第14話 魔界版、魔物の分類
お待たせし過ぎました、すみません(ノ_<)
色々思い出しながら、書いていきます。
どうして、そこで魔王の話が出てくるのだろうか。
私は何もやっていないので、誰かが故意に流した噂か、恐怖から虚構を作り出したのか。
魔族側からか、人間側からかによっても変わってくる。
それとも、第三者か。
「魔王の噂って何ですか?」
「どっから出てきたのか、わかんねぇ噂だがな。ここ数年で魔物が強くなって、活発に動いているのは、魔王が生まれたからじゃないかって話だ。」
「事実かどうか知らねぇが、神殿がそう言ってる。神殿は魔王を観測出来るらしいからな。」
神殿。
私の知識にある神殿は、神に仕える人がいる場所。
ラノベでよくあるのは、魔力測定や洗礼みたいなことをして、聖女や治癒師がいるところと言う場合が多い。
ラノベによって、悪にも善にもなる場所。
この世界の神殿は、どうなんだろう?
でも一つわかることは、神殿は魔王の観測ができないと言うこと。
できていたら、魔物の現象が魔王と関係がないと知っているはず。
そして、50年以上前に生まれた私のことも知っていないとおかしい。
神殿。
調査リストに載せておこう。
それにしても、人間界と魔界の情報は一致しない。
魔界では、瘴気がある生き物を魔物、瘴気がなく魔力を持つ生き物を魔獣と区別している。
ランク分けなんか基本しないし、魔獣や魔物にもそれぞれ名前がある。
特徴で分けたりしない。
人間界は、魔物や魔獣の研究が、進んでないのかな?
でもそれって、すごく危険だよね。
相手を知らないと、死に直結するのに。
呑気と言うか、適当と言うか。
それとも人材がいないのかな?
魔族の私には関係ないことだが、人間が少し心配になった。
とりあえず今は、人間側の情報を頭に叩き込む必要がある。
魔物が来ない間の道中は、常識がない私を心配した商人さんたちが、色々教えてくれることになった。
でも何故だろう。
すごく憐れみのこもった視線で見られるのは。
そこに触れてはいけない予感がして、私は気づかないふりをした。
結局アトランタには、5日かかって到着した。
魔物との遭遇が多すぎて、3日では辿り着けなかった。
アトランタは商人が行き交う賑やかな町と聞いていたが、見かける商人は少なく感じる。
これも魔物の影響だろう。
あれほど魔物と遭遇するなら、強力な護衛がいないとすぐに死んでしまう。
為政者の目から見ると、かなり急を要する案件だと思う。
商人が行き交わないと、物流が滞り、最悪の場合は餓死にすらありえる。
小さな村だと、もしかすると滅んだ村もあるかもしれない。
ことは魔物の問題だけど、魔物だけの問題ではなくなっている。
人間界の為政者は、どうするのだろうか。




