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始まりと亡霊のロンド

 プロローグのプロローグ


 ──『異世界』

 それはフィクションの一つとして語られる数多の物語の舞台である。

 しかし過去を遡れば、同じような異世界を主題とした物語は多くある。


 古事記に登場する『黄泉の国』

 伝承として伝わる『神隠し』

 ネット上から生まれ、今なお語られる『きさらぎ駅』

 神話として語られ、徳の高い人や英雄が死後に向かうとされる楽園『エルシオン』


 時代も場所も関係なく生み出されるこれらを眺めていると、一つの法則性が見えてくる。

 それは、『人は現実から逸脱した物語に惹かれる』ということだ。

 故にこのような物語は、どの時代、どの場所にだって生まれてきた。

 ──例えば、『この瞬間』にも。

 多くの話は絵空事、フィクションとして語られる。

 本気でそのような世界があると信じている者はいない。

 それでも人は『夢想』する。


 ──さて、そんな数多の異世界話の中に、このような話があるのはご存じだろうか?


 インターネット上で囁かれる『世界は七つある』という噂だ。


 曰く、世界は層状に重なっており、生前の行いによって一つ上か、一つ下の世界に生まれ変わる。 

 どこかの宗教話のようにも取れるこの話はインターネット上で広がり、最後にはただの妄想として片づけられた。

 だが奇妙なことに、この話を経験したと賛同する者は後を絶たない。


 曰く、『第七世界で魔物の脅威から雪の街を救った』

 曰く、『前世は国の指導者だった』

 曰く、『世界の狭間には女神がいる』

 曰く、『下の世界で天寿を果たさずに死ぬと、魂が消滅し転生できない』


 中学二年生が描いたような妄想話にも見えるこれらの話が、一度は世に広まったのには理由がある。

 それは、この話をする人物は決まって学者や政治家などの高い地位についているという奇妙な合致点からだ。


 そして彼らの話は、一部の例外を除いて具体的だ。

 故に広まった噂だったが、いつの間にか集団妄想と一蹴され、噂は消えていった。

 こうしてこの物語は、他の異世界話と同じようにフィクションとして消えていった。


 ──だから、彼のために一石を投じよう。

 今から語るのは、物語の序章──プロローグだ。



プロローグのプロローグとか意味わからないこと言ってすみません。ちゃんと意味があります。

タイトルが物悲しい感じがするので、名案があったらぜひコメントお願いします。今は仮置きのサブタイです。

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