2 2話目にしてドラゴン怒涛の3連戦!(笑い)
ようやく2話目(汗)
のんびり散歩気分で都市を目指していた僕は、小さな森に入り、道なりに歩いて出口に差し掛かると。やけに森の外が騒がしいのに気が付いたが、現代人の性だろう、歩みを止める事も無く危険物の前に立っていた。
ドラゴン!
危険探知のスキルを取って居なかった事を一瞬で後悔する事になった。
体長10メートルの巨体を見上げ、硬直している僕。
騒がしかったのは馬車を囲う様に守る騎士達が果敢にもドラゴンに立ち向かっているからだった。
剣や槍で切りつけ突き刺すが、ドラゴンの厚い皮膚に阻まれて傷一つ付ける事が出来ずにいた。魔法も使われていたがそちらも同様傷つける事が出来ず霧散していた。
ドラゴンは馬車を襲うので忙しいらしく此方に気付いていない。「逃げるなら今だなあ。」と考えたのは仕方ないよね。
ただ、ドラゴンからの反撃が弱い、と言うか遊んでいる様にしか見えない。まるで猫がネズミにじゃれついてる。そんな感じだ。
それでも、一人一人と倒れて行き、その攻撃は馬車へと向かう。
ゆさゆさと揺らして中身を出そうとしていると、耐えられなくなったのかドアを開けて転がるように飛び出して来た、4人の人間。
他の3人を守る様に立ちふさがるメイドさんを一撃で黙らせるドラゴン。「なんか気に食わなかったのかな?」
震えて抱き合う母親と女の子と男の子。
爪をシャキンて感じで伸ばすと母親の服に引掛けてポイっと放り投げる。高く舞い上がったのを見て流石にこれはまずい。地面に叩きつけられたら死ぬと思い。行動に出た。
神様カードを取り出し、お金をつぎ込みステータスをいじる。
INT(頭の良さ)を2000にした瞬間、時間の流れが遅くなる。
どうやらAGI(素早さ)がどんなに高くても、頭がついていかないと素早く動け無かったらしい。
STR(力)と DEX(器用)も2000に上げる。
助けようとして頭や手足がもげたら目も当てられない。
空中にいる母親をお姫様抱っこをして騎士達が倒れて居る地面に丁寧に下した後。ドラゴンの傍らに立つ。
ドラゴンはただ怯えて震えている子供達を見下ろすだけで、手を出す素振りも無い。じ~と見つめているだけで時間だけが経って行く。
さすがにこのまま時間が経つのはまずい。傷付いた騎士達の命にかかわる。今ならポーションで助けられるだろうが。かと言ってドラゴンを放置も出来ない。
このドラゴンを倒す事は出来るだろうが、後が面倒な事になるのは確実だ。
何故なら鑑定のスキルの結果、このドラゴン幼龍って出てるんだよ。子供ってことだね。
って事は確実に親が出て来るよね。それも怒り狂った。
「うちの可愛い子供に何て事をしてくれたんだい。覚悟は出来てるんだろうね!オラオラいてコマしたるさかい覚悟せいや‼」
的な感じでまずいよねこれ。
「はあ・・・。やるしかないか。」
でもその前にポーションを使って怪我人を治しておく事にする。何があるか分かんないからね。
一人一人ポーションを口に注ぎ込む。飲ませなくても口に含ませるだけで治っていくので不思議。多分振りかけるだけでも治るんじゃないかな。試さないけど。怪我に合わせて初級ポーション。中級ポーション。ハイポーション。エクストラポーションと使い分ける。鑑定スキル大活躍!
全員治療したが目を覚まさない。ポーションでは気絶からは回復し無いのかな?まあ面倒がなくていいか。
ドラゴンの横に立ち足をトントンと叩く。素早く身構えるが反応がない。
再びちょっと強めに叩くがそれでも反応がない。
今度はかなり強めにバシンと叩くと。痛かったのか、ビクンとして怯えた目をして振り向き、僕と目が合うと、ほっとした後、ムッとした顔をして睨みつけて来て。「がおぉー!」と吠えた。
何か可愛いと思ってしまうのは幼龍だと知ってるからかな⁉
このドラゴンの大きさが肩に乗るぐらいだったら可愛いがりたおす自信がある。何てフラグを立てて見たりして。
怒ったドラゴンが腕を降りぬき攻撃をして来る。
防御しさらに後ろに飛んで力を逃がしても腕が痺れた。
流石幼くともドラゴン。侮れない。
畳み掛ける様に後を追いかけ攻撃して来るのを、逃げながら離れた開けた場所に誘い出す。
いたぶるのはまずいので一撃で決める。
攻撃事態は単調で隙が多いので反撃は入れやすい。
飛び上がり渾身の力をいれて拳をドラゴンの頭に叩き込む。
ドゴン‼と凄い音がして地面にクレーターが出来る。
あれ!やり過ぎた⁉
素早く鑑定を使い確認。
辛うじてHPが残ってる。ヤバー!汗汗。
直ぐにエクストラポーションを口に流し込む。淡く光を帯びて回復して行く幼龍。危ない危ない!やり過ぎた‼
キュウ~って感じに目を回しているのが可愛いけどね。
と嫌な感じがしてそちらを見た瞬間物凄い衝撃が来て吹き飛ばされた。
数百メートル飛ばされゴロゴロと転がる。ついでに意識も一緒に飛ばされそうになるが、辛うじて残った意識でポーションをアイテムボックスから直接口内に入れ回復させる。
AGI(素早さ)を4000に上げ、STR(力)も4000にアップ。
VIT(頑丈さ)も4000にアップした。
だけどINT(頭の良さ)とDEX(器用さ)は今のレベルではこれ以上上げるのは難しい様だ!何とかINT(頭の良さ)だけでも上げて速さについて行きたいところだけど、このままで行くしか無い。
黒い線のように見える攻撃をVIT(頑丈さ)頼りで凌ぐ。
痛い痛い痛い。ぎゃー。
あれ!何で僕戦ってるんだろう?確か商人枠で呼ばれたんで、勇者枠でも戦闘職枠でも何でも無かったはずなのに⁉
もうポーションがぶ飲み。
ポーション美味しい味で良かったな。幾らでも飲める。
とか、続けて飲んでも効果が落ちる事が無くて良かった。
とか、こんなハイスピードの闘いの中なのに考えている。
あれ!これって多重思考のスキルとか取れてるんじゃねえ、
と思い、身体を動かしながら魔法を使って見る。
定番の、相手にスロウ。自分にクイック。とか色々。
魔法使いまくり。回復魔法も使う。身体強化とかも。
攻撃魔法も織り交ぜる。
スキルも使う、体術の瞬動とかを使って攻撃のバリエーションを広げる。空歩や空蝉とかも。
だんだん相手のスピードに付いて行ける様になる。思考が慣れて来てる。
鼻血とか出してるけど。大分、頭に無理をさせてるからね。間違っても、いたぶられて興奮しているからでは無い。はず。
慣れて見えてきた相手の姿が凄く綺麗だった。流線型だけど鋭角的な感じで美しい。ちょっと矛盾してる感想だけどね。
まあドラゴンなんだけど。多分メスだね。
だんだん反撃出来るようになる。相手が驚いているのが少し小気味いい。何しろ最初防戦もちゃんと出来て無かったからね。
反撃が入る様になってからは早かった。
渾身の一撃が腹に入る。悶絶している所頭を叩き意識を刈り取る。
素早く口にポーション流し込む。相手と自分を回復。
HPとMPを10倍に上げる。
STRとVITをマックス5000に上げる。これ以上は今は無理。
やばいやばいやばいやばい!
それでも安心出来ない。誰だよ危険探知スキルを取らなきゃいけないと思った奴は。
鳴る音がうるさくて真面に考える事が出来ないじゃん!
ドア、ドーンで元の世界に逃げたい。
そんな暇無いだろうけど。逃げても追って来れそうで怖い。
悠然と巨大ドラゴンが降り立つ。
鑑定さんが勝手に鑑定結果を伝えて来る。
エンシェントドラゴン(古龍様)
様付いてるし。何媚びてるの、鑑定さん⁉
100メートル位有りそうだ。
強そうだなあ。
感想がバカっぽくなってるなぁ。
どうしようかな⁉
どう見ても無理ゲーだよねぇ。これ。
異世界に来て1時間でラスボスとエンカウントとか。
ある意味希少だよね。うん。僕スゲー‼(アホ)
読んでいただきありがとうございます。