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君の音  作者: 樹 鈴
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プロローグ

本格的に暑さを感じはじめた7月の終わり。僕が予想していた夏休みは来る気配はなかった。高校最後の夏、推薦でもうすでに決まっているはずの大学も、コンクールに出すはずの絵も手付かずだった。そんな夏休みに僕はかけがえのない出会いをする。

外を見てみると照りつける太陽が夏の暑さを物語っていた。こんな日は外出しないのが一番賢い選択だ。そんなことを頭に浮かべながら一人で頷いていると、ガチャっと扉の開く音がした。

「入るわよ」

と姉の愛が入ってきた、

「姉ちゃん、入る時はノックしろって言ってるだろ!」

別にやましいことはなにもなかったが僕も一応は思春期の男子だプライバシーを主張してもいいはずだ。

「うるさいわね。どうせ暇なんだから別にいいでしょう。それとも何?私が来ると不都合でもあるの?」

「いやそんなことないよ。ごめん大声出して。」

こう威圧的にこられると僕は何も言い返せない。いつか言い返してやろう!そう思いながらもいまだに達成できてない。きっと一生達成できない僕の目標の1つなのだ。

「だいたい智にプライバシーなんてないわよ。あっても私には関係ないわ!」

自分の姉ながらなかなか強引な姉だと思った。

「それで何か用があったんだろ?」

ここまで強引に入って来たんだつまらない用事だったら断ってやる。

「トイレットペーパーが切れそうだから買って来て。」

えっ?僕はポカーンとした顔で姉見つめ言い返してやると心を決めた。

「いや…」

「嫌だなんて言わせないからね!ほら早く行って来る!」

やっぱり無理だった。

それだけ伝えた姉は、満足そうに部屋から出ていった。ゆっくりしているとまた怒ら気がして僕は財布と携帯をポケットに押し込んで部屋を後にした。

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