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#1

 ここは異世界の南部に位置しているオリエンタル。

 その国は他国より小さいせいか、庶民と王族貴族の壁はあまりなく、平等で「みんな幸せそうで羨ましい」と他国の住人に言われるほど治安がよく、比較的に栄えている国である。


 オリエンタルにはある貴族の屋敷があった。

 それは由緒正しきオルガント家――。


 母親の希望で屋敷内に助産師や看護師を迎え、家族全員が見守る中、新たな命の誕生を祝したかのように「オギャー! オギャー!」と部屋中に響き渡る元気な産声があがった。


「奥様、おめでとうございます! 元気な女の子ですよ!」

「おめでとうございます!」

「「ありがとうございます!」」


 助産師と看護師がお祝いの言葉を告げ、彼女(看護師)は赤子をおくるみに優しくくるむ。


「イリア、よく頑張った! お疲れ様!」

「フィン、ありがとう。三人目もゼウスとルイーゼと同じように大切に育てましょう」


 夫であるフィンは妻のイリアの顔の汗を拭き取り、ギュッと抱きしめた。

 その時に彼女らとおくるみにくるまれた赤子の初顔合わせをし、とても幸せそうな表情をしていた。

 それを見ていた助産師達は「どこのご家族もそうですが、出産後の夫婦やご家族の方は幸せそうですね」と微笑ましそうに話している。


「ねぇ、女の子ですって! ゼウスお兄様、ついにわたくしもお姉さんになるのですね」

「ルイーゼも()()()にお姉さんになるんだな……」

「ええ。彼女はおそらく「わたくしの自慢の妹」になるでしょう。絶対にさせたいですわ!」

「おいおい、調子に乗るなよ?」

「分かっていますわ!」


 フィンと一緒にイリアを見守っていたゼウスとルイーゼは緊張の糸がほどけ、大喜びをしている。


 赤子の名前はリル・オルガントと名づけられ、両親や兄妹(きょうだい)とともに穏やかで幸せな人生が始まろうとしていた。

2017/11/24 本投稿

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