝ぼけまなこで小首を傾げて「キュウ?」と鳴いてゴソゴソした後、丸くなって寝てしまった。
可愛いじゃん。ってそんな問題じゃ無いよ。どうするのこの居た堪れない雰囲気。気まずいったらない。恐る恐る幼龍から隣に目を向ける。
巨乳美女さんまだ画面から一時も目を離してませんね。
あれ⁉もしかして気にしてるの僕だけ?
しょうがないので、一緒にH動画見まくりましたよ。
なんじゃこりゃ。
読んでもらえてうれしです。




