10 罠にかかる
南大扉を出るとサポーターから黄色いクリーナー布を渡され刀を拭く。
その後、白い油布を渡され刀を拭い納刀した。
手と顔を洗って皆で指揮車両の2トントラックの荷台に向かった。
「いつだ!」
「クソッ!なんて事だ…嵌められた」
工藤さんと金子さんが無線を前に苦い顔をしている。
「何か不具合がありましたか?」
「・・・申し訳ありません、鏡の縛りが解けました」
「なっ!・・・」
「それは・・・」
「・・・」
「金子さん鏡の縛りって何ですか?」
「カーミラの下の2体の造魔は元和の頃に、拘束しゾフィー様の呪で封じていました。
守役も付けていたのですが・・・」
「金子、一旦荒下神社に移動し身を清め着替えて後、全員で現地に向かう。各自の乗り物はこちらに指示してくれれば、後ほどお好みの場に移動する」
荒下神社でシャワーを浴びて着替える。
俺と親父はバイクと車を家に運んでもらう事にし、アルファードに乗り込んだ。
◾️◾️◾️◾️
車内の空気は重い。
その雰囲気からもただ事では無いと感じる。
「ここは!?」
ウチの目の前に着いた。
車から降りて社に行くと魔鏡が割れている。
(もしかしてコレが鏡の縛り?)
「あの、もしかしてこれが鏡の縛りですか?」
「そうよ」
後ろを振り向くと志乃と両親が立っていた。
志乃の両親が工藤さんと金子さんの前に出て頭を下げる。
「本部長・副本部長申し訳ありません・・・」
「いや、君たちに責任は全く無い」
「そうね、綾部夫妻に責任は無いわね」
「志乃様ありがとうございます」
「・・・綾部夫妻?志乃様?」
志乃が両親を綾部夫妻と呼んでいる。「ありがとうございます?」どう見ても志乃の方が上の立場の人だ。
「・・・えぇっと?」
「明、中に行きましょう、皆さんは?」
「ちょっと調査しますのでお二人でどうぞ」
◾️◾️◾️◾️
オレンジペコと志乃お手製のシフォンケーキがテーブルに出される。
ほんのりオレンジのチョコクリームが、とてもいい香りだ。
「えっと最初に聞きたい事ある?どこまで聞いたのか知らないけど全て答えるわよ?あなたが九代になってお役目を受け継ぐまでは、一切の内容を話すべからずって箝口令が出てたから。でももう解禁!」
「綾部夫妻って?」
「赤目対策課に所属する夫妻で、私の親の役をしてもらっていたのよ」
「志乃は政府の人?」
「厳密に言うと違うわね、あなたの婚約者ってのは間違い無いわよ?これは絶対間違い無し!」
「まぁそれは良かった、何か安心したよ」
「私は青目よ」
「!?」




