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王女は理想のために魔王のところへ行き勇者抹殺の計画を企てる  作者: 怠惰
王女はもう一度計画を考えなければならない
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計画82

「フフフフ。あの送りつけた録音を聞いて、勇者は今頃精神状態がおかしくなっているに違いない! 仲間割れをしてくれたら最高だな」


「まったく、帰って来ていきなりビックリしましたよ。少しは時間を空けてから質問をしてください。ちゃんとした感想言えた気がしませんよ。というより気になったのですが、経費の質問とかいりました?」


「いるぞ! 囚われた王女が魔王の下で不自由ないどころか、魔王も驚く金使いのあらさ! それを表現したかったのだ」


「いや、何度も言っていますが私はほとんど買い物していませんから。使ったのはハーピィさんですから、あなたの部下が金使いあらいんですよ? そこわかってます?」


「ハーピィには後に話し合うとして、何故お前はその買い物を止めなかったんだ」


「そんなに知りもしない場所で、親しくもない相手から大丈夫だから! お金は安心してなどと言われ、余程のストレスがあったのか買い物をしている時の表情がスッキリしている相手をどう止めろと? むしろ、ここってどれだけ過酷な仕事をさせているんですか?」


我ってそんなに酷い仕事させてたか?などとぶつぶつと……。そこは自信を持ってさせているわけないと言ってくださいよ。

ハーピィって本当にストレスが溜まっていた事になるじゃないですか。


「まぁとにかくだ、金を使い過ぎた」


「そうですか」


「それでだ、次のプランなんだが……」


「プラン?」


「勇者へダメージを与えよう計画の」


「ああ、はい。え? もう次あるんですか!」


「こういうのはテンポ良くやらないとな。今回買い物で楽しくしている状況を知らされて、勇者は混乱しているだろう。なんで買い物なんてして楽しんでるんだ! ってな。では次は何で混乱させるかというと」


「なんですか?」


「仕事だ。仕事をしてもらう」


「すみません、聞き取れましたがもう一度お願いします」


「だから、お前にはとある仕事をしてもらいその感想を送る」


「なぜ仕事なんでしょうか?」


「勇者に教えてやるのだ。買い物だけではない、自ら進んで魔王である我の手伝いをしている! そんな現実をな!」


「本心は?」


「買い物計画での資金を少しでも回収した……。違うよ? 本当に違うからな? ほら、仕事までしていたら勇者はそんな事までして魔王に尽くしたいのか! って絶望するだろ? それを狙っているだけだからな?」


よっぽど金が使われたんだな。哀れ。でもだからって……。


「それで、私がやる仕事とはなんでしょうか?」


「よし、やってくれるんだな! まず1つ目に」


「待った!」


「どうした?」


「1つ目? どれだけ仕事をさせるつもりですか?」


「安心しろ、5つだ」


「多いです、嫌です」


「いやいや、拒否ってお前な」


「少しはしますよ? 計画のためなんですから。というか、勇者にやる嫌がらせなんですから1つで良いじゃないですか」


「いや、それだと金銭的になぁ」


「それはそちらの問題でしょう! そんなに大変ならハーピィさんを働かせてください! 私には関係ありませんよ」


「わ、わかった。はぁ、今から休みを取り消しして大丈夫か? ハーピィの奴め、雑な仕事しないだろうな……」


ハーピィってそんなに?いえ、あの様子なら当然ですかね。帰る時とか愚痴を軽く言っていたような気がしますもんね。聞き流していましたけど。


「それで? 私がやる仕事とは?」


「魔物の育成、ようはレベルアップをしてほしい」


「は? そんな事私ができると?」


「最近の魔物達は少々力が弱い奴が多い。それこそ王女、お前にも負けるような者がな」


「失礼ですね、私はそれなりに強いですよ」


「まぁ、とりあえずローガンと一緒になって魔物達の教官になり、指導をよろしく頼む」


「今度はローガンさんとですか。やるだけの事はやってみますが、期待はしないでくださいね」


「ローガンが一緒だ、今度は大丈夫だろう」


「どんな意味で言っていますか?」


今度はローガンですか、監視という面もあるんでしょうね。

それにしても、魔物とかどう鍛えればいいのでしょうか?今から図書館へ行き対策を考えなくては……。疲れますねぇ。


翌日、私室の扉が強い勢いで叩かれる。うるさく思いながら起き上がり、窓から外を見るとまだ日が昇ってそんなに経っていない明るさ。こんな早くに、誰?とても眠い。


「はい、どなたでしょう?」


「起きているのなら早く来い! この俺をいつまで待たせるつもりだ!」


「えっと、何のお話でしょうか? というよりも、どちら様ですか?」


「寝ぼけているのか? 魔王様から言われたはずだろうが! 今日から魔物達の強化をすると!」


「え、もしかしてローガンさんですか! すみません、今開け……。私まだ着替えてないのでもう少し待ってもらっても良いですか?」


「何でも良い! 早くしろぉ!」


「は、はぃ! すぐに着替えますから大声はやめてくださいーー」


朝早くから部屋前で怒号が響く。周囲に迷惑なのでは?と考えてしまいながらも、今日から面倒も始まるのかと思う私でした。

諸事情により投稿が遅くなると思いますが、見捨てずにいてもらえたら幸いです。

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