都会出身の転校生
「んん…ふ、わぁ……ねむ。」
私、暁 華咲はいつも通り、堂々とあくびをかましている。
だが、1-2の教室はいつもより騒がしい。
「超美人転校生がくるんやって!」
「ええ?!マジで?!」
「私登校するときに見たで!職員室の前に校長と一緒におったわ!」
…どうやら、転校生がくるらしい。
入学して1ヶ月、5月に転校生、か…。
(珍しいな……ま、私には関係ないからな。)
と、いつも通り、絵を描いていた。
このときは、物静かな子、としか思われていなかった。
「音瀬 光輝です。
東京から来ました。1年間、よろしくお願いします。」
まだあどけない声。
肩で切り揃えられた光輝く金色の髪。まさに名前の通り光輝いている。
そして、血のような少し深い赤色の瞳。
シミやソバカスはもちろん。日焼けもしていないような綺麗な白い肌。スラッと長い手足。なおかつ笑みを絶やさない。
完璧人間だ。
(東京か…東京?!なんでこんなド田舎にこんな完璧なやつが?!)
「きゃあああっ。」
「音瀬さまぁ!」
驚いているのは華咲だけじゃなかった。
中にはもう信者になっている人もいる。
「それじゃ、音瀬さんはあそこの空いている席に。」
「はい。」
「「「きゃあああ!」」」
(返事をしただけで悲鳴をあげさせるって…
要注意人物や……)
ここは女子校。こういう女はモテるのだ。
(あ、良かった。席はほぼ反対側だ。)
華咲の席は廊下側の一番後ろ。反対に、光輝は窓側の一番後ろだ。
コツッ、コツッ、コツッ
「「「きゃあああ!!」」」
ただ歩いているだけで悲鳴があがる。同じ靴のはずだが。
「みんな、よろしくね。」
「「「「きゃあああああああああああああ!!!」」」」
(挨拶をしただけで悲鳴……恐ろしい…)
ガタッ
(ん?)
「!大丈夫?!先生!隣の席の方が!」
(え?)
「なにかしら?ってえ?!」
「どうしたのかな?」
「見に行こうよ」
(ああ?どーしたん?)
「え?!」
「嘘!」
(んだから、なんやねんよ。誰か情報伝えてくれへんか?)
「ひ!」
(ダメやこれ。見に行かななんもわからん…)
「えっと…あ、見えた見えた」
田舎ということと女子校ということでクラスは2クラスしかなく、1クラス20人~25人だ。
だからこういうとき、ギリギリ後ろから見えるのだ。
(説明ながいわ!)
なんでツッコめんの?!
(ま、ええやろ話戻しや~)
はい。話を戻す。
「うっわ」
偶然音瀬と隣にいた(たぶん)友達の高尾さんが倒れていた。
「き…、救急車っ?!」
「先生、保健室でいいんじゃないですか?
たぶん、失神してるだけです。」
「あ、ああ…ありがとう。じゃあ、私が運ぶから。大人しく待っておいてください。」
「「「あ、はい…。」」」
(にしても、隣に来ただけで失神って…
いやでもまぁ、普通に高尾さんに陽キャ耐性がないっていうのもあるのかもしれへんけど…
ちなみにうちは兄で、兄も陰キャだが、塾でむっちゃ陽キャオーラを浴びているから耐性付いたけd──)
そっちも長いやんけ!
(ごめんね!)
いいよ!
(ありがと!って何してんの?これ)
知らん。話よ、戻れ!バッ!
「うわぁ…眩しい…」
「失神でよく耐えたな…」
周囲では逆に高尾さんを称えている人もまあまあいた。
(それよりも、慣れてへんのかな?なんかオドオドしとうように見えるけど。東京からこんな田舎に転校やしな…)
「ワケありなんかな…?」
(あっ、言っちゃった…)
「っ?えっ……あ、あぁ…ふうぅ…」
「え?」
(なんだ?妙に動揺しとる…よっし、近づいてみよう!何事も行動を起こさないと分からない!)
『迷えば行動。やってみないと分からない。』
華咲の座右の銘だ。
「あの、音瀬さん。………えっと…………き、今日、一緒にお昼、食べない?」
「っ!あ、ああ。うん。いいよ。」
「おっけ。ありがとう」
「うん。どういたしまして。」
(やっば、近づこうと思ったら話の内容考えてへんかった…こんな朝からお昼のことって…
まあまあ変に思わへんかな…まあええか!)
こうして、いつもよりバタバタしたホームルームが終わった。
どもども~抹茶の畑でーす。
のびの~びゆったぁ~りやるんで、投稿期間とかは気にしないでください~。
さて、私は百合が大大大大大………大好きな姫女子でございます。(これを読んでる人は姫女子の意味、わかるよネ?)
なので、私が好きなシチュを詰め込みます。
視聴者の皆さんも「こんなシチュ欲しい!」って言うコメント、お待ちしております。
あと、地元が関西なので、本作品は関西弁に挑戦してみてます。これが本場の関西弁や~!
次回からもよろしくお願いします。
長文失礼しました。
じゃあまたね~バイバイ(*^-^)ノ