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ローサル国の密偵…密偵?

 レーナは、今日何度付いたか分からないため息を漏らしてローブを脱ぐと、その整った顔と体を露わにする。

 みんなから“美しい”と称されるミーシャでも、目を止める位、レーナも“美しかった”。そしてつくづく思う、自分の角へのコンプレックスさえ無ければ、さぞやもてるだろうに。そう、レーナは顔と体のバランスが完璧だった、いわゆる“黄金律”という物がレーナには備わっていた。コンプレックスの元である角でさえ、バランスを支えるアクセントとなっている位だった。

「レーナは本当に残念だわ」

「分かっているわよそんな事」と言って両手で角を隠そうとするも、長すぎて隠せない。 

(そう言う事じゃあないんだけど)とその黒い髪で何とか角を隠そうと、悪戦苦闘している相棒の、心の問題を思い憂鬱な気分になるが。

「私達がこの国に来た理由、忘れていないわよね?」

「ええ、ジャイアント・スレイヤーにして、ヒドラ・スレイヤー。そして今回デーモン・スレイヤーの称号を手に入れたカインゼル。はっきり言って信じられないけど、彼を我が祖国へ勧誘する。忘れていないわ」

「ランダス王国には居なかった、もし本当にいるならこの国」

「カインゼル…。出来れば年上であってほしい! そうであればどんな手を使ってでも連れ帰ってイターイ!!」

 レーナの馬鹿げた言葉に、げんこつで答えるミーシャ。

 どっちもどっちの二人組であった。

「我が祖国には、英雄が居ない。──居ないという事は我が祖国が、平和というありがたい事なのだけれど。王は”英雄“という”玩具“を欲している。馬鹿馬鹿しい話しよね」

「本当『ジャイアントや、ドラゴンを一対一で討ち倒した者には。一生遊んで暮らせるだけの財宝を与える』何ていう事まで言い出す始末なんだもの」

「あれには、ローサル国の冒険者も呆れていたわ」

 何某かの“スレイヤー”なら、その後は遊んで暮らせるのは当たり前だった。“スレイヤー”の称号にはそれだけの、力。がある。

「とにかくその、…えっと。デビル・スレイヤーだったっけ?」ミーシャの迂闊な言い間違いに、レーナは額に手を当ててこう言う。

「デーモン・スレイヤーよ! いいミーシャ! その間違いはけっして、いいから聞きなさい、ミーシャ。カインゼルの前でけっしてしないでよ!」

「え? なんで?」ミーシャはキョトンとして聞き返す。

 レーナはちょっとイラつきながらも、仕方がないと思いミーシャに対してもっとも解かりやすく、カインゼルがミーシャに行うだろう行動を口にする。

「あなた、殺されるわよ…」







 

 



ッという設定なのだけど…。どー見ても密偵にはなりそうもありませんよねー。ブックマーク、感想等々お待ちしております。

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