本業・学生、副業・(プロ)イラストレーター
「起立、礼」
「「「さようなら」」」
私はのんびりと帰る用意をし、ゆっくりと立ち上がった。
「あの!音瀬さん、ほ、本日、いいい、一緒に帰ってもよろしいでししょうか?」
「あ、ずる~い。あ、あの、私も良いでしょうか?」
「みんな。ありがとう。でも、一緒には帰れないや。ごめんね。」
「「きゃあああ!」」
「もう全然大丈夫です!」
「お断りのお言葉、ありがとうございますぅ!」
「これで白米3杯はいけるぅぅ!」
(……これが日常になるんか……?………地獄やん…)
「ねえ、暁さん。一緒に帰らへん?」
「ああ、いいよ」
「ありがとう!」
と言ったのは今朝光輝日光を浴びて気絶した高尾さんだ。
「あ、でも保健室はよらんでええん?」
「あ、それは大丈夫。すぐに治ったもん」
「それは良かった。んじゃ、帰ろか」
「うん!」
ふと、思った。
(ほんまに、笑ったらかわええんやけどな…)
「じゃあねー」
「うん。また明日!」
ガチャ
「ただいまー」
「あら、おかえり学校はどうやった?」
いつも通り、母が迎えに来た。
「それがな、転校生がきてんよ。」
「今頃転校生?どんな子なん?」
「金髪で、目が赤で…」
「すご!」
「あははっ」
(ここでは気が楽……)
「じゃ、自分の部屋行くわ」
「分かった。19時くらいになったら降りてきてなぁ」
「おーけー」
トントントン キィィ
「ふぅ…やっぱ自分の部屋は落ち着くなぁ
っよっと」
(さぁて、と。なんか依頼あるかな…)
「あ、あったわ。え~っと、『初依頼です。腰までの藍色の髪に緑がかった瞳の女の子と、肩くらいの金色の髪の毛に深い赤色の瞳の女の子を描いて欲しいです。服は奏元女子学園というところの制服でお願いします。』…?え、え、え?ちょっと待って、待って待って……これって…?」
アカウント名を確認すると…
(Hica/ot-se…)
「あの、音瀬、さん…?しかもリクエストの内容も…私と、音瀬さん…?ま、まさかね…」
(ま、描いてみるか)
「何これ……」
「かんっぜんに音瀬さんと私やん…」
(いや、なんで私と音瀬さん?!いや、見間違いやとは思うけど…)
ちらっ、ちらちらっ…
(どー見ても私と音瀬さんやん……!
こんなんでええんかぁ…?)
とりあえず依頼のイラストを描き終えたから、相手(光輝?)へ送る。
これは華咲が決めたルールだ。
こうすることで『あ、この人ちゃんと早めにやってくれる。これからもこの人にやってもらおうかな』と信頼とお金を稼げると思ったからだ。実際これを始めたのが始めて1ヶ月くらいのときで、意外と売り上げが伸びた。
(なぜここまでお金にこだわるかと言うと)
せっかく少し良いタブレットに課金制のアプリを使わせてくれてる。学園の学費もあるから、親にはできるだけお金は返したいつもりだ。
(んまあ、二人とも『別にいいよ~』って言ってたんやけど……)
つまり、華咲はとても親孝行ということだ。
(そなの?)
そだよ。
「えーっと…聞いてええんかな……ま、いっか」
「華咲~お~い。どうしたーん~?」
「えっ?もうそんな時間?!」
時計を見ると…
(19時過ぎてんじゃん!!14分も!あ、15分なった…ってちゃうわ!)
「は~いごめーん。今から降りる~」
「分かった~!」
(はぁ…迷惑なってへんかな…ってか15分もよう待ってくれたな…つくづく親の愛を感じるわ…
こんなん反抗期くるんかな…)
トントントン
「ごめん、遅れて。」
「いーよいーよ。それよりもご飯食べよ。」
「あ、お父さん、にい(兄のこと。ちなみに名前は優飛)。帰ってきてたんだ。」
「お父さんは今帰ってきたけどな。」
「………」
「………なに?、にい。」
「かぁーさきぃー!!!」
「あっ、もううるさい!くっつくな!」
「きゃさきぃ…きゃさきと一緒にご飯食べれるなんて、いつぶりだろう……」
「言うてもおととい食べたじゃん。」
「その一日がつらいんだってばぁ!」
「お父さんなんて1週間に2回食べれたらいいところなんだからぁ!」
「まぁまぁ、近所迷惑なるよ。それより食べましょ食べましょ。」
「「「あ、ハイ。」」」
誰も強き母には勝てない。
「それじゃあ」
「「「「いただきます。」」」」
これが華咲の日常だ。
の、はずだった。
「すべては、光輝が悪いんだから…」
この話は、また今度。
すみません長らくお待たせしました…
でもね?!最初と二話目にも忠告したよねぇ?!遅いって、投稿期間!
ま、この話は置いといて……
きゃんそうが欲しぃ……ブクマがほちぃ…
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私に恵んでくださいぃ!!
毎回後書き長くてすみません。
これからもこのシリーズ、『貴方が知らない世界を描く。』略して『あなえが』(ダッセェ!)
(まあ呼びやすい呼び方で!)
これからもよろしくお願いします!