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カインゼル、その2.

 ナナは中年男性からカインゼルの特徴を聴くと、ケイ少年に向かって「この人物は確かに内に登録している、レオン・カインゼルに間違いありません」と言う。

 するとケイ少年は「レオン・カインゼル? 俺初めて聞く名前だよ?」と疑問符を浮かべる。

 そうしているケイ少年にナナは「レオンがカインゼルになったのは、一週間前なの」それを聞いて「ああ…。」と声を漏らすケイ少年。

 ナナは、ケイ少年に対してため息混じりに「幾らスラムの子供たちが心配とはいえ…。カインゼル達の会合だって重要なことなのですよ!」

「はい…すみません…」と、ナナのお小言を小さな体を更にちぢこまらせて、ケイ少年が聞いていると。左右から、少し混乱した声がする。

「あの、カインゼル“達”って、いやそもそも“会合”って」

「どういう意味ですか?」

 ケイ少年は困り顔でナナさんを見ている。ナナは「う~ん」と唸った後に。

「まぁ、いつかは誰かが気付きますよね」そう言って話はじめる。

「もう察しはついていると思いますが、カインゼルは一人ではありません。何人いるかまでは話せませんが」

「…では、」中年男性はボスッと椅子に座り込むと「では、あの無残に殺されたカインゼルは…」

 と言う中年男性の言葉にナナは「レオン・カインゼルは功を焦ったのでしょう。それでギルドに無断で仕事を受けたのでしょう」と言い。

「カインゼルの名を無断で汚して」そう薄暗い声でつぶやく。

「…まあ良いんじゃない、敵前逃亡しなかっただけ」ケイ少年はナナにそう言うと、ナナは大きな声で「そういう訳にもいきません。カインゼル達の努力をたった一人の小さなプライドで傷を付けられては、他のカインゼル達だったら許してなどいませんよ、ケイ君。いえ、ケイ・カインゼル!」

「「エエー!!」」ミーシャとレーナは同時に大声で叫んだ。

「ケイイイ・カインゼ…ええ?!」

「カインゼルって、ケイ君。ナ、ナナさん、カインゼルの名前を子どもに名乗らせても良いん                 

ですか?」

「勿論審査はします。ケイ・カインゼルは諜報、偵察などに優れているので選ばれました。特に生存術には目を見張るモノがあります」

「つまり簡単には死なないから選ばれたんだよ」ケイ少年はそう言って笑うが、ナナは「簡単

に死なれたら”カインゼル“の神話性が消えてしまうので選ばれたのよ。それに戦ってもそれな

りに強いですし」

「ま、あくまでもそれなりだけどね」ケイ・カインゼルはそう言ってさらに笑った。

                                          


そーだったのかー、と言うべきでしょうね。ブックマーク。ご感想等々お待ちしております。

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