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奇聞集  作者: keikato
12/77

12 手

 この話は知人の教師から聞いたものである。

 この知人は神社の神主もしている。

 事件は十年ほど前、この知人夫婦が所用先から自宅に帰る車中で起きた。


 時刻は夜の十時ごろ。

 場所は空港に近い国道。

 突然、二人の間のサイドボックスからヌクッと手が出て、それからすぐに引っこんで消えたそうだ。

 知人は大いにおどろいたが、助手席の妻は気がつかなかったのか少しも動じていない。

「今、そこから手が出ただろ」

 恐るおそる妻に話すと……。

 自分も手を見た。でも、あなたは運転中だからおどろかせてはいけない。それで黙っていたと言う。


 知人によれば……。

 そこは交通事故が多発しているというが、そのことが関係しているかはわからない。

 しかもサイドボックスから出現した。

 ましてや手だけである。

 その道路は何度も走るが、そうしたものが現れたのは、あとにも先にもそれ一回きりだそうだ。


 知人は教師のほか某有名神社の神主でもあり、いたって信用のできる人物である。

 この体験談。

 嘘のような本当の話である。




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