始まりは終わり
人狼ゲーム ~reverse~
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ルール
①ゲーム中に建物の外に出てはいけません
他人に自分の役職ページを見せてはいけません
他人の役職ページをみてはいけません
②建物内のものを 意図的に 壊してはいけません
③人狼の襲撃以外で他参加者に暴力を加えてはいけません
④ゲームは 伊沢アユム/宇田ユウイチ/久我リオ
久我リカ/笹川サトル/瀬戸内ミナト
千川ハルナ/灘波カナデ/和野アサヒ
以上9名で行うものとする
⑤村人9人の中に人狼が2人いる。
⑥人狼が全滅した場合村人側の勝利人狼が村人と同数かそれ以下になった場合人狼側の勝利
⑦勝利した場合、勝利した陣営は一人につき
一つなんでも願いを叶えることが出来る
(死んだ人を生き返らすなど現実的ではないもの
願いを2つ以上にするなどゲームのルールに反するものは禁止とします)
⑧村人は夜11:00〜7:00までの間に自室に留まって無ければならない。
(この間に自室から出たり窓の開閉はルール違反とみなし処刑されます)
⑨人狼は11:30~3:00までの間に誰か村人側を1人殺さなければならない。
(殺さなかった場合、人狼側は全員処刑されます
⚠狩人の護衛により襲撃が失敗した場合は カウントされません)
⑩参加者は毎日夕方18:00に大広間に集まり、議論を通してその日処刑する人物を決めなければならない
投票は21:00から行われるが、それ以前に半数以上の人間が投票を希望した場合は21:00より前に投票を開始してもよいこととする。
最多票を稼いだものがその日の処刑対象となるが、該当者が複数人いた場合はそれ以外のものでの決戦投票を行ってもらう。それでもなお票が割れた場合は、その日の処刑は行われない。
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目が覚めるとそこは見たこともないような大広間だった。
僕以外にも、複数人横たわっているが、見たことない人たちばかりだった。
見たことない人たちに、見たこともない建物…とても尋常ではない様子が伝わってくる。
僕が立ち上がり、目の前にある大きな時計台を見つめていると、他の人たちも目を覚まし
異常事態に気づき始める。
「え…どこここ…?」
「ねえ、あの人たち誰…?」「分かんないよ、てか初めて見る人たちなんだからわかるわけないじゃん。」
「俺家に帰りたい…新作のゲームの続きしなきゃいけないのに…」
「私だって高校受験の勉強しないと」
「そんなこと言ってる場合じゃねえだろ」
みんなが各々に話しているうちに、誰かが手拍子をしながら現れる
「はいはい、全員起きたな?」
白髪の背の高い男がゆっくり降りてきて僕たちのほうに向かってくる
「今回自分らの人狼ゲームの監督に任命された 村田狼時 や。
ガキどもの面倒見るとかただでさえだるいのにさらに仕事増やすとか
嫌やから、自分らちゃんとルール守って殺し合いや 」
むらた ろうじさん?はあくびしながら長い袖をフリフリと揺らして話す
人狼ゲームに…それに殺し合いってどういうことだ…?
僕が疑問を抱いていると、隣に座っていた真面目そうな女子が挙手して全員が疑問に思っているで
あろうことを口にする
「すいません、村田さん。貴方の話が何一つ理解できないのですが?人狼ゲームとはなんですか?
殺し合いとは何でしょうか?何かの冗談であればもう家に帰してほしいのですが」
「えーっと、あんたは灘波カナデ やったね。うん、あんたの疑問は今まさにここにいる全員が抱いてると思うで。
ただなあ、説明すんのだるいから、自分の名前が書いてる椅子に電子手帳おいてるからそこからルールの確認してや。」
村田さんはゆっくりとあくびをしながら円状に並べられて椅子を指さす
僕の椅子には白いカバーがついたスマートフォンのようなものが置いてある。
人差し指で真っ黒な画面をタップすると、パッと明かりがつき僕の名前、顔写真が載っている
右にスワイプすると、役職一覧と 自分の役職を確認する というページが載っており、
迷わず自分の役職を確認する。
Nowloading という文字とともに、ぐるぐる と読み込まれた先に表示されたものは
狼の絵と 「瀬戸内ミナト 人狼」と書かれた文字だった。
ご丁寧に仲間の人狼の名前と顔写真まで乗っている。
もう一人の人狼は 「伊沢アユム」という男の子だった。
周りを見渡すと、彼もこちらを見ており、とっさに目をそらす。
「自分ら全員役職確認できた?そんじゃ役職の説明すんで。ルールも載ってるけど
話したら長いしだるいから自分らで後で確認してな」
村田さんは大きく欠伸し、ゆっくりと話し始める
「まず、市民が3人 占い師が1人 霊能者が1人 狩人が1人 人狼が2人 狂人が1人
一応役職一覧にも乗ってるから忘れんなよ」
村田さんは全員をじっと見渡した後に続けて話す
「市民は何の能力も持たんから処刑されるってなったら諦め。
占い師は毎晩一人占ってそいつが人狼か市民かわかるわ。誰占いたいかは11:20くらいに全員の名前
電子手帳に出るからそっから選んで。市民狂人は村人側、人狼は人狼って出るわ」
「霊能はその日処刑した奴が結果が出んのは占い師と同じ11;20。忘れて寝たりとかすんなよ。
市民狂人は村人側。人狼は人狼って出るわ。
狩人は毎晩一人選んでその日守りたいやつ選べるわ。これも11;20に全員の名前でるから守りたいやつ選び。でも自分守ることはできんから気を付けたほうがええで、守られた奴の部屋には自動で鍵かかるわ」
「人狼は毎晩二人で協力して誰か一人殺してな、殺さんかったら人狼側全員死ぬからそんなしょうもないことしんとってな、狩人が守ってて襲撃できんかったときは殺そうとはしたってことで殺されんから安心しいな。ちなみに人狼が狩人に守られてても部屋にかぎはかからんで、殺しに行けんし
狂人は市民の人狼側と考えてええわ。誰が人狼かわからんけど人狼が勝ったら勝てるからなるべく人狼が処刑されんように人狼だれかわかったら助けてあげるといいかもな
あーつかれた、これで全部話したな。」
村田さんは僕らに話させる隙を与えずに一方的に話し、水を飲むとまた話し始める。
「一応ルールにも書いてるけど狩人の能力以外で人狼の襲撃妨げるのはやめてな。
名前叫んだりしても自分らの個室は防音加工施されてるから無駄やでー。」
小柄な女の子がおずおずと村田さんに質問する
「あの…本当にやらなければならないんでしょか…?」
村田さんはにやりと笑いながら答える
「嫌ならあの扉から出てってもええで、その代わり外出た瞬間自分らの首に巻いてるそのリングがどかんして死ぬけどな。ルール違反したらそうなるから気を付けや。あ、後処刑されるときもやな」
僕たちは少しびくっと体を震わせて、今度は僕が質問する
「この、勝利した陣営は一人一つなんでも願いをかなえれるていうのは本当ですか?」
村田さんは少し考えた後、ゆっくり口を開く
「ほんまやで、世界一金持ちになりたいでも、豪邸に住みたいでも、志望校に通いたいでも、自分の夢かなえたいでも、なんでもええねん。ただ死んだ人生き返らすとか、願い事増やすとかはやめてな」
村田さんの言葉にみんな少しざわついて、ほとんどの人が やる 顔になっている。
各々の願いでもあるのだろうか…?
皆の顔つきの変わりように村田さんはうれしそうに微笑みながら
「あんたら全員やる気やなあ、ええで。いつまでもサルみたいにギャーギャー騒がれるよりかはこっちも助かるわ。ほな、各々自分の価値と願い叶えるの目標に死ぬ気で頑張りな」
僕も…やらなければやられてしまうんだ…
人狼として、村人を出し抜いて伊沢さんと勝ち残ってやる…。
「人狼ゲーム、スタートや!!!!」