23話 遥先輩のご褒美とは?
中間テスト最終日。
「お、終わったよ~」
中間テストがついに終わりました。遥先輩のご褒美のために、頑張りましたよ。えぇ、本当に……。遥先輩に勉強を教えて貰ったおかげで、スラスラと問題が解けました。遥先輩には、感謝しかありません。
「瑠璃華、やーっと終わったね。どうだった?」
わたしの席に、恵梨香と凛子がやってくる。
「うん、バッチリだよ。それで、2人はどうだったの?」
「あたし? あたしは、凛子と一緒に勉強したから、余裕だね~」
「私も……問題ない……」
「そうなんだ。恵梨香と凛子は、一緒に勉強したんだね」
「そうだよ。凛子は、中学の時から成績優秀だからね。凛子に勉強を教えて貰ってるからバッチリ!」
まぁ。恵梨香と凛子は、付き合ってるんだから。2人で勉強してるよね。
わたしも、遥先輩との関係があるからこそ、勉強会で教えて貰った訳だし。もし、そうじゃなかったら……わたしは、どうしてたんだろう? 1人で勉強してたのかなぁ。それは、嫌だなぁ……遥先輩との勉強会は楽しかったし。遥先輩と出会えて、今の関係を築けたことは、とても幸運なことなんだと思います。
「そうだ! 午前中で帰れるから、打ち上げやろう。瑠璃華どうかな?」
「うん、いいよ。どこに行こうか?」
その後、恵梨香と凛子と遊びに行きました。この時は、テストのことを忘れて楽しんだけど……やっぱり、テストの結果が気になるよ! どうか、良い点数でありますように……。
◆◆◆
数日後、すべての教科の答案が返却されました。その結果は……。
や、やった! ほとんどの教科が90点以上だ! これも、遥先輩が勉強を教えてくれたお陰です。早く遥先輩に、教えなきゃ!
そして、放課後。わたしは、生徒会室で遥先輩に中間テストの結果を見せました。
「遥先輩! 見てください。こんなに、良い点数を取れました」
「瑠璃華さん、すごいです! ほとんどの教科が90点以上じゃないですか。よく頑張りましたね」
「えへへ、遥先輩のお陰ですよ。ありがとうございます!」
「こんなに頑張った瑠璃華さんに、ご褒美を考えました」
「い、一体どんなご褒美なんですか?」
「はい。それは……瑠璃華さんのお願いを叶えることです」
「わ、わたしの願いをですか!」
もしかして、メイド服でご奉仕してくれたり、甘やかしてくれるということですか! つ、ついに来てしまったんですね……。
「はい、瑠璃華さんの願いを全力で叶えると言いましたからね。それに……私達、お互いの願いを叶え合うと約束したのに、ゲームセンターで遊んだり、勉強していただけですから。それでは、願いが叶ったとは言える訳がありません」
「確かにそうですね。それで、具体的にはどうするんですか?」
「それなんですが……瑠璃華さんの家で、お願いを叶えてあげたいと思っているんですけど……大丈夫ですか?」
「全然、大丈夫です! 遥先輩の家には、妹さんがいるから出来ないでしょうから」
「助かります。では、いつにするか決めましょう」
わたし達は、お互いの予定を確認し合い。次の土曜日に決まりました。
「では、土曜日の午前中に、瑠璃華さんの家に伺いますので」
「はい! 今から楽しみです」
その後、お茶とお菓子を楽しみながら話をしていると、遥先輩が思い出したかのように……。
「そうです。瑠璃華さんに、お願いしないといけないことがあります」
「なんですか?」
「それは……私が、瑠璃華さんにご奉仕したり、甘やかしたりしている時に、遠慮はしないで欲しいということです」
「えっと……それって、どういうことですか? わたしには、よく分からないんですけど……」
「瑠璃華さんには、私にして欲しい事があれば、遠慮なく言って欲しいということです。私は、瑠璃華さんのお願いを、出来る限り叶えられるように努力しますから。瑠璃華さんも遠慮なんていりません」
「わかりました。じゃあ、遠慮なく遥先輩に甘えますね」
「ふふ。私も、瑠璃華さんに喜んでもらえる様に、全力でご奉仕します」
「はい! わたし、楽しみにしていますから」
遥先輩は、近くにある時計を見る。
「私からのお願いはそれだけです。それにもう、帰る時間ですし。瑠璃華さん、帰りましょう」
その後。わたしは、家に帰り。ベットで寝転がりながら、遥先輩のご褒美について考えていた。
遥先輩のご褒美……メイド服を着た遥先輩がご奉仕してくれたり、甘やかしてくれるのかな? もし、そうだった時、わたしは遥先輩に……どう甘えればいいの? 遥先輩に、だ、抱きつくとか……かな? そ、それは流石に……でも、遥先輩なら許してくれるかな? 膝枕もしてくれるし……。
そういえば、遥先輩が帰り際に、わたしが喜びそうなことを色々考えてるって言ってたっけ。一体どんなことだろう? 楽しみだな~。




