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神のゲーム  作者: 石堀いるか
7/12

06.ボスらしき相手と相対する

 蝙蝠(こうもり)蜘蛛(くも)(あり)と続いた後、


 4層、(さそり)

 5層、(かめ)

 6層、芋虫(いもむし)

 7層、(わに)

 8層、プテラノドンに似た姿をした翼竜。

 9層、蜥蜴(とかげ)


 と相手した。


 爬虫類や虫系の敵が多く、行動としては麻痺や毒の状態異常が多かった印象だ。

 蠍は尾による毒と麻痺。鰐、翼竜、蜥蜴も牙や爪等の麻痺攻撃を持っていた。

 他にも芋虫は吸血能力を有していたし、もしかしたら蝙蝠もそうだったかもしれない。

 亀なんかは苦手な範囲魔法も使用してきたが、動きは遅かったので弓と魔法で嵌め殺し出来たのでどうにかなった。


 どうやらこの洞窟の敵は追加効果を持った物理攻撃を多用し、それをくらうと不利になっていくといった感じだろうか。

 パーティの受け盾なんかだと非常に苦しいかもしれない。

 逆に言えば、俺は回避型にしていたから一人でもどうにかなったといったところだろう。




 クリア

――――――――――――――――――――――――

ダークエルフ・♂    斥候 Lv.35

HP: 361( 361)MP: 381( 381)AP: 409( 409)


■称号

 来訪者

 狩人

 戦闘狂

 ――の祝福

 時の女神の祝福


■ステータス

STR : 25

VIT :  1

AGI : 30(+20)

DEX : 45(+12)

INT : 20(+13)

MND : 20

LUK : 65


■スキル(残SP0)

【短剣Lv.15】【弓Lv.17】【投擲Lv.4】【二刀流Lv.10】

【闇属性魔術Lv.16】【風属性魔術Lv.13】

【敏捷強化Lv.20】【器用強化Lv.12】【知力強化Lv.13】【魔力強化Lv.13】【行動力強化Lv.6】

【不意討ちLv.14】【先制Lv.16】【急所狙いLv.19】【回避Lv.17】【体捌きLv.1】【闘争】【心眼】

【同時発動Lv.4】

【潜伏Lv.14】【気配希釈Lv.14】【認識阻害Lv.3】

【索敵Lv.17】【気配察知Lv.22】【鑑定Lv.14】【千里眼Lv.18】

【罠解除Lv.3】【軽業Lv.3】

【採取Lv.5】

【細工Lv.5】


■装備

武器 吸血の短剣 (初心者の弓)

   初心者の短剣

頭  ―― 

腕  ――

胴  初心者斥候の布服

背  ――

腰  矢筒

脚  初心者斥候の革靴

他  皮製の指貫

   退毒の首飾り(3/3)

   ――



 果実や薬草は完全に使い切った。最早回復手段はほぼない。

 しかし、HPもMPもAPも満タン。回復があろうと、これでどうにかできなければどうにもできないだろう。

 他にも消耗品は


 ・木矢12本

 ・毒矢7本

 ・棒手裏剣10本

 ・毒袋2つ


 残りこれだけ。

 道中を考えれば毒は効果が薄いし、毒袋は無意味なアイテム。毒矢も木矢同然の運用しかできない。木矢に至っては殆ど全て壊れかけ。

 使い切れば当然なくなるし、頼りにしてはいけない。


 ここまでで見つけた宝箱は2つ。

 中身は『退毒の首飾り』と『横笛』。

 『退毒の首飾り』は毒状態を3回まで身代わりになってくれる、ここの洞窟では非常にありがたいアイテム。

 『横笛』は横笛。現状何の役にも立たない。吟遊詩人やそう言った職業なら使いどころがあっただろうか? まあ、フルートは昔少しだけやっていたので、街に戻ってからでも久し振りに弾いてみるのもいいかもしれない。芸術品としての価値はあるのか気になる。



 アイテム以外で手に入ったのは称号【戦闘狂】とExスキル【闘争】【心眼】。

 戦闘狂は若干解せない気もするが、ゲーム始めてから九割方戦闘しかしてないししょうがない気がする。効果は戦闘にプラス補正、それ以外の行動にマイナス補正。称号は発動の選択が出来す常時発動している。今後生産もがっつりやりたかったのだが、苦労するかもしれない。


 Exスキル。これは行動や実績で解除される自動取得スキル。レベルがなく成長しないが、非常に高い効果を持っている、らしい。

 【闘争】は攻撃のダメージ上昇。更にノンアクティブの敵がアクティブになり、レベルが若干上昇する。ついでに挑発効果も付属している。しかもそれらを制御不能。

 ちなみに一人で格上の敵一定数以上と連続で戦闘をし、逃走及び敗北しないこと。

 斥候や暗殺者には不似合いな能力じゃないだろうか。しかも敵を強化するって、まさに……。あぁ、【戦闘狂】としての能力なのか。

 転職時に【狂戦士】とかありそうな気がする。


 【心眼】は回避とクリティカルが上昇する。他にも動作予測等の効果もあるらしい。

 自身より敏捷が高い相手からダメージを喰らわず、クリティカル攻撃を一定回数以上成功させる事。

 これはおそらく祝福の影響で幸運(LUK)が勝手に成長しているから取得できたものだろう。


 そして続くは10層。

 出てくる敵は本命:蛇、対抗:百足、大穴:竜や恐竜といった予想。

 およそ準備は万端。


 さあ――、行こうか。




 階段を降りてすぐ、通路はなく広間に出る。

 所謂ボス部屋とかいうものだろうか。

 部屋に入ってすぐに地面が割れ、その隙間から巨大な生物が出現する。

 超巨大なのが1匹。それに及ばずとも巨大なのが4匹。計5匹の百足。


 対抗の方が当たったか。

 最も注意すべきは地中からの攻撃。今見えてる5匹だけとは限らないしな。


 隠密系スキルの影響でまだ気づかれていなさそうだ。

 【闘争】はどうだろう。まだ範囲の検証も何もできていないからな。現状では影響出てなさそうだが。

 しかしこれなら【先制】【不意討ち】込みの最大火力で先制できるか。


「〈ダークボール〉」


 小さな呟きと共に、黒い靄のような球体が2つ出現する。

 MPを可能な限り注ぎ込んだ最下級の初歩魔術。相手によっては最初から使っている弓よりも火力は出る。これが今の最大。


「〈マインドカース〉。セット、ゴー」



 マインドカースで敵の精神を下げ、ダメージを上昇させつつ魔術を発射する。

 それと同時に次の魔術と次の攻撃も準備。

 ドゴッ、という鈍い炸裂音がして、ボスの頭に攻撃が命中したのを確認。ボスの目に一本の()も突き刺さっている。


「〈破りの矢〉」


「〈ワールウィンド〉」


 矢を放った直後も間髪入れず次の攻撃。今度は小さなつむじ風がボス以外の百足も全て巻き込む。

 今の攻撃でこちらに気付いたであろう百足たちは、予想通りこちらに向かって来た。

 9層の蜥蜴ほどじゃないが、非常に素早い。


「〈ダークボール〉、〈ウィンドショット〉、〈ダークボール〉」


 こちらに向かってくる敵に一発ずつ、ボスには二発魔術を撃ち込む。

 更に弓をしまって短剣二本を装備。……メニュー操作しなくても瞬時に装備変えられる技能があれば欲しい。


 百足は中々素早いうえに身体が大きいから避けるのがなかなか難しい。

 避ける方向を間違えると全身による二撃目、三撃目が飛んでくる。非常に面倒くさい。

 ただでさえ上下左右斜めからも攻撃が来るというのに、面倒にも程があるではないか。


 敵の攻撃を避けては短剣で節を斬っていく。

 【回避】【体捌き】【心眼】の補正もあり、面倒だし、苦労もするが攻撃が当たる事はない。

 しかしダメージは中々入りずらい。……困る。



 しばらく時間も経って、取り巻き4体は倒せた。直後に地中から4体追加された。

 ……心が折れる。


 どれくらい出てくるかは知らないけど、余裕があるならレベリングや素材集めには向いているかもしれない。

 攻略していた身にとってはそうでも思わないと辛くてやっていられない。


 結局、現在は取り巻きは無視してボスに攻撃を集中させている。

 それでも時間がかかる。

 取り巻きの3倍くらい硬い気がしてる。

 だが既にパターンには入った。

 HP減少による特殊行動が設定されていない限り、延々と避けて斬るを繰り返すだけだ。



 それから取り巻きを倒したくらいの時間が経過した。

 多分、戦闘開始からの合計で1時間近く経過している。

 ボスのHPゲージが1/4になったぐらいだろうか。ボスの目が赤く光り出し、強化された。


 とうとう来たか。

 先手必勝。

 しばらく温存して回復させていたMPを一気に消費して、連続で魔術を撃ち込んでいく。


「〈ダークボール〉、〈ウィンドショット〉、〈ダークボール〉……」


 よしっ、ダメージは入る。

 このまま魔術でどうにか――。


「!?」


 突如嫌な予感がして、大きく後ろに跳んだ。

 さっきまで俺がいた空間を百足の身体が通り抜けた。


 危なかった。

 敏捷上がってない? 流石に今の速さだと、避け続けるの無理がありそうなんですが。

 仕方がない。

 MPは勿体ない気もするが、ダメージ喰らうのには代えられないか。


「〈ブラインド〉、〈ウィンドウィング〉」


 【闇属性魔術】Lv.1の〈ブラインド〉と、今さっき覚えた【風属性魔術】Lv.15の〈ウィンドウィング〉。

 〈ブラインド〉で相手の命中は下がり、〈ウィンドウィング〉で自身の敏捷は上がる。

 これでも追いつけなければ、それは無理な話だ。


 敏捷の他には純粋に筋力も上がってそう。これは攻撃を喰らわないから、そもそも気にしなくていい。

 それと百足の顎から零れる液体の粘性が強くなっている気がする。麻痺が強くなったとかそういったあたりだろう。これも気にしなくていいな。

 それから顎付近から麻痺弾的な液球が発射されるようにもなったが、百足の攻撃速度より遅い攻撃を喰らう道理はない。


 確かに強くなって、攻撃パターンも増えているようだが、所詮はそれだけ。

 この俺の実力の前には、生温いとしか比喩しようがない。

 程遠いという奴だ。




 ボスである巨大百足は倒れ果てた。

 うむ、完勝だな。


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