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人間17年も生きてるとさ、感動とかワクワク感っていうか、そういうものがなくなってくるだろ?
子供の頃なんて、空がいつもより青いだとか、鳥が編隊組んで飛んでたりとか。
セイタカアワダチソウに花が咲いてたりして、それで初めて雑草に名前があることを知ったりとか。
ちょっと気になる女の子とであったりとかで、もう無駄にテンション上がったりでさ。
ああ、まあ女の子とかは今でもだけど。
それでも昔ほどの、新鮮なトキメキ?、そんな感覚じゃなくってエロい衝動とかが混じっててさ。
ようするに、何が言いたいかというと。
俺は中二病でも厨二でもないってことだ。
そんな純な気持ちや、大人になることへの嫌悪なんかや、自分が自分であることを認めてもらいたいなんて欲求とは程遠いタイプなんだよな。
もう最近なんて、このまま隠居しようかなって思ってるくらいで。
だから、これから話すのは妄想なんかじゃなく、どんなにファンタジーだって、俺が体験した事実。
今、起きた事をありのままに言うぜ、ってやつだ。
まあ、でも俺でもこんな話を聞かされたら妄想だと思うだろうから別に信じなくていい。
けど、とりあえず最後まで俺の話を聞いてくれ。
あとがき00
†† 俺ってこんな感じだっけ?
こんな感じがどうかは解らんが嫌なら自分で書け。
†† だから、書けないっつーの
だったらこの物語はフィクションってことで納得しとけ。
†† それって、あんたがいつも言ってるアレ?
ああ。 他者の目に映る自分も、自分の目に映る他者もフィクションだ。
†† だから人はいつだって孤独なんだ、か。 誰の台詞だっけ?
そして孤独だから人を愛せるだ。 言うんなら最後まで言え。
†† やめろよ恥ずかしい台詞、禁止。
そう思ってるうちは、まだまだ子供なんだよ。
†† ってお前、本文の内容、全否定!?
いいか、世の中には三種類の人間がいる。 恥を知る人間と知らない人間。そして恥が何かを考えない人間だ。
†† いや、だから! 俺の話を聞け~!!