03.洞窟の探索を開始する
採取に勤しんでいたら、森の奥に洞窟を発見した。ついでにレベルも1上がった。
洞窟は地下に広がっているようで、どれほど規模があるかは分からない。
洞窟に潜るべきか否か。いや、潜るか。
初期職業なので死んでもゲーム時間で6時間のステータス減少のみ。
寧ろ死に戻りで一瞬で街に帰れるから、便利だともいえる。
それならば一先ず装備を整えよう。
武器は弓に短剣、矢は壊れかけ2本含めて8本。
防具は初期装備の服と靴。あと矢筒。
消耗品は薬草と果実と茸、水。
魔物の素材は蛇皮と毒、蜘蛛の目と糸、鹿の肉と角と毛皮、あと木の枝。
素材が多いし何か作るか?
現在解放されている生産系技能は【料理】【鍛冶】【細工】【裁縫】【皮革】【調合】【錬成】【木工】【建築】【栽培】。
その中でSPの関係上、すぐ取得できるのは【細工】【調合】の二つ。
【細工】は小物や一部の装飾品を作成するスキル。現状だと矢や暗器を作成できるのがありがたい。
【調合】はポーション等の薬品を作成するスキル。回復手段がない今、ポーションは貴重品にもなりえるだろう。
持ち物的には【錬成】【皮革】とかもいいかもしれないが、今は習得できない。
レベルを1上げれば習得できる話ではあるのだが、こういうものは今あるもので何とかしたい。
俺は【細工】を選択して修得した。
そして出来上がったものがこちら。
・木矢50本
・毒矢10本
・棒手裏剣20本
・毒袋3つ
・皮製の指貫
小物なら素材を問わないというのは結構反則じみてる気がする。
とはいえ矢は尾羽が付いておらず、【命中率減少】のペナルティがついており、満足のいく代物ではない。
棒手裏剣は拾った石で作ったが、とはいえ【投擲】で扱う事を考えたら普通に木矢よりダメージは出ないだろう。
指貫もステータス的には初期装備の補正と変わらず、精々ないよりマシといったところだ。
取り敢えず中に入ろう。
暗い洞窟内。ほぼ真暗闇で夜の山のような感覚があるが、容はなんとなく認識できている。
それにほぼ見えてはいないものの、逆に気配のようなものは強く感じている。ほら、天井にも小動物のような気配が沢山。どうやら蝙蝠のよう。
棒手裏剣3本を掴み、両手で一度ずつ投擲する。
天井にびっしり詰まっているから、これは適当に投げたが命中する。
しかしこちが攻撃を仕掛けた事によって、敵もこちらに攻撃を仕掛けてくる。
反響して全方位から響く羽音。その羽音だけを頼りに敵の攻撃を避け、逆に敵に攻撃を当てていく。
こうなったら最早乱戦で間合いもなにもない。短剣のみで敵を屠る。幸いな事に敵の耐久は低いようで、一閃ごとに敵は霧散しストレージ内のアイテムと化していく。
更にそれだけでは手数が足りないので、左手には矢を持って敵を殴るが、こちらは攻撃力が足りてないようで一撃では屠れない。なかなかに苦しい。
それでも時間をかけて、ようやく敵を一掃した。
火力が今一つなのと、範囲攻撃がないのが厳しい。
最初からだが耐久も問題だ。今は大丈夫だったが範囲攻撃が来たら悲惨な目に遭う。
それと暗いせいで使った棒手裏剣を回収できない。非常につらい。
死にかけるかボス戦まで、投擲は封印かな。
ありがたいことにレベルが2上がっていたので、ステータスを振りつつスキルを取得する事にする。手数は大事なので【二刀流】を即決で取得。
長居していいのか分からないので、早々に洞窟内を進む。
そんなこんなで蝙蝠の集団との戦闘を繰り返すこと数回、下へ降りる階段を発見した。
どうやらまだまだ先は長そうである。
そんな事を考えながら、階段を下っていった。
クリア
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ダークエルフ・♂ 斥候 Lv.14
HP: 151( 151)MP: 144( 144)AP: 53( 165)
■称号
来訪者
狩人
――の祝福
時の女神の祝福
■ステータス
STR : 15
VIT : 1
AGI : 21(+12)
DEX : 25
INT : 8
MND : 8
LUK : 44
■スキル(残SP2)
【短剣Lv.9】【弓Lv.6】【投擲Lv.3】【二刀流Lv.2】
【闇属性魔術Lv.6】
【敏捷強化Lv.12】
【不意討ちLv.5】【先制Lv.4】【急所狙いLv.7】【回避Lv.11】
【潜伏Lv.6】【気配希釈Lv.5】
【索敵Lv.8】【気配察知Lv.9】【鑑定Lv.4】【千里眼Lv.5】
【採取Lv.3】
【細工Lv.5】
■装備
武器 初心者の弓(初心者の短剣)
頭 ――
腕 ――
胴 初心者斥候の布服
背 ――
腰 矢筒
脚 初心者斥候の革靴
他 皮製の指貫
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